キヤノンFTbのカメラ修理

今日は「お茶漬けの日」だそうですよ。
江戸時代にお茶の製法を発明し
煎茶の普及に貢献した永谷宗七郎さんの子孫にあたる
永谷嘉男さんが創業した株式会社永谷園が制定した記念日です。
日付は永谷宗七郎さんの命日である1778年5月17日に由来しています。
定番中の定番の永谷園の「お茶づけ海苔」
美味しいですよねぇ~
「お茶づけ海苔」とお湯をかける「お茶漬け」もよいですが
シンプルに白米に緑茶をかけただけのお茶漬けもいいですよねぇ
それに広島菜や野沢菜あたりの「菜っ葉」が加われば最強ですね!
いくらでもご飯が進みます。
子供の頃から慣れ親しんだ組み合わせですね。
いまだに結構頻繁にこのお茶漬けでご飯を掻き込んでます。
これから暑くなってくると
熱々の緑茶じゃなくて冷たい麦茶をご飯にかけてお茶漬けにもしちゃいます。
これも「菜っ葉」があれば最高に美味いのです。
そろそろ在庫が切れるので
今日もスーパーで野沢菜買って帰ります。
たまには広島菜の漬物も食べたいなぁ…そのうちお取り寄せします(笑

さてさて

本日は「キヤノンFTb」のカメラ修理を行っています。
根強い人気のキヤノンの中級機械制御シャッター機です。
発売開始は1971年です。
前身モデルの「FT」をベースに
FDレンズの登場に合わせ開放測光に対応したモデルです。
同じ年にフラッグシップの「F-1」が登場しており
F-1と共通する部分も中身的には多くあります。
(F-1も機械構造的には「FT」の進化系ではあるのですが)
ただ「FTb」のスタイリングは
「F-1」の影響はほぼなくあくまでも「FT」の系列です。
「F-1」のスマートなデザインもよいですが
従来のFシリーズらしい「FTb」の端正なデザインも良いですよね。
FDレンズ使用時には開放測光で対応できますが
従来のFLレンズ使用時には「絞り込み測光」で対応可能です。
測光方式はこの時期のキャノンお得意の
CdSをコンデンサレンズの背後に配置した「中央部部分測光」です。
FTbは中級機なのでこれもこの時代のキヤノンお得意の
「QL(クイックローディング)」を装備します。
やはり「QL」があるとフィルム装填はかなり楽ちんです。
慣れた方ならさほどあってもなくても…と思うかもしれませんが
フィルム装填にまだ慣れていない方からしたら
やはり「QL」搭載機は便利だと思います。

お預かりしている「FTb」はそれなりに一通りは動作しているのですが
いろいろ確認してみると問題点もちくちょくある状態です。
シャッターは一通り全速切れていますが
やはり幕軸に油切れの兆候が見られ
高速では精度不良、低速ではガバナの粘りが見られます。
先幕・後幕の幕速バランスもかなり狂っています。
露出計も精度的には今一つで
加えてSW部の接触不良もあるようで
露出計・BCともに少々動きが不安定です。
さらにこれはご依頼者様からのご指摘もあったのですが
レリーズロックがうまく作動しません。
レリーズボタンの外枠を回転させると
レリーズロックがかけられるのですが
「L」にしていても少し強めにレリーズボタンを押すと
ボタンが押し込めてしまいシャッターも切れてしまいます。
ボタン側かロックバネに何らかの問題があるようです。

とはいえ大きな破損や致命的なトラブルがあるほどではなく
通常の整備をしっかり行い動きが全体的にスムーズになれば
全ての問題が解消できるかと思われます。
まだ作業に取りかかったばかりの段階ですが
これから本格的に分解整備を行っていきます。

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