オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は8月9日
長崎に原爆が落とされた日ですね。
私は広島出身なので
8月6日は毎年特別な1日ですが
長崎の方にとっては今日が本当に特別な日で
決して風化させてはいけない出来事であると思います。
広島に平和記念公園や原爆ドームがあるように
長崎にも平和公園と平和祈念像があります。
私が訪れたのはまだ子供の頃でしたが
平和祈念像を目の前にして
非常に感動して写真を撮ったことをよく覚えています。
そういえばあの頃のネガどこに仕舞ったのか。。。
捨てるわけはないのでどこかにあるはずなのですが
今のうちにデジタル化しておかなくては。。。。
プリントはしっかりアルバムに貼ってあります。
あんまりしんみりしてばかりでもいけないので
8月9日ですから「野球の日」ですよ
カープが少し本来の戦い方ができている感じで
毎日ちょっと気分良いです!
とか、ここでこんなこと言っていると負けるのですよねぇ。。。(汗)
とりあえず今夜もがんばれ!応援します!

さてさて

本日はオリンパスOM-1のカメラ修理を行っています。
今月ももちろんコンスタントにOM-1の修理が入っています。
機種別でカウントするとOM-1が圧倒的に多いと思います、
(実際にカウントしてはいないので感覚的にですが)
次に多いのはミノルタSRT系とニコンFEあたりですかね。。。
オリンパスはペンF系も多いですね。
軽量コンパクトなボディのおかげで
「フィルム一眼レフは使ってみたいけど
あまり大きくて重いのはちょっと。。。。」と考えられている方の
ニーズを当時、一気に引き受けたカメラでもあります。
デビューは1972年でこの時代の一眼レフは
OM-1以外は大きくて重いものばかりでした。
3年後になるとライバルともいえるペンタックスMXが
ほぼ同じ大きさ(ほんの少しだけ小さい)で登場し
80年代が近くなると外装プラスチック+電子制御縦走りシャッターで
同じような大きさのOM-1より軽いカメラもいろいろでてきます
でもやはり軽量コンパクトな一眼レフと言えば
このOM-1がパイオニアで未だに使いやすく質感も高いと思います。
ただし、ここでも何度か書きましたが
当時他メーカーが全くできなかったことをやったわけなので
多少、耐久性に劣る部分もあるのは事実です。
新品で売っていた当時では全く問題にならないレベルの話ですが
さすがに50年近く経過していればそのあたりも目立ってきます。
ただメンテナンスを行えば何とかなる場合も多いので
未整備のまま無理に使い続けるのは
できるだけ避けていただきたいカメラとも言えます。

お預かりしているOM-1は
レリーズボタンを押してもミラーがポンと上がるだけで
シャッターが全く動き始めません。
まず底板を外して強制的にシャッターを切ってみると
精度はさておきシャッターそのものは
問題なく動作できるようです。
レリーズしたときのミラーの動きも妙に緩慢なので
ミラー駆動部に動作不良に加え
シャッターとのリンク部分に問題があるようです。
ある程度原因がつかめたところで分解整備に取り掛かるのですが
このミラー駆動部の動作不良が結構頑固で
機械的な駆動部・エアダンパーの清掃
ゴムブッシュの交換等を経てやっと普通に動作できるようになりました。
シャッターは動作してはいたものの
やはり幕軸や三連ギアの動きはイマイチで精度が出ていませんでした
ミラー駆動部がこれほど動作不良なのだから
他の部分も同じように動作不良なのは当然ですね
これもトラブルの多い露出計は動作してはいたのですが
電池室からの配線がお決まりの腐食で
断線寸前だったためこれも交換して対応いたしました。

写真は一通り整備が完了した後のものです。
外観も動作も見違えるようになりました。
非常に軽快に巻き上げられてシャッターも
OM-1らしい上品な音で動作します。
付属していたMCズイコーオートS50mmF1.4も清掃を行い
非常にクリアなになりました。
同じようなコンセプトのカメラは他にもありますが
やはり操作したときの質感は
OM-1が何とも上品で
「良いものを使っている感」が感じられて
気持ちよいです。
少し様子見をした後に最終調整&最終チェックで完成となります。
ご依頼者様にもこの操作感を是非楽しんでいただきたいと思います。

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