ペンタックスSPのカメラ修理

今日は記念日設定の少ない日なのですよね…
そんな中、「次に行こうの日」なんてのが制定されてますね。
日付は4月の新学期を前に
「次に(2)行(1)こう(5)」と読む語呂合わせからだそうです。
いろんなことで切り替えは大事ですよね!
ただ捉え方にもいろいろあって
ひとつのことをあきらめずにあきらめずに
失敗を重ねてもまた取り組みを変えてトライし続けることで
初めて身になるものも多いですものね
何も考えずに同じことを繰り返して
同じ失敗をしているようではまたダメなのでしょうが…(苦笑)
大枠で同じ目標に対して
いろいろな方法を試すという意味で「次に行こう!」ってのは
いいかもしれませんね!
まぁいろいろな場面によって考え方も変わりますので
一概には言えませんか…
「あきらめが肝心」ってこともありますし
切り替えるのではあればスパッと次に行かなくちゃダメでしょうねぇ
何事も毎日がいろんな判断の繰り返しで大変ですよね
何だか話がとっちらかってきたので今日はこの辺で…(笑

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
これも修理依頼の多いカメラですね。
何と言っても大ヒットモデルで現存数が非常に多いということもありますが
その上にM42マウント機でレンズの選択肢も多く
現在でも非常に人気のあるカメラということで
当然ながら修理依頼も多くなってくるわけです。
新品が大ヒットした当時はM42マウント云々というよりも
TTL測光で露出計が使いやすく
超高級機に遜色ないスペックの割には比較的お求めやすい価格で
まさに時代にうまくマッチしたのがヒットの要因かな…とも思います。
レンズマウントがユニバーサルマウントで
絞り情報伝達機能の全くないM42マウントの為
測光は絞込測光となってしまい
TTL開放測光に慣れてしまっていると少し不便さを感じますが
それも慣れてしまえばそれほど問題なく使いこなせると思います。
その他の部分はシンプルな一眼レフですが
シンプルな故に使い勝手は悪くないと思います。

お預かりしている「SP」はまず低速SS時に
かなり高い頻度でミラーアップしたままになってしまいます。
SPの修理の際によくあるパターンですが
今回もミラー駆動部の動作不良と言うより
シャッター後幕の動作不良により
先幕が完全に走り切った後で後幕がスタートする
低速SS時において幕走行が正常に完了せず
後幕リンク部がミラーダウンレバーを蹴れないことが原因かと思われます。
そんな状態なので高速SSでもシャッターは切れていても
やはり精度は正しく出ていません。
先日のKXの修理でも書いた通り
SP以降のペンタックス横走り機は
調速カム周りの動作不良が経年劣化のため
酷いものが比較的にあり
そうなってくるとそう簡単に高速SSの精度が確保できなくなってくるので
整備の際にも注意が必要です。
今回は幕軸清掃や注油で結果的には問題はクリアできています。
そしてSPの整備でこれも問題の多い露出計ですが
古い水銀電池が中に入ったまま腐食してしまっているようで
電池室の蓋がビクとも開きません…
これはなかなか苦労しそうです。
力任せに開けようとしても壊してしまうのがオチなので
溶剤や潤滑油を使って時間をかけて緩ませていきます。
次巻は非常にかかりましたがこれも何とかなりそうです。
電池室裏の接点もかなり腐食が進んでおり
徹底的に磨いた上に処置を行って導通を確保していきます。

今回はプリズムは腐食もなく非常に良い状態です。
コンデンサレンズや接眼れずも含めて
若干のカビや汚れがあったので
そこはできる限りの清掃でさらにキレイにしていきます。
CdSや基板内抵抗等は問題なさそうです。
電池室周りさえ修理できれば後は調整で
露出計精度も確保できそうです。
巻上機構周りは油切れも進んでいますので
本来の軽快な巻上になるようにこちらも整備を進めていきます。

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