オリンパスペンEESのカメラ修理

今日は「ウォークマンの日」だそうですよ。
1979年7月1日に最初のウォークマンが発売されたそうです。
当時はお気に入りのカセットが外でも聴ける。。。なんて夢のようでした(笑)
さすがに発売開始からは数年遅れましたが
小学校6年生の頃にウォークマンではなく
「東芝Walky」を祖父母に買ってもらい毎日使ってましたねぇ
でもそのうち「スピーカー」が付いているほうがいいなぁ。。。と
じいさんが寺で法話を録音するために使っていた
「ナショナル旅カセ」を拝借するようになりました。。。懐かしい(^^;)

さてさて

本日は「オリンパスペンEES」のカメラ修理を行っています。
ペンEEシリーズは「ボタンひとつで誰でも撮れるカメラ」として
発売されました。
EESはその「EEシリーズ」の派生モデルで
露出がオートなのは同一ですが
ピントがゾーンフォーカスになったモデルです。
固定焦点の「EE」だとピントは2.6mで固定されていて
被写界深度でそれなりに写すことになりますが
ゾーンフォーカスであれば目測とはいえ
よりシャープな写真を撮ることができるとは思います。

今回はたまたま全く別のご依頼者様から
2台立て続けに修理依頼が入ったので
一気に2台のEESの修理・整備を行います。
どちらもかなり長い間使われていないようで
モルトはボロボロでシャッターの動きも良くなく
オート露出は不安定です。
ちなみにペンEE(S)やペンS、ペンDの
取り外し式の裏蓋の底部に貼ってあるモルトは
通常一眼レフ等でよく使うモルトよりも
厚いもので貼らなくてはいけません。
1mmや1.5mmのモルトだとせっかく張り替えても
光線漏れを起こす可能性がかなり高いと思います。

ペンを含むオリンパスのコンパクトカメラには
光量不足のときにファインダー内に出てくる
「赤ベロ」が特徴ですが
今回、お預かりの2台はどちらも赤ベロが作動せず
光が足りなくてもシャッターが切れてしまいます。
これも赤ベロ作動部の動作不良が原因です。
このタイプのコンパクトカメラやレンジファインダーでは
レンズキャップを付けたまま
うっかり撮ってしまうことも多いかと思いますが
(私も過去何度も失敗しました)
この赤ベロはそんな失敗の防止にもなります。
(レンズキャップをしているとセレン受光体が覆われるため
間違いなく光量不足になり作動する)

構造はシンプルなカメラなので一通り分解して
徹底的に清掃を行います。
どちらもレンズにかなりカビがありましたが
清掃で除去できるレベルで非常にキレイになりました。
このカメラの分解で注意しておかないといけないことは
ピントが前玉回転式なので
分解前の位置をしっかり記録してから外すことです。
いいかげんに外していいかげんにつけると
ピントが全く合わないカメラになってしまいます。
もちろん正しい位置に組みなおした上で
ピント点検、必要であれば調整もしっかり行います。

1台目がまず組みあがりました。
いつ見ても何ともいえないレトロさが魅力的なカメラですね。
修理始めたばかりの頃、すごく欲しかったことを思い出しました。

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