ニコンF2フォトミックのカメラ修理

今日は「ベースボールボール記念日」だそうです。
1846年のこの日に公式の記録に残る
史上初の野球の試合がアメリカ・ニュージャージー州ホーボーケンの
エリシアン球場で行われたことが由来となっています。
日本国内のプロ野球は交流戦が終わり
昨日から通常のリーグ戦が再開しています。
我らが広島カープは交流戦は散々たる成績で
ぶっちぎりの最下位でしたねぇ
昨日はヒヤヒヤさせられながらも勝ちましたが。。。
私は広島・呉育ちなので小さなころから
カープの試合を常に気にしていて
常に応援する。。。というのが刷り込まれているのですよねぇ
たぶん広島で育ってなかったら
野球観戦なんて興味なかったかもしれません
それほど広島は野球=カープに関しては特殊な土地柄だと思います。
たまに帰省すると本当に感心しますが
街中にあれほどカープに関するものが
溢れているのもすごいですし
この令和の世にあんなに地上波でナイターの生中継やっているのは
おそらく広島だけではないかと。。。(笑
関東でプロ野球を地上波で見られる機会は
もうほとんどないですよ(汗)
私も広島を離れて既に20年近くになりますが
広島東洋カープはどんなに弱かろうとも応援します。
生まれ育った地元の球団だから嫌いになるわけないし
しかたないですよねぇ(笑)

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミック」のカメラ修理を行っています。
少しひさしぶりですかね?
F2フォトミック系もコンスタントに修理依頼のあるカメラです。
ある意味、全盛期のニコンF一桁機ですので
とにかく各部品がオーバークオリティで
普通に使っている限り
致命的に壊れることがほとんどないカメラだと認識しています。
分解すると本当に良くわかるのですが
特にFとF2に関しては
「この部品、なんでこんなに太くって頑丈なんだ?」と思う箇所が
シャッターや巻き上げ機構、ミラー駆動部、あちこちにあります。
それでいてしっかり清掃注油した状態での
巻上・シャッターの駆動部分の精度の高さには目を見張るものがあります。
現在のコスト・効率重視の世の中では
なかなかこういう機械はもう生まれないのではないかと思います。
いうなれば一種の過去の貴重な遺産なので
現存している個体は1台でも調子の良い状態で残ってほしいと思います。
先程、「致命的に壊れることがほとんどない」と書きましたが
それでも何十年も未整備でいれば油切れにはなりますし
動きの悪くなる箇所もいくつか出てきます。
特に仕舞い込まれていて何十年も動かされていない個体は
さすがにあちこちに固着も出てきます。
使っている数は少ないですが
いくつかの樹脂部品は劣化で破損する場合もございます。
でもFやF2は修理すれば大抵の場合直りますし
(プリズム腐食やフォトミックS系のLED関連はお手上げですが)
精度もかなり出るのです
こうしてみるとやはり元々の「出来の良さ」に感心させられます。

お預かりしている「F2フォトミック」は
とにかくかなり長い間眠らされていたものだと思われます。
それも保存環境は決してよくはなかったと推測されます。
まず外装がかなり汚れています。
使い込まれたキズやスレ、凹みではなく
湿気の多いところに
仕舞い込まれていたことによる汚れ・カビ・サビです。
レンズはニッコールオート35mmF2.8が装着されていますが
当然のごとくレンズはカビだらけです
ただ小さくて濃い点カビや曇りになるようなものは
ないようなので清掃でかなりキレイになるかと思われます。
さらにピントリングはヘリコイドグリスが抜けてしまっていて
スカスカです。正確に言うとスカスカだったり少し重いところがあったりと
ムラがかなりあります。
ボディ側はレンズ同様、ファインダーコンデンサレンズ、接眼レンズ
ミラーは、プリズム表面はカビだらけです。
さらに露出計は全く電源が入りません。
数少ない樹脂パーツである電池室及び端子留め部が破損していると思われます。
これはF2では定番のトラブルです。
ただし若干の油切れはあるものの
シャッター、巻上、ミラー駆動には大きな問題がありません。
精度も調整は多少は必要ですが大きな狂いもありません。
さすがとしかいいようがありませんね

実はレンズを先に清掃してしまいました
どこまでキレイにできるかウズウズしてしまったのです(笑
で、全く問題ないほどにキレイになりました。
いくつかカビ跡は残るかも。。。と思いましたが
それも杞憂に終わりカビ跡も皆無です
ピントリングももちろん滑らかスムーズになっています。
これから本格的にボディ側の分解整備に取り掛かりますが
とにかくバラシてできる限りの清掃・洗浄です。
その上で必要最小限の注油を行い各部の調整を行います。
外装の錆取りは限界がありますが
見違えるほどキレイに仕上げてお渡しできればと思います。

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