ミノルタハイマチック7のカメラ修理

今日は「立春」ですね。
通常は2月4日が「立春」で
その前日の2月3日が「節分」ということが多いのですが
今年の節分は2月2日で昨日だったのですね。
なぜ立春が2月3日になったり
年によっては2月5日なったりするかも
一応調べて納得はしたのですが
定期法と春分点とか太陽黄経とか少々ややこしい上に
ちょっとここで説明するには
長くなってしまうので割愛いたします。
春の気配が立ち始める頃。。。ということで「立春」ですが
二十四節気が成立した中国内陸部は
大陸性気候のためこの時期は気温が上がり始めているのですが
海に囲まれた日本列島では時期がずれ込み
立春の頃に寒気や荒天のピークとなることが多いようです。
でも今日や昨日の日中は暖かいですね。
昨日は定休日でお昼過ぎまでは予定がいろいろと詰まっていて
ダウン着ていると暑いくらいだったので
夕方前から出かけたのですが日が傾き始めると
段々風も強くなってきてまたその風が身を切るように冷たい!
はい、結局めちゃくちゃ寒い思いをして帰ってきました。
出かける際には気温の変化に気を付けなければダメですね
それでもこれから少しずつ暖かくなってくるでしょう
本格的な春が来るのが楽しみです!

さてさて

本日は「ミノルタハイマチック7」のカメラ修理を行っています。
1963年に発売されたハイマチックとしては2代目のカメラです。
2代目なのに「7」?
その理由は初代ハイマチックのOEM提供商品であった
アンスコオートセットが宇宙船フレンドシップ7号に使用されたことから
それにちなんでモデル名に「7」を使用したとのことです。
さらにこれ以降のミノルタのカメラ製品において「7」の型番は
特別な意味を持つこととなり
SR-7・X-7・X-700・α7000等々のカメラに引き継がれることになるのですね。
そんなモデル名の由良はさておき
ハイマチック7はプログラムオート専用機の初代とは異なり
マニュアル露出も可能になりました。
この当時のカメラはオート時の表示との兼ね合いで
マニュアル時には露出計がオフになってしまうものも多いのですが
ハイマチック7はマニュアル時にも露出計が作動します。
ただしファインダー内表示はEV表示なので
SSと絞りの選択でリング状にあるEV値窓を利用してEV値を合わせます。
つまり非連動の露出計ということになります。
絞りリング、SSリングを両方とも「A」のポジションにすると
プログラムオートで撮影することができます。
シャッターユニットはセイコーシャLAで
搭載レンズは写りの評価の高いロッコールPF45mmF1.8です。
この後のハイマチック7s、9、11までは
この7がベースとなっています。
コンパクトカメラと呼ぶには大柄ですが
その分、信頼性も高く設計に余裕もあり
整備性も非常に良いカメラです。

お預かりしているハイマチック7は一通り動作はしているのですが
やはりシャッター羽根に少々粘りがあるようです。
露出計は少々不安定ながら動作していたのですが
電池室からのリード線は腐食のため断線寸前で
ほんの少しピンセットでつまんだだけで
電池室の端子からポロンと外れてしまいました。
そこから繋がる上部端子にまで腐食がひろがっていたため
リード線は全て交換いたします。
レンズにはかなりのカビが生えていましたが
清掃でかなりキレイな状態に戻すことができそうです。

先程も書きましたが少々大きめのボディですが
その分無理に詰め込まれている部分がなく
整備性は非常に良好です。
さらに造りも非常にしっかりしているカメラです。
オート露出はいわゆる針挟み込みのタイプです。
絞りが少しでも粘ってくると
特にオート時に大きな動作不良となってしまうので
軽い力で動作できるように念入りに清掃も行います。
今回も安心して使える状態に整備できそうです。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。