日別アーカイブ: 2025年9月24日

ニコンFEのカメラ修理

今日は「清掃の日」だそうですよ。
1971(昭和46)年のこの日に
「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(廃棄物処理法、廃掃法)が
施行されたことが由来となっています。
この日9月24日の「清掃の日」から10月1日の「浄化槽の日」までは
「環境衛生週間」となっているそうです。
清掃は大事ですよね…私ももっと店内の掃除を隅々まで
行いたいのですがなかなかそうもいかなくて
いつも使う場所や
目につきやすいところばかりになってしまいがちです。
昨日もお店は休みだったので整理できてない場所を
片づけたりはしたのですが…なかなか思うようにいきませんね。
古いカメラの修理も半分は内部の大掃除みたいなものです。
古い変質した油脂類で動きが悪くなったり
錆びや汚れ等で電気接点の導通が悪くなったりのトラブルが
最も多いです。
つまり動きよくいつまでもパフォーマンスを維持するためには
定期的な清掃が必要ということですね。
私の身体の中にも積年の汚れや油切れがあちこちにありそうで
ちょっと心配になってきます(苦笑)

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
1978年発売のカメラです。
ニコマートELの後継機となる中級機ですが
時代を反映して凝縮感のある適度にコンパクトな
一眼レフとなりました。
レンズとの露出計連動はAi方式をとなりますので
組み合わせるレンズは基本的にAiニッコールです。
ただしこの時代はまた非Aiレンズのユーザーも
相当数いらっしゃったため
ボディ側のAi連動爪を倒すことで非Aiレンズも
取り付けは可能です。
ただし開放測光は不可能で絞り込み測光となります。
FEだと大きなセールスポイントである
絞り優先オート露出計が実質使えなくなるので
やはりAiレンズとの組み合わせが良いかと思います。
ファインダー内露出計表示は二針式の
非常にわかりやすいものになっており
オート時にもマニュアル時にも非常に重宝します。
全体的にかなり使いやすい良いカメラだと思います。

お預かりしている「FE」は電池を入れても
電源が全く入らないようです。
バッテリーチェックも点灯しません。
電池室からの供給が妨げられているようです。
電子制御シャッター機である「FE」は
電源が入らないと露出計は当然のこととして
シャッターもほぼ全速切れなくなります。
それでもM90と「B」が切れるだけ非常に優秀なのですが…
さすがにこれでは普通には使えません。

画像はまだ取り掛かり始めのものです。
電池室自体はキレイなので配線かハンダかと予想していましたが
やはり電池室裏のハンダの劣化が原因で
ほぼ断線状態でした。
さらにバッテリーチェックのSW部も緑青が噴いていて
導通しない状態でした。
それでもメインの基盤等にはダメージはなく
電源供給さえ復活すればとりあえずは動作するようになりました。
ただしシャッター羽根の動きに汚れによる粘りが多少あるのと
マグネットの吸着も今一つでSSが少々不安定です。
このあたりも含めて整備を一通り行い
電気的な調整も行ってオートの精度も出していきます。

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