日別アーカイブ: 2025年8月21日

リコーハイカラーBTのカメラ修理

今日は「噴水の日」だそうですよ。
1877(明治10)年のこの日に
東京・上野公園で第1回内国勧業博覧会が開催され
会場中央の人工池に日本初の西洋式の噴水が作られたことが
由来となっています。
公園の噴水…いいですよねぇ…この暑い季節に涼を感じます。
子供の頃に比較的近所の大きな公園に
噴水広場があってそこでよく遊びました。
夏場は噴水池に入ってじゃぶじゃぶして喜んでたなぁ…
池や海とかの水場が近くにあると明らかに吹く風の温度が
少し下がって涼しく感じますものねぇ…
先日の夏休みも陽射しが強烈でも水場が近いと
風が吹くと少し涼しくて救われました…(笑
次があれば…ですが…もし大きく移住することなったら
今度は海の近くがいいですねぇ…
夏も少しばかりは涼しくて冬も少しばかり暖かそうで
過ごしやすそうですね。
あ…いつの間にか噴水関係なくなりました…(笑

さてさて

本日は「リコーハイカラーBT」のカメラ修理を行っています。
大ヒットモデルで現在でも人気の高い
「リコーオートハーフ」をそのまま35mm判にしたようなカメラが
「リコーオートショット」で
その露出計を旧来のセレン式からCdSに変更したのが
「リコーハイカラー35」、さらに「ハイカラー35」の外観を
変更したものが今回の「ハイカラーBT」となります。
1971年発売のカメラです。
外観上のデザインも結構変更されていますが
塗装がブラックとなったのでかなり精悍なイメージになりました。
それでもなんともいえずレトロなのはハイカラー譲りですね。
露出計がCdSに変更になっているとはいえ
そのあたりの機構はハーフ判のオートハーフと似通っています。
ただシャッターユニットも異なっていて
オート露出はシャッタースピード優先オートとなり
マニュアル絞りでの撮影も可能です。(露出計非連動)
何もかもカメラ任せにするしかなかったオートハーフよりは
カメラを理解している方なら少し自由度が増した操作ができます。
ただ、オートショットもそうなのですが
大きなセールスポイントのひとつでもあるゼンマイ巻上は
おそらくオートハーフと共通のモノで
35mm判を自動巻上していくとオートハーフほど
枚数は持ちません。少しだけ小まめにゼンマイを巻く必要があります。

お預かりしている「ハイカラーBT」は一見非常にキレイな個体なのですが
過去に落下歴が何度かありそうです。
よく見ると何か所かに小さな凹みが見受けられます。
その落下の影響でピントリングが外れてしまっています。
ちなみにハイカラ-のピントは前玉回転式で目測です。
搭載されるレンズは35mmF2.8でビハインドシャッターです。
実際に整備を行うにあたりいろいろチェックしてみると
やはり長く動かされていない個体なので
ゼンマイの油切れやシャッター羽根の粘り、不安定な露出計
モルトの劣化等々
いろいろ問題は抱えています。
それらは想定内なので予想外の大きなトラブルはなさそうです。

一通りの整備が完了した状態です。
外観も清掃しましたが
なかなかカッコいいカメラですね。
ピントリングが脱落している状態だったので
レンズ清掃はもちろんですが
入念にピントの設定も行っています。
ゼンマイ巻上やシャッターの動作も非常にスムーズになり
気持ちよくシャキシャキ動くカメラに仕上がっています。
少し様子見している時間も終わったので
これから最終的なチェックを行い
問題なければ完成となります。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。