オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「喫茶店の日」だそうですよ。
数は少なくなりましたが
昔ながらの喫茶店って良いですよねぇ。。。
コーヒーにも銀色のスプーンと
銀色の容器に入ったミルクが添えられていて
テーブルの端には砂糖入れが置いてある。。。
最近、喫茶店に立ち寄ることもめっきりなくなりましたが
こういうところで時間を潰す余裕が欲しいですねぇ
あ、「紅茶の美味しい~♪喫茶店♪」の脳内リフレインが
止まらなくなってきた(笑)

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
軽量コンパクトな一眼レフのパイオニア的存在ですね!
今でも非常に人気が高く、修理依頼も多いカメラです。
この時代の他メーカー一眼レフに比べると
段違いに小さく軽く作られています。
開発には相当苦労があったと思われますが
この大きさを実現するために様々な工夫が行われています。
機械制御シャッターで基本的には丈夫なカメラですが
この大きさを実現するために繊細にできている部分もあり
慎重な調整と定期的な整備を必要とするカメラとも言えます。

お預かりしているOM-1は
たまにシャッターが開きっぱなしになるようです。
特に寒いときに確率が上がるということですが
幕の動きがやはり悪いようで
開きっぱなしにならなくともシャッタースピードは不安定です。
他のカメラなら幕軸の清掃・注油で対処できますが
OM-1の場合は幕軸の清掃に加えて
底部三連ギアの動きを軽くしてやることが重要です。
動きを軽くしたいからといって注油を行うのは
ここに関しては厳禁です(逆に動きが悪くなります)
ひたすら清掃を念入りに行います。

加えてOM-1定番のプリズム腐食です。
ファインダー下部にモヤモヤとした腐食が見えています。

上カバーを外してみるとシンクロ端子とプリズムの間に
巨大なモルトが貼ってあります。これが加水分解を起こして
ボロボロになりプリズムの塗装と蒸着を剥がしていってしまいます。

写真ではちょっとわかりにくいですが
プリズムの内側で白く光っている部分が腐食箇所です。
プリズムは腐食のないものと交換で対処します。

まずはこれから分解を進めてシャッター周りの整備から行います。

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