オリンパスペンFのカメラ修理

今日は「人日の節句」及び「七日正月」ですね!
人日(じんじつ)」は五節句の一つ
この日「七日正月(なぬかしょうがつ)」は
「七草粥(ななくさがゆ)」を食べることから「七草の節句」ともいわれます。
この場合の七草はいわゆる「春の七草」ですが
地域によっては七草を入手することが季節的にできない地方もあるので
地域によって七草を必ず入れるわけではないようです。
いずれにしてもシンプルな軽い塩味の
七草粥は年末年始にどうしてもふだんとは異なる食生活になり
疲れた胃腸を優しく包んでくれるような気がしますねぇ
私もまだお腹の調子が悪いですし…(苦笑)
地域によって七草粥の取り決めもいろいろ異なるのですが
関東地方で多くみられる例を紹介しておきます。
1月6日の夜にあらかじめ用意したセリ・ナズナ・ゴギョウ
ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロの「七草」をまな板に載せ
以下の歌を歌いながらしゃもじやお玉、包丁の背などで叩いて細かくする。
七草なずな 唐土の鳥が 日本の国に 渡らぬ先に ストトントン
明けて7日の朝に粥を炊き、
叩いた七草と塩を入れて七草粥にする。そして朝食として食べるのだそうです。
こんなに詳細が決まっているのですねぇ~知りませんでした…
あぁ、細かいことはともかく
何か優しい食べやすい食べ物が欲しいここ数日です(笑

さてさて

本日は「オリンパスペンF」のカメラ修理を行っています。
年末からペンF系の修理が多いですねぇ
何度も書きますが機能的にも他に対抗馬のいない
35mmハーフ判専用のレンズ交換式一眼レフカメラで
さらにはその内部構造的にも他に例のない
独特の横方向に展開するファインダー光路
それにより実現したペンタプリズムの出っ張りのない
独特のデザイン。レンズマウントを大きく巻き戻し側に
オフセットした配置、そしてスチルカメラでは
あまり見ることのないロータリーシャッターと
どこをとってもペンF独自の世界で成り立っています。
こういう部分だけで思わず興味を持ってしまい
手に入れてしまった方も多いのではないかと思います。
私もご多分に漏れず機械好きなのでこのペンFのメカニズムと
独特のデザインに魅力を感じて個人的に使っていたこともあります。

ただし、独特な構造やデザインはいいのですが
オリンパス機は基本的に他メーカーより
数段コンパクトに、軽量に、静かに、というメーカーなので
現行モデルの時代では問題なかったのですが
多少華奢な部分があるのは事実です。
それでももちろん定期的に継続して整備していれば
全く問題なく使えるものがほとんどですが
なにせペンFも登場から60年近く経過するカメラです。
当然かなりの個体差があり使用環境や保管環境によっては
かなり修理の難しいものが存在します。

特にペンF独自の形状の第二反射面プリズムは
腐食しているものも多いのですが
もはやキレイなものがなかなか見つからない状況です。

お預かりしているペンFは
レンズを外していると普通にシャッターも切れるのですが
レンズを装着するとミラーアップで固まってしまいます。
最初はもしやミラーズレでは?(実際、たまにある)と思ったのですが
ミラーそのものには問題はなく
「ではレンズでは?」と思いレンズの絞込機能の重さもチェックしたのですが
そこも問題ないようです。
となると…ボディ側の絞込レバーに少し抵抗
(レンズ側の絞込レバー)が加わっただけで
絞り込むことができずミラーも上がりかけで止まってしまうようです。
要はミラー駆動部周りの動きが悪い上にテンションも少し足りないようです。

シャッターユニット側にも油切れの兆候が見られますので
全体的に駆動部分の動きが渋いようです。
ファインダー周りが妙にキレイなので
過去に整備を行われているコタではあると思われますが
モルトはフィルム室も内部モルトもボロボロなので
きっとずいぶん昔の話なのかと思われます。
いずれにせよ、一通りの整備を行わなくてはならない
タイミングのようです。

今回はかなりバラしたところで
1枚ブログ用に写真を撮っておこうと思ったのですが
実際に作業に入ったら集中してしまってすっかり忘れていました(苦笑)
で、とりあえず整備完了後の写真です。
巻上もスムーズになり、もちろんレンズ装着時も
何の問題もなくシャッターは作動します。
フィルムカウンターの動きもおかしかったのですが
これも長年の間にカウンター軸にたまった汚れが原因で
現在は全く問題ない状態です。
装着されているF1.4レンズは少し大柄ですが
こうしてみると意外とバランスいいですね!
やっぱりこの独特のフォルムは魅力ありますねぇ
私も1台欲しくなってきます…(笑

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