キヤノンデミのカメラ修理

今日は「畳の日」だそうですよ。
考えてみると畳のある部屋に住んでいたことって
もう随分昔の話になってしまいます。。。
真夏に扇風機を付けたまま
畳の上で昼寝するのは最高に気持ちよいですよね~
そんなこと書いていると
やたらと畳の部屋が恋しくなってきました。
畳の間がある部屋に引越ししようかな。。。(笑)

さてさて

本日は「キヤノンデミ」のカメラ修理を行っています。
「デミ」はフランス語で「半分」を意味します。
英語に言い換えればそのものズバリで「キヤノンハーフ」ですね。
いわゆるハーフ判カメラといえば
やはり「オリンパスペンシリーズ」が最も有名で
人気も高いですが
「キヤノンデミ」も決して劣るところはありません。
贅沢にプリズムを使用した実像式ファインダーを備え
ハーフ判カメラとしてはめずらしく
きちんと巻上レバーを装備し
セレン式の露出計とプログラムシャッターで
オートではないものの素早く露出を決定することができます。

個人的にはレンズの真上に装備されたファインダーと
予想以上に滑らかに操作できる巻上レバーのポイントが高いと思っています。

お預かりしているデミは
明らかにかなり長い間、仕舞いこまれていて
放置されていたものだと思われます。
ボディにはサビや汚れがかなり目立ち
シャッターは全く切ることができません。
レンズ・ファインダーにはクモリ・カビが多く
大量に使われているフィルム室のモルトは
既に大部分が剥離してしまっています。
ただし、心配されるセレン光電池はそれなりに起電しています。
シャッターは切れないものの
おそらくシャッター羽根がかなり強烈な油汚れで固着しているだけだと思われます。
もちろん、汚れやサビで動きの悪いところだらけですが
清掃・洗浄を行うことで
ある程度は普通に動作するのではないかと考えます。

まだ最中構造のカバーを取り外しただけですが
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
まずはべったり固着してしまっている
シャッター羽根の清掃から取り掛かります。

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