オリンパスXAのカメラ修理

今日は「ひまわりの日」だそうですよ。
ただしこの「ひまわり」は正確にいうと
「気象衛星ひまわり」のことで
1977(昭和52)年のこの日に
日本初の静止気象衛星「ひまわり1号」が
アメリカのケネディ宇宙センターから打ち上げられたことに由来しています。
「ひまわり2号」以降は
鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられています。
現在運用されている「ひまわり」は
2014(平成26)年10月7日に打ち上げられた「ひまわり8号」で
2015(平成27)年7月7日より運用されているそうです。
また、2016(平成28)年11月2日に「ひまわり9号」がすでに打ち上げられており、今年から運用を開始する予定なのだそうです。
天気予報で「気象衛星ひまわり」の名前は
当たり前のように聞きますものね。
しかし「ひまわり9号」は打ち上げれてもう6年も経つのに
まだ運用を待っている状態なのですねぇ
何だか待ちくたびれていそうでちょっとお気の毒です(笑

さてさて

本日は「オリンパスXA」のカメラ修理を行っています。
1979年に発売されたコンパクトカメラです。
クラムシェルとも呼ばれる
スライド式のレンズバリアーを設けることで
レンズキャップを不要にするという画期的なデザインで
XA以降、同様のデザインのカメラがたくさん発売されます。
このXAがいわゆる「初代」のXAですが
この後、XA1、XA2、XA3、XA4と後継機種も発売されます。
一連のXAシリーズの中でこの初代XAのみが
連動式の距離計を搭載し、他のXAは目測ピントとなっています。
ハーフカメラ並みのコンパクトなボディに
Fズイコー35mmF2.8レンズを搭載した
絞り優先オート露出専用機です。
またシャッターボタンがタッチセンサーとなっており
軽く押すように触れるとシャッターが切れる
独特のフィーリングとなっています。

今回お預かりしている「XA」は
シャッターが切れない状態ということで
お預かりしています。
バッテリーチェックは動作しているので
電源自体は入る状態だと思われます。
…となるとXAの場合は
先述したタッチセンサーのシャッターボタンの接触不良が
一番に疑われます。
次にソレノイド(電磁石)の吸着不良・固着といったところですが
結果から言うと今回は両箇所共に問題がある状態でした。
XAのシャッター周りのトラブルは
それ以外にもいろんなパターンで起きている場合があり
いつもなかなか苦労させられる印象です。

画像は作業が一通り完了した状態でのものです。
シャッター周りの修理に加え
シャッター羽根・絞り羽根の清掃調整
レンズ清掃、電気接点の清掃調整
ファインダー清掃、距離計調整、モルト交換等々
一通りの整備を行っています。
画像ではA11フラッシュが装着されていて
こちらには特に問題はないのですが
何か問題がある場合でもフラッシュの修理は
当店では行っておりません。

少々余談ですが
XAのファインダー内露出計表示が
大幅にオーバー表示になっている症状が
定番のトラブルとして知られていますが
若干の調整はできますが
基本的にそのトラブルはCdSの交換が必様となり
正常なCdSは入手困難なため
その部分の修理は基本的には不可能となります。
今回の個体はめずらしくそこに関してはほぼ問題がありません。
またファインダー内表示と実際のオート露出は
まったく連動しておらずオート露出は独立して
調整が可能です。
ファイインダー内表示が大幅にオーバーでも
実際のオートは正しい個体が多いのは
ここが全く連動していないためです。

結構な電子制御カメラの為
今となってはできる修理・整備にいろいろ制限はありますが
この大きさで距離計搭載、絞り優先AE搭載のカメラは
他にはなかなかありません
そのスタイリッシュなデザインも合わせて
非常に魅力的なカメラだと思います。

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