ニコンFGのカメラ修理

今日は「土用の丑の日」ですね!
鰻の蒲焼。。。うーん、やっぱり食べたくなりますね。。。
しかし、最近ブログの始まりが
やたらと「食べものネタ」であることが多いですねぇ(笑)
いつもちょうどお昼前でおなかすいてるからか。。。

さてさて

今日は「ニコンFG」のカメラ修理を行っています。
EMから始まった一連のニコンの小型軽量なシリーズの一員です。
最初にF3と同時期にデビューしたEMは
絞り優先AE専用機でしたが
今回、ご紹介するFGはマニュアル、プログラムAE、絞り優先AE、と
中級機並みのフルスペックが与えられています。
愛称は「プログラム・ニコン」でしたね。
ちょっと丸みを帯びたスタイルに上品なシャッター音は個人的にも好きなタイプです。
EMとほぼ同じ大きさ・重さでありながら
マニュアル露出で自由に自分で露出が設定できるのは
やはり大きなメリットですね。

FGのようなオート露出を搭載したモデルにはこの頃、
「スタート時のから写し機能」というものが装備されているカメラが多いのです。
例えば、オート露出モードにした状態でフィルムを装填し
レンズキャップをしたまま、あるいは薄暗いところで
フィルムカウンターに「1」が出るまでフィルム送りのための空写しをすると
異様に長いシャッタースピードで切れてしまい誤操作の原因になりかねません。
FGの場合は長くても1秒ですがモデルによっては8秒とかの
シャッタースピードで切れてしまいます。
これを防ぐためにフィルムカウンターが「1」になるまでは
露出モードが何であれ、シャッタースピードの設定がなんであれ
一定のシャッター速度でシャッターが切れるようにしたのが
いわゆる「から写し機能」と言われるものなのです。

なぜこんなことを長々と説明したかというと
今回のFGはフィルムカウンターがいくつになっても
ずっと「から写し機能」が続いてしまっている。。。
というトラブルを抱えているからなのです。
FGの場合でいうと例えばマニュアルでシャッタースピードを
1秒に設定しておいても
カウンターがいくつになっても1/90秒で切れ続ける。。。という感じです。
これでは全く普通の撮影ができない状況です。

IMG_8321

ほぼ間違いなく、フィルムカウンター下の接点に問題があるような気がしますが。。。
まずはこの「から写し機能」の暴走を直さないと
通常動作の精度が出ているかどうかの確認もできないので
まずは巻上げ部周辺の点検から始めます。
から写し機能のトラブルが収まった時点で
改めて全体の点検整備に取り掛かります。

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