今日は特にこれといった記念日のない日ですねぇ…
9月22日…年始から数えて265日…ということは
今日が終われば今年も残り100日なのですのね。
ちなみに毎月22日は「禁煙の日」なのだそうですよ。
私もタバコ止めてもうずいぶん経ちますけど
いまだにごくたまにですが
外出先とかで「あーそうそう何か足りないと思ったら
こういうときこそタバコなんだよなぁ…」と思うことがあり
無性にタバコを吸いたくなる時があります。
普段はまったくそんな感覚忘れているのですが…
でも実際に吸ったらきっとむせまくるのでしょうねぇ(笑
まぁお高くなりましたし多少の気分転換とストレス発散になはなるでしょうが
健康的なことを考えてもあまりにもリスクしかないので
さすがにもう再び喫煙者になることはないと思います…
でも止めるまでに何十年も吸っていたので
タバコが吸いたくなる気持ちも
どうにもやめられない気持ちも一応わかるつもりです。
大半は依存と習慣だとは思いますが
確かにタバコがめちゃくちゃ美味い瞬間ってあるのですよねぇ
さてさて
本日は「ニコンEM」のカメラ修理を行っています。
1980年発売のカメラです。
それまでの「ニコン」のイメージを覆すモデルと言えるかもしれません。
実際には中級機は存在しますが
あくまでも「質実剛健な高級機」のメーカーだったニコンが
大胆にエンプラを多用し、機能的にも非常に割り切った
初のエントリークラスのカメラとして登場したのが「EM」です。
非常に軽量コンパクトなボディに露出制御は絞り優先オート専用となっています。
この時代には物品税の関係もあって各社から
「絞り優先オート専用で40,000円」のエントリーモデルが
各社から発売されていて実際に熾烈な販売競争が繰り広げられていました。
どのモデルもよく売れていましたがそこにニコンも進出したわけです。
国内の1年前にはすでに海外で発売されており
実は海外ではかなりのヒット商品となっていました。
それもあって満を持しての国内投入となったのだと思いますが…
実は国内ではなかなか販売的には苦戦しています。
当時、特にニコンのユーザーには保守的な層が多く
それまでのニコン機とあまりに質感が異なるEMに
違和感を感じた方も多かったようです…
今でこそ中古市場では人気の高い「EM」ですが
国内で評価が高くなったのは実は生産が終わってからだったりします。
それでもエントリークラスなのでそれなりの台数は販売され
現存台数も多いカメラです。
確かに一桁機や「FE/FM」あたりと比べるとそれなりの質感だったりしますが
いろいろ制約の多いこのクラスとしては
非常によく考えて作られているカメラです。
なんといってもその軽量コンパクトさと
ジウジアーロデザインのデザインが魅力なカメラだと思います。
お預かりしている「EM」は
一応一通り動作はしているのですが
やはり経年劣化の影響もあり不具合をいくつか抱えています。
まずはモルトはフィルム室やファインダー周り
内部モルトも含めて全滅です。
ニコン機はモルトはもちろん遮光のために要所要所で使われているものの
意外とモルトが劣化していても
なかなか光線漏れが起きにくいカメラが多いのですが
EM系はフィルム室…とくに蝶番部のモルトが劣化していると
かなり高い確率で光線漏れを起こします。
このクラスだとあまり凝った裏ブタ形状にはできないですし
EM以外のカメラでもそれが当然ではありますが…
このあたりのモルトには特に注意が必要です。
そしてシャッターは一通り動作してはいるものの
オート制御や露出計にそれなるのズレがあるようです。
油切れや汚れの影響が出ている動作部分もありますので
全体的に一通りの整備を行っていきます。
この時代のカメラらしくプリズムはフレキに覆われていて
分解整備はそれなりに大変です。
でもEMはまだこの類のカメラとしては
整備性は良好な部類に入ります。
電子制御シャッター機で電子部品関係のトラブルも心配されますが
EMでは致命的なトラブルはそれほどないとも思います。
そのあたりはエントリークラスとはいえさすがニコンといったところです。
画像はまだ上カバーを外しただけの段階ですが
これから本格的に分解整備を行っていきます。
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