コニカC35のカメラ修理

今日は「バッテリーの日」と「漢字の日」ですね。
バッテリーの日はもともと「カーバッテリー(蓄電池)の日」なのだそうで
日本蓄電池協会が制定しています。
野球のバッテリーを表す数字が「1、2」と表されることが由来ですが
同会はこの日にセ・パ両リーグから「最優秀バッテリー賞」を
一組ずつ選びます。今年は誰でしょうね。。。
「漢字の日」も、その年の世相を象徴する「今年を表現する漢字」を
清水寺で発表します。こちらも今年は何でしょうねぇ。。。
このブログ書き終わった頃には発表されていそうですが。。。。

さてさて

本日は「コニカC35フラッシュマチック」のカメラ修理を行っています。
当ブログにも何度も登場していますね。
いわゆる「じゃーに~コニカ」です。
軽量コンパクトなプログラム露出専用機で使いやすく
気軽に持ち歩けるコンパクトカメラです。
小さくてもしっかりレンジファインダーを装備し
しっかりピントを合わせて撮影することができ
絞りが開き気味になってしまうような状況でも安心です。
さらにレンズは伝統のヘキサノンで
38mmF2.8と無理のない設定であることもあり
非常に安定した写りをします。
常に持ち歩くカメラとしてとてもよくできたカメラです。
もちろん当時も非常に売れたカメラで
おかげで現在でも多くの個体が存在しています。
ただ、小さくて気軽に使えるカメラということもあり
荒々しく使われたり、あまり良くない環境で放置されていた個体も多く
これから手に入れるのであれば
整備を前提としたほうが良いかとは思います。

お預かりしているC35は少し現存数の少ないブラックです。
やはり黒塗装だと締まってみえますね。
ちょっとかわいらしいはずのC35がとても精悍なカメラに見えます。
C35はフィルム室の遮光をかなりモルトに頼っています。
このクラスのコンパクトカメラの多くがそうですが
裏蓋側の広範囲にモルトが貼られています。
今回もそうですが、未整備であれば間違いなく劣化しており
遮光は満足にできていません。
さらに劣化したまま長期間放置されている個体だと
モルトと接しているボディ側の塗装まで傷んでいること多いです。
ご依頼者様は8年ほど前にこのC35を入手されたそうで
最近まで普通に使えていたのだそうです。
モルトも確かに交換時期ですが
修理することになった一番の原因はシャッターの粘りです。
シャッターを切ると開くのはそこそこ速いのですが
ゆっくりと閉じていきます。もちろん全ての写真が露出オーバーとなります。
毎回、書いているような気もしますが
コニカC35の場合は羽根汚れや油付着が原因の粘りではなく
シャッター羽根を駆動する羽根車が粘っていて
回転が戻るときにゆっくりとしか戻れないことが原因のことが多いのです。
ちなみにこの症状が出ていると高い確率で
バルブも効かなくなります。

まずはシャッターユニット周りから整備していきます。
シャッター周りにもモルトが使われているので
それももちろん交換していきます。
レンズは多少の汚れはあるものの状態は良いほうです。
再び気持ちよく撮影に使っていただける状態にしていきます。

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