オリンパスOM-1のカメラ修理

世界には14の標高8000mを超える山があるのですが
イタリアのラインホルト・メスナーと言う登山家が
人類初の14座全て登頂を達成したのが
1986年のこの日、10月16日なのだそうです。
それも全て無酸素(酸素ボンベを使わない)での登頂だそうです。
標高8000mだと気圧も酸素の量も通常の1/3で
酸素を補給するより消費のスピードが上回ってしまいます。
ということは何もしなくても呼吸がつらい状態ということですね。
デスゾーンと呼ばれる8000m超の世界は
本当に想像を超える世界なんでしょうね。。。

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
それまでの一眼レフの常識を打ち破る
軽量コンパクトなボディで一世を風靡した名機ですね。
中身を観察してもあらゆるところに
ボディを小さくする工夫が見えるカメラです。
その軽量コンパクトで使いやすいボディは
現在でも非常に人気が高く
当店に整備に持ち込まれることも多いカメラです。

今回、お預かりしているOM-1は
各部点検整備一式のご依頼です。
現状チェックしていくと高速シャッターでは
写真の両端で1段ほど露出に差が出るほど
幕速のバランスが崩れてしまっています。
露出計は作動はするものの
2段ほどオーバーな値を示す状態です。
付属の50mmF1.4レンズは
絞りが固着気味でゆっくりとしか羽根が動かない状態です。
全体的にリフレッシュが必要な状況です。

ところで今回のOM-1は
いわゆる「M-1ボディ」かと思われます。
最初、「M-1」として発売された初期モデルと
カバー以外の中身が同様の初期モデルです。
マウント部の留めネジこそ+で
巻上レバーも少し後のものに交換された形跡がありますが
(見た目は変わらず外して裏側をみないとわからない)
他の部分、フィルム室4本スタッドに短い圧板
プリズム留めが4本のスプリング、深さの浅いアイピース部
電源リード線に中継部分がある点、等々は
M-1と同じ仕様ですね。

この時期のOM-1(M-1)は
樹脂の台座(プリズムはメーターが載せられている部分)が
非常に脆くなっていることも多いので
より慎重に作業を行っていきます。
これから本格的な分解整備に取り掛かります。

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