今日は「人間ドックの日」らしいですよ。
あぁ。。。そうですよねぇ。。。
カメラの点検整備ばかりやっていないで
自分の身体の点検整備しなくては。。。(苦笑)
年齢的にも何が起こってもおかしくないし。。。
少し昔に大病を患ったせいで年に1回のCT検査と
それとは別の理由で毎月血液検査だけは行っているのですが
これだけじゃ全然足りませんよねぇ。。。
元気良く仕事するためにも近いうちに私も人間ドック行ってきます!
(でもなんだかんだで後回しになってしまうんですよねぇ(汗))
さてさて
本日は「ミノルタフレックス」のカメラ修理を行っています。
ミノルタの二眼レフは「ミノルタフレックス」、「ミノルタコード」
「ミノルタオートコード」と1930年代から60年代の後半まで生産されました。
「ミノルタフレックス」は1937年の初期型が最初の発売ですが
この時代のカメラによくある話で
モデル名そのままにいろいろなタイプが存在します。
今回お預かりしている「ミノルタフレックス」は
いわゆる「Ⅲ型」でミノルタフレックスとしては最終モデルとなります。
いわゆる当時の最高級機であり価格もかなり高額で発売されていました。
それほどの高級機でありながら
比較的現存している個体は多く
ミノルタフレックスⅢがかなりヒットしたカメラだということがよくわかります。
このⅢ型の発売(1954年)の前年には
普及機として最初のミノルタコードが発売されており
その後、ミノルタコードが機能追加等により
主力モデルとなりさらにミノルタオートコードへと進化していきます。
ミノルタフレックスⅢはロッコール75mmF3.5レンズを搭載し
シャッターユニットは当時の最高級シャッターとも言える
セイコーシャラピッドで最高速は1/500です。
フィルム装填はスタートマーク合わせ式のセミオートマットです。
セルフコッキングはまだ対応していませんが
シャッターチャージレバーや絞り・SSレバーは大きくて
操作しやすくビューレンズ上面に絞り・SS値が表示されるため
構えた状態で非常に操作しやすいカメラです。
お預かりしているミノルタフレックスⅢは
一応、シャッター等は動作するのですが
レンズのカビ・汚れが酷い状態です。
定番ですがファインダーミラーも劣化しており
スクリーンの汚れも相まって
ファインダーはかなり見え辛い状況です。
お預かり時には一応、シャッターは切れているな。。。と思っていたのですが
整備前にしっかりチェックしてみると
それなりにシャッター羽根は粘っているようで
羽根の動きも悪く、絞り羽根にも油滲みが見られます。
写真は一通り整備が完了した状態です。
シャッター羽根・絞り羽根洗浄、レンズ清掃
ミラー交換、ファインダー清掃等々、各部点検整備一式です。
心配されたレンズのカビ・汚れは
キレイに除去できました。
もともとあった若干の拭き傷は残りましたが
撮影には全く影響ないレベルです。
ファインダーもお預かり時に比べると格段に見やすくなりました。
ちなみにミノルタフレックスⅢは
まだフレネルレンズ等は装備しておらず
スクリーンは基本的にスリガラスなのですが
中央部に「フォーカスアイ」と呼ばれていた集光用凸レンズが付けられています。
(ついていないものも存在します)
外装もできる限り清掃したので
きっと気持ちよく使っていただけると思います。
こうして見ているとやはり高級機ですね。
眺めているだけでもその質感が楽しめます。
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