ペンタックスSPⅡのカメラ修理

今日は5月30日ということで
「ごみゼロの日」で
さらに関連して「お掃除の日」、「掃除機の日」なのだそうです。
お店は毎日簡単にですが掃除はしていますが
自宅はなかなかきちんと掃除できなくてマズイです(苦笑)
やり始めると徹底的に掃除したくなるので
まとまった時間も欲しいのですが。。。
お店も目に付くところはある程度掃除していますyが
バックヤードあたりはなかなか手が付けられないので
ここも本当はしっかり掃除したいですねぇ
自粛休業中に時間作ってすればよかったのですね(汗)

さてさて

本日は「ペンタックスSPⅡ」のカメラ修理を行っています。
数日前に「SP」の修理を行いブログにも書きましたが
「SPⅡ」は「SP」がデビューした10年後の1974年に
主に海外からの要望で復刻されたモデルです。
前年にはSMCタクマーと組み合わせることで
開放測光が可能なSPFが発売されていますが
「SPⅡ」は一部の部品はSPFと共通化されていますが
ほぼ10年前の「SP」と同様で絞込測光です、
スペック的に変更されたのは
ホットシューが追加されたくらいです。
最初の「SP」は国内でも大ヒットしたカメラですが
復刻されるほど世界的にも大人気だったということが
うかがい知れるモデルですね。
長らく続いたペンタックスのM42マウントモデルは
このSPⅡが最終モデルとなり
次のモデルはKマウント搭載の「Kシリーズ」へと
移り変わっていきます。

お預かりしているSPⅡは
まず露出計が全く動きません、
電池室蓋周辺には緑青がびっしり付着しています。
電池室内側は意外なほどキレイなのですが
蓋側も底側も全く導通しない状態です。
電池室蓋はSP用の電圧変換型電池アダプタ兼用のものが
装着されていましたが残念ながら内部が腐食して
既に使用不可能な状態です。
高速シャッターは古い油や汚れのため
幕速のバランスが崩れていて全く精度が出ていない状態です。
低速側はスローガバナが粘っていて
こちらも全く使えない状態です。
装着されていたSMCタクマー55mmF1.8は
カビが大量に発生しているので清掃も行います。

お預かり時にファインダーを覗いた際に
プリズム腐食が見当たらず「意外だな。。。」と思っていたのですが
分解してプリズムを外してみると
劣化したモルトが張り付いていて
よくこれでプリズムの蒸着が剥がれ落ちていないなぁ。。。と
驚くほどでした。
このモルトは粘着テープでプリズムに貼られていて
普通にはがしてしまうと間違いなく
蒸着を剥がしてしまうので
せっかく生きているプリズムを無駄にしないように
慎重に処置を行います。
もちろんここから分解をさらに進めて
シャッターやミラー、巻上部の整備を行い
露出周りの修理・整備を行います。

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