リコー500GSのカメラ修理

今日は「探し物の日」だそうですよ。
NTTの電話番号案内が104番であることからだそうです。
失くした物をもう一度本気で探してみる日とされています。
マーフィーの法則に
「探し物は探すのを止めたらそれは見つかる」なんてのがありますが
見つからない探し物は忘れた頃に出てくるのですよねぇ…
私も7月半ばにPASMOカードの入ったパスケースが
前日に使ったのにどこに行ったかわからなくなって
仕事場や自宅を散々探したのに見つからなくて
「駅前でバッグに入れた際に落としたのか?」と思って
交番に遺失届も出したのですが結局見つからず…
PASMOはこれを機にモバイルに移行したし
残額はたいして残っていなかったから
大きな問題ではなくそのうちに気にしなくなっていました…
で、それがつい数日前にお店のバックヤードの
少し見づらい場所からポロッと出てきたのです。
そこも探したつもりだったんですけどねぇ…(笑
まぁPASMO以外はたいしたものは入っていなかったのですが
パスケース自体に少し思い入れがあったので見つかってよかったです。
というわけでマーフィーの法則通りでしたね…(苦笑
探し物は余程急を要するものでない限り
探すのをやめたほうがいいのかもしれません…
ところでこの記念日の由来となっている「電話番号案内104」も
2026年3月末で終了ですね。これも時代の流れですねぇ…

さてさて

本日は「リコー500GS」のカメラ修理を行っています。
1973年発売のカメラです。
前年に発売された「500G」のマイナーチェンジ版ともいえるカメラで
機能や内部構造も「500G」「500GS」はほぼ同様です。
リケノン40mmF2.8のコンパクトなレンズを搭載した
シャッタスピード優先オート露出のカメラです。
距離計も搭載していて一通りの機能を
軽量コンパクトなボディにうまくまとめたカメラです。
これもコニカC35以降の「コンパクトブーム」の影響を受けたカメラですね。
ただしコストも重量も抑えられているので
プラスチック部品が多く使われ
70年代のカメラなのでそのプラスチック部品に劣化も見られ
コンディションによってはちょっと大変なカメラとも言えます。

お預かりしている「500GS」はひととおり動くものの
絞り羽根に少々粘りがあってオート時に
うまくコントロールできないことと
レンズにかなりカビが生えてしまっています。
電池室はキレイなのですが露出計は普通に動いたかと思えば
全く動かないこともありどこかで接触不良が起きていると思われます。
裏ブタに大量に貼られたモルトはかなり劣化が酷かったらしく
既におおざっぱではありますが取り去られています。
このタイプのコンパクトカメラはコストの関係もあり
フィルム室の遮光を裏ブタの構造とかではなく
とにかく隙間の空く部分にモルトを貼りまくる…という手法が多いので
そのモルトがとにかくトラブルの元となりがちです。

フレーム構造もちょっと変わったカメラです
上下カバーは単なる板で背面や前面部がありません。
特に上カバー部は背面がフレームの一部なので
少々整備性に影響がありますね。
前カバーは一体型でこれも独特な構造です。
これも外すのにちょっとしたひと手間が必要です。
ピントは前玉回転式でここもシンプルです。
ただし前玉回転式の場合はレンズを外すと
必ずピント調整が必要です。
画像は取り掛かり始めですが
これからシャッタユニットも分離して整備を行っていきます。

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