今日は「作業服の日」だそうですよ。
「さ(3)ぎょうふ(2)く(9)」(作業服)と読む
語呂合わせからだそうです。
冬場は私も寅一の上着を着て作業しています。
それ以外の季節でも比較的汚れても問題ない服装で
前掛けは必須アイテムです。
劣化してベタベタになったモルト
古い油脂類、溶剤等々、普通の服に付着すると
厄介なモノに囲まれて作業しています。
作業服でなくても良いのですが
動きやすくて邪魔にならず汚れてもガシガシ洗濯できる
丈夫な服装は必要ですね。
作業のことを考えた服装でも今はいろいろな選択肢があり
見た目も良いものが多いのでそのあたりもいろいろと
物色し始めるとなかなか楽しくて止まらなくなってしまいます。
道具もそうですがあくまで消耗品なので
こだわり過ぎはよろしくないと考えていますが
使いやすくてコストもかからず
効率の上がるものなら大歓迎ですねぇ
さてさて
本日は「ヤシカミニスターD」のカメラ修理を行っています。
ミニスターシリーズは1960年台に発売された
非連動式の露出計を搭載する
レンズ固定式のレンジファインダー機です。
エレクトロ35が発売される以前のこの分野の
主力製品ですね。
今回の「ミニスターD」は1964年発売で
それまでのミニスターはセレン光電池使用の露出計だったのですが
「D」はCdS露出計を搭載しています。
ミニスターはシリーズを通じて
露出計は非連動式なのですが
露出計表示はLV表示でSS・絞りリングもLV連動となっています。
「絞り優先」あるいは「シャッター優先」的に合わせようとすると
上手く操作できなくて慣れが必要ではありますが
LV連動に慣れてくるとプログラム的に素早く合わせられると思います。
…文章で書くと非常にわかりづらいですね。
こればかりはLV連動リングを使ったことがある方にしか
伝わらないかもしれません。
そこを掘り下げて書いていくと非常に長くなるのでこれ以上は割愛します。
搭載レンズはヤシノン45mmF2.8です。
調べてみるとF1.8レンズ搭載機も存在するようです。
お預かりしている「ミニスターD」は
まず電池室の蓋が欠落しておりこのままでは露出計の確認ができません。
蓋代わりになるもの(プラス側が導通するもの)を探してきて
確認しますがやはり露出計は不動です。
マイナス側の端子がかなり激しく錆びていていて
配線も腐食してしまっているようです。
シャッターは羽根に粘りはほとんどないですが
スローガバナーが固着していてスローで切ると
シャッターが開いたままになってしまいます。
そしてさらにファインダーを覗くと距離計二重像が全く見えません。
二重像を写す四角も見えないのでミラーが脱落していると思われます。
上カバー上の感度設定リングもガチガチに固着していて回りません。
全体的にとにかく普通に動くように清掃整備が必要な状態です。
上カバーを開けてみると距離計二重像のミラーは
単に脱落しているだけでなく粉々に粉砕されていました。
キレイな状態で落下していればよかったのですが
なにか代わりのミラーを搭載して調整を行っていきます。
電池室からの配線はやはり内部も真っ黒に劣化していて
全く電気を通さないような状態です。
これも交換したうえで露出計の調整を行っていきます。
どれも致命的な破損とかではないのですが
あちこちに問題を抱えている状態です。
慎重に一つずつ本来の機能を取り戻す処置を行っていきます。
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