今日は「哲学の日」だそうですよ。
古代ギリシアの哲学者ソクラテスが
時の権力者から死刑宣告を受けて
刑の執行として獄中で毒を飲んで亡くなったことに
由来しているのだそうです。
それにしても「哲学」とはなんともまた曖昧な分野で
よくわからないですね。
考え方によっては宗教みたいなものですよねぇ…
ちなみにソクラテスの妻「クサンティッペ」が
悪妻として有名だったことから
今日は「悪妻の日」でもあるそうです。
これまた大きなお世話な話で(苦笑)
クサンティッペが悪妻だったというエピソードは
あとからとってつけられたようなものが多いことと
ソクラテスの言い方がいろいろと悪いのではないかと…(笑
本当のところは当事者しかわかりませんよね
いずれにしろ人間関係はいろいろ難しいもので
そこらへんを考えていると哲学的な思いに繋がりそうです(汗)
さてさて
本日は「ミノルタフレックス」のカメラ修理を行っています。
いろいろ諸説あるのですが
「ほぼ」あるいは「実質的に」日本初の二眼レフカメラが
「ミノルタフレックス」かと思われます。
最初の「ミノルタフレックス」、「Ⅰ」は
1937年に発売が開始されました。
その語、幾度ものモデルチェンジや小変更が加えられ
最終モデルは1954年発売の「Ⅲ」です。
今回お預かりしているミノルタフレックスもそのⅢ型です。
フィルム巻上はⅡB型からセミオートマットとなっています。
スタートマーク合わせの一般的なタイプです。
シャッターユニットはセイコーシャラピッドで
当時のものとしては最上級のスペックを誇るもので
最高速は1/500で1秒・Bまでカバーします。
レンズは当時から評価の高いテッサー型のロッコール75mmF3.5です。
フィルム室蓋はこれもⅡB型から
信頼性の高いダイヤルロック式になっています。
ピント合わせはその後のミノルタコードやオートコードで
お馴染みのレバーによる「ハラキリ型」ではなく
オーソドックスなノブ式です。
SSや絞りの設定はこのⅢ型からビューレンズ上部に
集中表示されるようになっています。
このあたりはさすがの使いやすさですね。
シャッターチャージはさすがにまだセルフコッキングではなく
シャッターチャージはシャッターユニット側で
チャージレバーの操作で行います。
そのチャージレバーがレリーズレバーを兼用しているタイプです。
お預かりしている「ミノルタフレックスⅢ」は
かなり長い間使われずに仕舞い込まれていた個体かと思われます。
それでも保管環境自体は悪くなかったようで
シャッターは定番の羽根固着もなくとりあえずは作動しますが
さすがに羽根に粘りはあるようです。
チャージレバー自体にも動きに粘りがあり
チャージした後にレバーが戻ってこないような状態です。
スローガバナーにも粘りが見受けられます。
レンズ自体は細かな拭き傷が少々目立ち多少のカビはあるものの
致命的な変質による曇り等はないようです。
これであれば一通りの清掃で申し分ない写りをしてくれそうです。
ファインダーはさすがに曇りや汚れが酷く
特にミラーは劣化も酷く交換が必要な状態です。
積年の汚れや劣化による動作不良が多少はあるものの
全体的な状態としてはそれほど悪くないと思います。
とはいえさすがに一通りの整備を行わなければ
安心して使えない状態ですし
快適な撮影もできません。
外装の傷み等はできる限りの修復しかできない部分もありますが
撮影に使う分には何の問題もないように
一通りの整備を行っていきます。
発売から69年が経過しようとしているカメラですが
非常に完成度は高くしっかり造られていると思います。
そのおかげである程度のメンテナンスを行えば
現在でも問題なく使える状態に仕上げられそうです。
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