ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「百人一首の日」だそうですよ。
235年(文暦2年)のこの日に
歌人の藤原定家によって
『小倉百人一首』が完成したそうです。
某コミックに影響されて
今年初頭から「百人一首を全部覚える!」と決意して
いろいろやってたところに入院騒ぎとなり
まだ数首しか覚えられていません。。。(汗)
リハビリと仕事が何にせよ最優先なので
なかなか時間が取れませんが
年内には何とか決まり字も含めて覚えたいと思います。
古い和歌独特の言い回しが多いですが
ちゃんと調べて意味がわかると
その情景は比較的身近なものを歌っているものも多いのですよね。
奥が深いですしちゃんと覚えて
取れるようになればもっと楽しいでしょうねぇ
よし、がんばります!

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
M42マウントで使用できるレンズも
非常に多く現在でも人気の非常に高いカメラです。
現行モデルであった1960年代半ばも
大人気であることは変わりなく
写真雑誌等のフォトコン入賞者の使用カメラのほとんどが
SPだったことも珍しくなかったようです。
シンプルな布幕横走りシャッターで整備性もよく
きちんと整備すれば現在でも立派に使えるカメラです。
高速シャッターの不調やミラーアップを起こしてしまっている
個体も多いですがきちんと分解して
動きの悪いところを清掃し注油を行った上で調整すれば
そうそうトラブルの起きるカメラではないと思います。
絞込測光は今となっては慣れも必要ですし
開放測光に比べれば不便な部分もありますが
膨大なM42レンズを使えることを考えれば
シンプルな絞込測光が最適だとも思います。

お預かりしているSPは
まず定番のプリズム腐食です。
プリズムをぐるっと囲むように貼られた
モルトが加水分解を起こし
プリズムの蒸着も剥がしてしまうものです。
ここでも何度も書いていますが
ファインダー視野内に横方向に
黒い線や帯が出てきてしまいます。
加えてやはりシャッタスピードの精度は全く出ておらず
1/1000時に幕の走りはじめこそ1/1000近く出ていますが
後幕の幕速が遅いため走行中にどんどんスリットが開いていき
走り終わり付近では1/400くらい露光ししまいます。
もし先幕が遅かったら途中で閉じてしまい
わかりやすく写真にも悪影響が出ますが
今回の売位でも背景が単一の色だと
明らかに片方が明るくなってしまうと思います。
後幕の動きが悪いために
低速シャッター時にはミラーアップしたままになってしまいます。
SPに限らずこの時代のペンタックス機では定番の症状です。
さらに露出計も動作していないようです。
露出計本体に問題はなさそうなので
SW部あたりの接触不良化と思われます。

内部モルトもかなり多いカメラなので
モルト屑があちこちに入り込んでいます。
いろいろと動きが悪くなる原因は
単純に油切れだけではなくこの辺りも原因かと思います。
まだ途中ですができる限り分解し
ゴミや汚れを除去することから行っていきます。
ただSPFあたりとは異なり配線が少ないのは助かります。

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