コニカⅡBーmのカメラ修理

今夜は「クリスマス・イヴ」ですね。
残念ながらホワイトクリスマスとはならず
冷たい雨のイヴになるようです。
「イヴ」は「イブ」と表記される場合もあります。
「eve」は「夜・晩」を意味する古語「even」から来たもので
「クリスマスの夜」という意味になります。
キリスト教会暦では日没が一日の始まりであり
クリスマスは24日の日没から25日の日没までとなるので
その間の夜である24日の夜のことを「クリスマス・イヴ」と呼びます。
日本では「クリスマス(12月25日)の前夜」と認識されることが多いですが
正しくはその言葉通り「クリスマス当日の夜」となり
「クリスマス・イヴ」は既に「クリスマス」に含まれています。
…毎年この日に同じことを書いている気がします(笑
まぁなんにせよ、日本では祝日でも何でもないですから
なにかイベントごとをするなら今夜ですね。
ステキなクリスマスの夜をお過ごしください!
私はまったく何もない普通の水曜日です(苦笑)

さてさて

本日は「コニカⅡB-m」のカメラ修理を行っています。
1955年発売のカメラです。
同年発売の「コニカⅡ」をベースに
タイム露出ダイヤルを廃止し、レンズを50mmF2.8から
ヘキサノン45mmF3.5に変更したモデルです。
コニカⅡにあったダブルヘリコイドの沈胴も省略されています。
よりシンプルで無理のない構造になり
使いやすく壊れにくいカメラだと思います。
ただし二重露出防止装置搭載は搭載されていますが
まだセルフコッキングとまではいかず
シャッターチャージとフィルム巻上は別々の動作で行います
そのフィルム巻上と巻き戻しはノブとなり
1枚1枚ゆっくりそんも動作も楽しみながら撮るカメラとなります。
この時代のカメラはその操作もしっかり噛みしめながら
使いたいものですね。

お預かりしている「ⅡB-m」は一通りは動作しているものの
各部の動きにさすがに積年の汚れ等による重さが見受けられます。
加えてレリーズが妙に深い位置で切れるようで
普通にレリーズボタンを押し込んでも
「あれ?まだ切れない???」という感じで
そこからもう一押し力を入れてやっと切れる…という感じです。
内部にレリーズタイミングの調整機構はあるはずなのですが
どんなことになっているのやら…

画像はひととおり整備が完了した状態です。
レンズ・ファインダーは非常にクリアになり
レンズ・ファインダーの清掃調整
シャッター羽根の洗浄整備、巻上チャージ機構の調整を行い
各部の動きも問題なくスムーズになっております。
非常に気持ちよく使えます。
先述したレリーズタイミングの問題は
レリーズ軸の調整箇所を見ると既に
めいっぱいレリーズを浅くする方向で設定されていて
これであの深さになるのは何かがおかしいということで
周辺も含めていろいろ調べてみたところ
一部部品の変形等が見受けられました。
できるかぎりの修復と若干の加工を行って
現在は適正な位置でレリーズが行えるようになっています。
やっぱり少し押し込んだところでタイミングよく
シャッターが切れないとなんだか気持ち悪いですよね…(苦笑)
今回に限りませんがレリーズとシャッターのレスポンスは
やはり大事だと思います。
ここ次第で使い心地のよさが全く変わってくると思います。

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