ミノルタSR-1のカメラ修理

今日は「時刻表記念日」だそうですよ。
1894(明治27)年のこの日に
日本初の本格的な時刻表「汽車汽船旅行案内」が
出版されたことに由来しています。
紙の冊子の時刻表なんてもう長らく見ていないですね…
子供の頃、外に遊びに出られないときは
家にある地図や時刻表を見るのが大好きでした。
なんとなく遠くへ行くことがイメージできるのですよねぇ…
今は電車や新幹線乗るときもパソコンやスマホで
検索かけることが多いですが
路線やどうやっていくのがわかっていて
時間や予定だけがアバウトにしか決まっていないから
その駅に発着する新幹線の時刻表を
見開き一覧で見たい…なんてときにスマホじゃダメなんですよねぇ…
私の場合、特に広島から帰ってくるときに
広島始発の新幹線の一覧を見たい時が割とあるのですが
そういうときにスマホだと調べにくくて難儀します…
まぁそれもお金払って有料アプリとかを使えば
いいものがありそうではありますが…
冊子を開いてばっと調べるほうが簡単で早そうですよね
それでも買ってまで冊子の時刻表が必要かと言われると
そこまでではないのですが…

さてさて

本日は「ミノルタSR-1」のカメラ修理を行っています。
SR-1自体は1959年発売のカメラです。
その前年に出たミノルタ初の一眼レフ「SR-2」から
1/1000を省略し普及型としたカメラです。
ただ、毎度書きますが「SR-1」の少々ややこしいところは
トップモデルの「SR-2」がその後、「SR-3」「SR-7」と
モデルチェンジを行っていたのに対して
「SR-1」はその生産時期のトップモデルを常にベースとしながら
モデル名は「SR-1」でずっと変更されませんでした。
そのため同じ「SR-1」というカメラでも
「SR-2」ベースモノが合ったり「SR-3]「SR-7」ベースのものが
存在します。もちろん中身はそれぞれ全く異なり
外観もその時のベースモデルと同様です。
そんな理由で外観だけでも大きく分けて4種類の「SR-1」が存在します。

お預かりしている「SR-1」は
外部露出計用ソケットが装着されていて
SR-1のロゴは巻き戻し側で色は黒
フィルムカウンターは巻上側に配置されている…等々から判断し
1963年型の「SR-1」かと思われます。
ベースとなっているのはその前年に出た「SR-7」です。
これもそらくかなり長い間仕舞い込まれていたカメラだと思われます。
巻上やシャッターに明らかな油切れの兆候が見られます。
高速シャッターは1/1000は開かず
他SSも幕速バランスが崩れているため全く精度が出ていません。
低速シャッターはスローガバナが固着していて
1/15まではなんとか動くもののそれより遅いSSでは
シャッターが開いたままとなり完全に固まってしまいます。
心配されるプリズム腐食は今回は大丈夫でした。
ただファインダーはゴミだらけで接眼レンズはカビだらけです。

これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
とにかく動く部分は徹底的に清掃して
最小限の注油を行っていきます。
その上で微調整を行えば十分に精度は出ると思われます。
ベースのSRー7では巻き戻し側に外光式露出計が搭載されるのですが
SR-1では省略されているので上カバーを外すと
巻き戻し側がなんだか寂しい感じがしますね…

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