ニコンEMのカメラ修理

今日は「イヤホンの日」だそうですよ。
最近、外で音楽聴くこともすっかりなくなったのですが…
私のipodは未だにClassicの160GBモデルで
イヤホンは普通に有線です…
もう10年以上使っていて普段は自宅や仕事場のドックに立てて
毎日のように使っているのですが
先日、呉に帰った際にヒサビサに外で使ったら
内蔵電池がフル充電から半日も持たないことが発覚しました(苦笑)
まあさすがに電池は寿命ですよねぇ
で、調べていませんがおそらく内蔵電池の交換はメーカでは無理でしょうねぇ
めったに外で使うことはないので
このまま常にドックに差して自宅や仕事場専用機にしますか…
で、外ではスマホで再生させればいっか…
大容量のマイクロSDカードも安くなったし
今のipodClassicに120GBくらいは入っているけど
そのくらいならスマホでも問題ないだろうし…
…と…なると…
私もワイヤレスイヤホンデビューかも!(ちょっと嬉しい(笑))

さてさて

本日は「ニコンEM」のカメラ修理を行っております。
1980年発売の「リトル・ニコン」です。
ジウジアーロの優れたデザインのおかげもあり
世界的には成功したモデルですが
日本国内では現行モデルで発売されていた頃には人気がイマイチでした。
ニコン初のエントリーモデルであり
思い切って機能を簡素化し、外装もプラスチックを多用し
他メーカのライバル機にも価格でもコンパクトさでも負けない
スペックを手にいれたのですが
「ニコンらしくない」、「やすっぽい」等々の理由で
国内市場では思ったほどのリアクションがなかったわけなのです
うーん、マーケティングって難しいですよねぇ…
ニコン側も子閣内市場のリアクションに合わせ
すぐに機能的にフルスペック化した「FG」を早急に開発し投入します。
そんな何だかかわいそうなEMですが
ディスコンされた後になってその良さが見直されるようにあり
一時期は中古市場で玉数不足にあえぐほどの人気カメラとなります。
そうして今でもニコンのコンパクト一眼といえば
一番にEMの名前が出るほどに人気のあるカメラです。
メーカーとしては新品で売っている頃に
大人気になってほしいですよねぇ…ユーザー心理は難しいですね

確かにそれまでのニコン機と比べれば
EMはかなり割り切ったカメラです。
そこがまだ潔くて魅力の一つだとは思いますが
思い切ったコストダウンもしているので
ニコンとしてはめずらしく
フィルム室以外にも内部モルトが多用されています。
今回のEMもそうですがファインダー内はモルト屑でゴミだらけです。
シャッターも少々不安定なのですが
これもおそらくモルト屑等のゴミや汚れが
シャッター羽根の動きを邪魔しているものと思われます。
そして巻上レバーの戻りがかなり悪いです。
加えて露出計もかなりオーバー傾向です。

それから一見、問題なさそうだったのですが
よく見ると巻き戻しクランクに少しひび割れがあるようです。
ここもプラスティックだから弱いのですよねぇ
で、分解するためには必ず外さないといけないわけで
外すときにまず間違いなく破損すると思われます。
ひび割れがない場合でも経年劣化で脆いので
迂闊にラフに扱おうものなら簡単に破損します。
ここはちょっとEMの最大の泣き所ですね。

通常、作業時には必ずストラップを外します。
すーーーーーーーーごく邪魔になる上に
うっかりひっかけて作業机の上から落下させてしまう可能性もあるからです。
で、今回、なんで付いているままかというと
「縫い付けられて」いるのです(汗)
三角環ごと外そうかと思ったのですが
三角環ガイドがあるタイプだったのでそれもかなわず
上カバーを外したらアイレットごと外してやろうかとも思っていたのですが
EMの場合はアイレット留めのネジが少々ややこしいところにあるため
それもかなわず。。。(苦笑)
もう注意しながらこのまま続けます。。。
こういうときにイライラしがちですからね
まずは手を止めて深呼吸して落ち着きます(笑
受付時に気づいていれば縫ってある部分を
切る許可をいただいておけばよかったのですが…まぁ今更しかたないですね
ここから本格的に各部点検整備に取り掛かっていきます。

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