今日は4月6日ですね。
もう簡単に想像できますが
語呂合わせで「白の日」「城の日」だったりします。
そして少しひねって
「シールの日」というのも制定されています。
子供の頃、雑誌の付録とかでついてきたシールを
タンスや水屋箪笥に貼りまくって
よくばあさんに怒られたな(苦笑)
比較的大きくなっても今度は当時のアイドルや
好きなバンドのステッカーやシールを
本棚やカバンに貼ってましたね。。。
そういえば高校生の頃はギターハードケースや
エフェクターボードに大量に貼ってました…
いやいや近年もカープや選手のシールやステッカーを
無節操には貼りませんがちょくちょく貼っていますね…(笑
子供の頃の話だけかと思いきや
今でもシールやステッカーは割と身近に
いろいろ貼っていることが再確認できました…
カメラだって昔はアルミケースや
フィルターケースなんかに
好きなカメラメーカーや用品メーカーのステッカーなんかを
貼ってたりしましたねぇ
さすがにカメラボディ本体には貼りませんが…
シール・ステッカー類って思っていたより
使ってますし楽しいですね…
またこんなことに気づくと昔懐かしのシール類を
ネットで探し始めたりしそうだから気を付けないと…(苦笑)
さてさて
本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
ニコマートFT系は機械制御シャッターを搭載する
中級マニュアル機のシリーズです。
シャッターは自社製ではなく金属羽根縦走りの汎用シャッターユニット
「コパルスクエア」を搭載します。
同系列のシャッターユニットが各メーカーで採用されているので
おなじみのユニットシャッターですね。
最初に発売されたのは1965年の「ニコマートFT」で
その後、露出計を省略した「ニコマートFS」が追加となります。
そして1967年に改良モデルである「FTN」が発売されます。
開放F値補正操作を取り入れ
絞り環を往復させるだけで開放F値の設定が完了します。
(いわゆるニコンのガチャガチャです)
露出計もそれまでの平均測光から
中央部重点測光に変更されています。
この「FTN」がニコマートFT系の中では最も台数の売れたカメラで
現存台数も非常に多いですし
フィルムカメラの扱いがあるところなら
大抵の中古屋さんに必ず1台はあるカメラです。
リサイクルショップのジャンクコーナーでもよく見かけますね。
以前の中級機であるニコレックス系での失敗を踏まえて
ユニットシャッター等を採用しつつも
開発製造はニコン社内で行われています。
コパルシャッターの高い耐久性もあり
ニコマートFT系は基本的には非常に丈夫なカメラです。
数十年放置されている個体でもとりあえずシャッターだけはちゃんと動き
精度や汚れはともかくとしても
何とか撮影にも使用できる…というものも数多く存在します。
とはいえ動きの悪くなっているものや内部に使われたものも含めた
モルト等は全滅だと思われるので
やはり大抵の個体で整備が必要な状態だとは思います。
お預かりしている「ニコマートFTN」も
まずはシャッターはちゃんと動作しています。
ただやはり羽根の汚れ等もあるせいで
高速シャッター時に少々精度が不安定です。
そして露出計も動作していますが
大幅にアンダー気味でさらにマイラー抵抗の汚れの影響もあるようで
動作が非常に不安定です。
そしてモルトは当然ながら全滅です。
プリズム、接眼レンズ、コンデンサレンズにも
大量にカビが発生しています。
やはり全体的に整備が必要な状態です。
画像は本格的に分解整備に取り掛かる前のモノですが
マイラー抵抗等の清掃を行って電気的な調整を行う段階で
気が付いたのですがCDSにかなり問題があるようです。
光に対して反応はするのですが全体的に抵抗値が低く
反映してかなりアンダー気味…まではわかっていたのでいいのですが
明るさに対する反応もかなり悪いようです。
全体的にアンダーなのは一旦おいておいても
例えばLV15からLV12に光源の明るさを変化すれば
当然、3段分抵抗値は上がってほしいわけなのですが
1段…いや2/3段分しか抵抗値は変化しません。
当然露出計指針も同様の動きをします。
CDS自体がかなり劣化して明るさに対して鈍くなっているようです。
さすがにこれは調整等ではどうにもならないので
ストックしている中古良品のCDSに交換で対応します。
CDSの劣化って巷で言うほどあまりない印象なのですが
今回は見事にダメなようですね。
変わったCDSを使われている場合はかなり困ることになりますが
ニコマートFT系であれば大丈夫です。
露出計も含めて実用上問題のない状態に仕上げていきます。
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