オリンパスペンFのカメラ修理

今日は「東名高速道路全通記念日」だそうですよ。
1969(昭和44)年のこの日に
神奈川県足柄上郡大井町の大井松田IC~静岡県御殿場市の御殿場ICが開通し
東京から小牧まで346kmにおよぶ
東名高速道路(東名高速)が全線開通しました。
4年前の1965(昭和40)年に開通していた名神高速道路(名神高速)とも
小牧ICで接続し、東京と西宮の536kmが高速道路で結ばれました。
昭和44年…私が生まれた年ですねぇ
高速道路は便利だし快適ですよねぇ
今は私もクルマ持っていないので縁がないですが
少し前まではクルマもあって、まだ広島に実家もあり
東京から広島まで約800kmですが1年に何回か往復しました。
慣れてくると意外と気軽に快適に行ってこれるのですよねぇ
ただ渋滞にはまるとちょっと困りますが…
夜明け前の高速道路って
何といえない雰囲気もあって本当に気持ちよいのです
また機会があれば高速使って遠くまでドーンと走ってみたいですねぇ

さてさて

本日は「オリンパスペンF」のカメラ修理を行っています。
世界的にも珍しいレンズ交換式の一眼レフハーフ判カメラです。
「ハーフの一眼レフ」というだけでも十分に珍しいジャンルですが
「ペンF」の場合はただ単に普通の「35mm判一眼レフ」を
ハーフ判にしたようなカメラではありません。
まず通常のフォーカルプレーン式シャッターではなく
ロータリー式のシャッターを採用しています。
これは円盤の一部が欠けたようなシャッター幕(羽根)を
(私の世代だと口を開けたパックマンみたいな…というとわかりやすい(笑)
くるんと1回転することでフィルムに露光を与えます。
ペンFの場合、何も抵抗なく1回転させた場合が最高速の1/500で
それ以外のSSでは円盤の欠けた部分がフィルム面に重なった瞬間
(シャッターが開いた瞬間)に設定したSSに応じて
ガバナーで円盤の動きを一瞬止め、設定した露光を与えた後、また回転します。
ファインダーも特異な構造となっており
まず第一反射面(シャッター前のミラー)横向きに設置され
正面から向かってボディ左側に光路は進み
そこで第二反射面のプリズムで上部に折り返します。
さらにボディ上部の第三反射面のミラーで右側に折り返し
拡大用のレンズを経て第四反射面となる小さなプリズムで
接眼部へと導かれます。
ちなみに「ペンFT」だとこの第三反射面にハーフミラーを使い
一部の光をハーフミラー裏面に設置したCdSへ導きます。
この独特のファインダー光路ゆえに一眼レフでは当たり前とも思える
ペンタ部の出っ張りがなくフラットな上カバーを実現しています。
その代わりにボディ巻上側は光路のスペースを必要とし
横長なボディに撒き戻し側にオフセットしたレンズマウントとなっています。
その他にも巻上やミラー駆動部の構造も独特な構造で
他のカメラでは決して見ることのない造りになっています。
このメカニズムだけでも「ペンF」が欲しいとなる動機になると思います。

その独特の構造のために「ペンF」系ならではの
トラブルが多いのも事実ですが
今回、お預かりのペンFもこのカメラでは
定番のミラーアップしたまま固着というトラブルです。
ミラー駆動部が独特の構造で経年劣化や汚れで
動作不良を起こしやすいことが原因の大半です。
今回はミラー駆動部だけではなく
巻上機構にも少々問題があり、それがトラブルの原因の一端にもなっています。

構造は独特ですが整備性自体は悪くないカメラです。
ただし、ファインダー清掃だけだったとしても
必ずここまでは分解する必要があります。
まずはミラー駆動部、巻上機構の清掃整備を行い
シャッターユニットの整備も行っていきます。
ここまでくればシャッターユニットの分離も簡単に行えます。

独特の構造が多い上に小型化を追求したカメラの為
少しばかり華奢な部分もあり
少々手がかかるカメラではありますが
それ以上に魅力の多いカメラであることも間違いないと思います。
私も自分用にペンFを一台キープしてはあるのですが
いつ整備できていつ使えるのやら。。。(笑

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