コニカC35のカメラ修理

今日は「さくらの日」だそうですよ。
日付は「3×9(さくら)=27」の語呂合わせと
七十二候の一つ「桜始開」(さくらはじめてひらく)が
重なる時期であることからだそうです。
都内でもあちこちでソメイヨシノが咲き始めていて
一昨日の夜、見た感じでは
中野通りも中板橋・石神井川も
6~7分咲きといった様子でした。
今日あたりで一気に各地で満開となりそうですね!
しかしながら、ソメイヨシノって
4月の初めに満開になるイメージだったのですが
ここのところ3月中でほぼ満開になりますね。
今年なんて昨年より開花は遅いのに…
そっか…私が生まれ育った広島よりも
都内の方が開花が早いのか…それも不思議ですね…
温暖化の影響もあるのかもしれませんね。
これも時代に流れと言えるのでしょうか…
何にしてもソメイヨシノは日本人にとって
ちょっと特別な花ですよね!お花見行きたいなぁ…(笑

さてさて

今日は「コニカC35」のカメラ修理を行っています。
「じゃーに~コニカ」の愛称がつけられ大ヒットしたカメラです。
それまでのコニカEEマチックの機能を
ハーフサイズカメラ並みのボディにまとめ上げた画期的モデルです。
このC35の登場と大ヒットにより
各社のレンズ固定型カメラのを小型化が一気に進み
対抗馬…というかC35フォロワーともいえるカメラが
次々と誕生しました。
F2.8クラスのレンズにオート露出、
ボディサイズはハーフカメラ並みといったカメラですね。
C35はそれでもしっかり距離計連動なのも立派ですね。
露出制御はしわゆる露出計指針挟み込み式です。
シャッターユニットがシャッター羽根と絞り羽根を共用する
プログラムシャッターなので必然的にプログラムオートとなります。
露出の過不足によるシャッターロックの類は一切なく
露出過多でもF14・1/650で切れますし
逆に真っ暗闇でも…いや電池が入ってなくて露出計が動いていなくても
1/30・F2.8で切れます。
ある程度、露出の知識がある方ならこれを逆手にとって
条件の悪いところでも強引にシャッターを切って
とりあえずは写す…という使い方もできますが
反対に露出計が振り切っていたり
電池がなくても切れてしまうので
知識のない方だと失敗写真を量産してしまう可能性もあります。
このあたりはシャッターを切る前にしっかりファインダー内で
値を確認するクセが付いていないと思わぬ失敗をしてしまうかもしれません。
個人的には余計なシャッターロックはないほうが好みですが…

お預かりしているC35は一通り動作はしているようです。
ご依頼者様曰く
「露出計が妙にオーバー気味でいつも感度補正して撮っている」のだそうです。
測定器でよく使うであろうLV15やLV12の定常光をあててみると
確かに露出計指針は+1.5~+2段といった様子です。
そのままシャッターを切ってみると
やはり実際にフィルムに当たる露出量も+1.5~+2段です。
現在のネガであれば写るには写りますが
さすがに少々ハイキ―な仕上がりになるかもしれません。
今どきっぽいといえばそうでもあるのですが…(苦笑)
まぁ、そういうのは狙って補正して行うもので
デフォルト値はやはり正しくないといろいろなシチュエーションで困りますね。
シャッター羽根の動きが若干不安定な部分もあるので
合わせて一通りの整備調整を行います。

このC35以前のコニカレンズシャッター機同様に
整備性は非常に良いカメラです。
小さくまとめてあるのですが
どこにも無理な造りがないのはさすがという感じです。
ただ定番のシャッター羽根駆動部を筆頭に
動きの悪くなりやすいポイントがいくつかあるので
そのあたりを重点的に整備を行っていいます。
もちろんレンズやファインダーもできる限りの清掃を行います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。