ニコンF2フォトミックAのカメラ修理

今日は「夏至」ですね。
北半球では昼が最も長く夜が最も短い日ですね。
日本では梅雨の真っ只中ですが
日照時間が長いということは
一番暑い日でもあるということにもなりそうですが。。。
実際はそうではなくて地面や空気が十分に暖まった
夏至の1ヵ月後あたりが最も暑くなるようです。
言われてみると1日の中でも
太陽が南中した1~2時間後が
その日の最高気温のことが多いですものね。

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミックA」のカメラ修理を行っています。
F2のフォトミックファインダーには
過去にもここで書きましたが5種類ございます。

・フォトミックファインダー DP-1 指針式 受光素子はCdS カニ爪連動
・フォトミックファインダーS DP-2 LED式 受光素子はCdS カニ爪連動
・フォトミックファインダーSB DP-3 LED式 受光素子はSPD カニ爪連動
・フォトミックファインダーA DP-11 指針式 受光素子はCdS Ai連動
・フォトミックファインダーAS DP-12 LED式 受光素子はSPD Ai連動

余談ですがLED式のフォトミックファインダーは
状況によっては修理不能の場合もございます。

今回のフォトミックAはAi連動で指針式のファインダーです。
Aiレンズが使えて非Aiレンズ特有の「ガチャガチャ」が必要ないということで
人気のモデルですね。

フォトミックファインダーの1番のポイントは
もちろん露出計ですが
個人的にはファインダー内でSS・絞りが確認できるという部分が
ポイントが高いと思っています。

今回お預かりのフォトミックAは
まずその一番の売りである露出計が全く動きません。
ボディ側からの電源供給が上手くいっていないようです。
電池室切片のステーが折れるというのが定番ですが
今回はステー折れではなく
リード線の腐食が原因のようです。
電源が入ったところで現状を確認しますが
やはり露出計の指示そのものにも大きくズレがあるようです。

さらにボディ側は油切れがかなり進んでいて
巻上時の音にも異音が混じっている感じです。
シャッター速度も高速側でかなりバランスが崩れています。
シャッター幕軸、巻上部、ミラー駆動部の清掃、古い油の除去
注油を行っていきます。

現在、最終チェックを行っている段階です。
(写真のレンズは当店のテスト用レンズ)

Fフォトミックに比べると随分スマートですし
ブラック仕上げは重厚感もあって
やはりカッコ良いですね!

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