コニカFTAのカメラ修理

今日は「音の日」だそうですよ。
1877年のこの日にエジソンが自ら発明した蓄音機で
録音・再生に成功したとのことです。
気がつけば最近、レコード、CD、買ってないなぁ。。。
最近のCDを欲しいとはあまり思いませんが
ひとたび中古レコード屋さんに足を踏み入れれば
おそらく4、5枚はアルバムを衝動買いする自信はあります(笑)
新宿に行くたびに「レコード屋さん寄ろうかな。。。」と
いつも頭の片隅には思っているのですが。。。
時間のあるときにゆっくり見たいですねぇ。。。

さてさて

本日は「コニカFTA」のカメラ修理を行っています。
1968年発売のカメラです。
コニカというとやはりレンズ一体型の
コンパクトカメラのイメージが強いですが
1960年のコニカFから一眼レフも生産しています。
今回のFTAは1968年の発売です。
ARレンズとの組み合わせでシャッタースピード優先オートが使えます。
コンパクトカメラで当時よく採用されていた
露出計の針を挟み込むタイプのオート露出です。
シャッターは機械式制御のコパルスクエアです。
露出計指針挟み込みの構造上の理由もあるとは思いますが
シャッターレリーズがちょっと深め(長め)のカメラです。
おもしろいのは装着するレンズによって
測光範囲が微妙に変化します。
広角レンズでは中央部部分測光、
標準レンズでは中央重点測光
望遠レンズでは平均測光となります。
前期型と後期型が存在し
背面にON/OFFスイッチがあるものが前期型です。

お預かりしているFTAはまず露出計が動きません。
それもそのはずで電池室を見ると
マイナス側の端子が外れて中に入り込んでしまっているようです。
マイナス端子はカシメて電池室に取り付けられているのですが
ここが少し構造的にも弱いようで
電池室のプラスチックが劣化してくると
外れてしまうものが多いようです。
もちろん電池を入れっぱなしで腐食させてしまうと
まず間違いなくここの端子も脱落します。

加えてFTAに多いのは接眼レンズのクモリです。
張り合わせレンズの内側が曇っている場合が多く
交換するしか方法のない場合が多いです。
。。。とはいえ、中古でクモリのない接眼レンズが
なかなか見つからないのが実情です。
当店ではできる限りの清掃で対応しています。
今回のFTAもかなり激しく曇っていたのですが
張り合わせ内側でなく内側表面のクモリだったので
今回は清掃で問題ないレベルまで
キレイにすることができました。

一通りの整備を行って少し様子見の状態です。
露出計は当然、普通に作動するようになり
オート露出の精度も含め申し分ない状態になりました。
シャッターはもともとそれほど悪い数値ではありませんでしたが
やはり羽根汚れのため先幕・後幕のバランスが
少し崩れている状態でしたが
こちらも問題ないレベルまで改善しています。
写りの評価が非常に高いヘキサノンレンズを
存分に楽しんでいただけれる状態になったと思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。