オリンパス35DCのカメラ修理

1960年のこの日に
日本初のロングサイズ(8.0cm)のたばことして
「ハイライト」が発売されていますね。
懐かしいねぇ。。。と思っていたら
今でも販売されているのですね。
私もタバコ止めて随分になりますが
吸い始めたのは吸っちゃいけない年齢の頃の話で
(ほらカッコつけたい年頃だから(汗))
その頃のハイライトのイメージは
土建屋系のおっさんが吸うタバコってイメージかなぁ
売れ筋のマイルドセブンあたりと比べるとかなり重いし。。。
でもラム酒フレーバーでちょっと良い匂いなんですよねぇ
いけん、いけん、こんな話していると
やめて随分経つのにもかかわらず
妙にタバコ吸いたくなるのですよ
もちろん実際に吸いはしませんが。。。
さすがにもう2度とタバコを吸うことはないと思いますが
(頭壊れかけてるし不整脈も酷いし怖くて無理です(汗))
ときどき懐かしく思い出すことはありますよねぇ
実家から持ってきたお香立て代わりや
蚊取り線香置き場にたまに使っている
昔ながらのごついガラス灰皿があるのですが
それを見ると親父やじいさんが
タバコ吸ってたのも思い出します
じいさん、私が隠れて吸い始めた頃には
もうタバコ止めてたけど
確か吸ってた頃はロングホープだったなぁ。。。
あ、そういえば今日は「父の日」ですねぇ
もうじいさんも親父も
とっくにいなくなっちゃって寂しいもんです。

さてさて

本日は「オリンパス35DC」のカメラ修理を行っています。
オリンパス35シリーズは非常に歴史のあるシリーズですが
60年代の終わりに「トリップ35」が出て以降は
コニカC35の影響等もあり
70年代半ばにかけて小型化されたモデルが次々と発売されます。
「35DC」もその時代のカメラですが
(昭和46(1971)年発売)
名前の「DC」は「デラックス(D)なコンパクト(C)」
つまり小型高級カメラを意味します。
大口径の40mmF1.7レンズを搭載し
暗い被写体から高輝度の被写体まで
プログラム露出+プログラムシャッターで
簡単に撮影撮影できることを目指したカメラです。
逆に言うとカメラのプログラム任せなので
逆光補正機能はありますが
積極的に露出をコントロールするようなカメラではありません。
光が過不足するとシャッターロック機構が働きますので
電池が入っていなくて露出計が振れていないと
光量不足とみなされシャッターを切ることができません。
この類のシャッターロックはある程度露出についての知識が付いて来ると
逆にちょっと邪魔だったりしますが
「簡単に」「失敗なく」がコンセプトのカメラだと
やはり必須機能ではありますね。
そんな理由でシャッターは機械制御機であるにも関わらず
「DC」は電池がないとシャッターを切ることができません。

お預かりの「35DC」もシャッターが切れないということで
お預かりしたのですが
この個体の場合は新品の電池をちゃんと入れても
全くシャッターが切れる気配がありません。
露出計が全く動かないようです。
露出計本体は底部に配置されているので
(この手のカメラで底部に露出計が配置されているのはめずらしい)
底カバーを外してまずは露出計本体に直接
少しだけ電圧をかけてみて
指針が動くかどうかを確認します。
そうすると指針は元気に振れるので
露出計本体に問題はないようです。
。。。となるとやはり電池室からの配線に問題があるようです
もちろん電池室は一見キレイなのですが
マイナス側端子の根元にわずかに緑青が付いているのが確認できます。
。。。となると裏側は緑青だらけで
おそらく断線状態かと思われます。

電池室自体は下から外せますが
やはり完全に断線していました
リード線も腐食で導通しない状態なので
これからレンズボードを降ろし
電池室からボディ上部基板までの配線は交換で対処します。
もちろんその際にシャッターユニットの整備、レンズ清掃も行います。
「DC」は露出計周りに比較的トラブルの多いカメラで
指針の吸い込みや挟み込み部固着のトラブルも多くあります。
今回も指針の吸い込みが酷く
通電しているはずなのに
指針が動かないことがあることも後で発覚しました。
その辺りの整備も行いつつ
各部の整備調整を行っていきます。

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