今日は「雑誌の日」だそうですよ。
いわゆる「紙の雑誌」って
本当に読まなくなりました…
昔それこそ暇さえあれば本屋さんに行って
色んなジャンルの雑誌を買って帰ったものですが…
そのときに興味のあるものにもよるのですが
カメラ・写真雑誌だったりクルマ・バイク雑誌だったり
比較的最近だと登山雑誌も…
あ、忘れちゃいけない一番買ってるのは
マンガ雑誌だったりしますね
とにかく買った後にかさばるのですよねぇ
今、思えばそれこそ中学生頃に買ったカメラ雑誌とか
バイク雑誌、二十歳頃に買ったクルマ雑誌とかは
取っておけばよかった!なんて今になって思いますが
引っ越しとかの際に大量に処分してしまいました…
今は興味のある新製品情報とかはネットで事足りますし
本屋さん自体にあまり行かなくなりました。
コミックだけは紙媒体でも買いますが
読みたいものだけを単行本で買うようになりました。
今でもたまに本屋さんに立ち寄れば
それなりに時間かけていろいろ見るし
興味がわけば買って帰るのですけどねぇ
頻度はかなり減ってしまいました。
でもそういう雑誌で得ていた情報以上のものを
いまはネット等で得られるわけですから
寂しい気もしますが
昔ながらの雑誌という形態は減っていくのでしょうね
よその業界のことを心配してる場合じゃないか
フィルムカメラ修理だっていつまでこうやってできるやら…(汗)
さてさて
本日は「コニカⅢ」のカメラ修理を行っています。
コニカ初の35mm判カメラ、コニカ・スタンダードの流れを汲む
シリーズのカメラでその後、Ⅰ、Ⅱと続き
今回のⅢが発売されたのが1956年になります。
それまでのⅡまではノブ式の巻上だったのですが
Ⅲでは特徴的なフロントレバー式の巻上となり
ダブルストロークで巻き上げます。
いわゆるセルフコッキングとなり
レバー巻上によりフィルム巻上と
シャッターチャージを同時に行います。
後の60年代以降のカメラだとセルフコッキングは
特に35mm判では当たり前になりますが
やはりフィルム巻上とチャージをそれぞれに
行わなければならないのは誤動作の元になります。
フィルムカウンターも自動復元式で
巻戻しボタンも押したまま巻き戻すタイプではなく
押した状態でちゃんとロックされます。
見た目のレトロさとは異なり
意外と現代的に使えるカメラです。
Ⅲに比べるとⅠやⅡはいかにも50年代のカメラで
ある程度この時代のカメラに詳しくないと
使い方に戸惑う部分もあるかとは思いますが
それに比べるとⅢは随分使い勝手の良いカメラです。
巻上レバー周りだけが少々独特ですが
これは慣れてしまえば逆にリズミカルに楽しく操作できると思います。
私も実は個人的に使うようにⅢを1台持っていますが
整備されたⅢのダブルストローク巻上は非常にフィールも良く
巻き上げることが楽しくなってきます。
お預かりしているコニカⅢは
随分長いいあだ眠っていた個体かと思われます。
まずは定番のシャッター羽根固着で
一発目のシャッターでまず間違いなく
すぐには開かずレリーズした後、しばらく待っていると
じわ~っとシャッターが開いて閉じていきます。
その際にシャッター羽根に油がベッタリ付着しているのも確認できます。
一度、シャッターを切るとしばらくは普通にシャッターが切れているのですが
しばらく間を置くとまたじわーっと開く状態になってしまいます。
絞り羽根は何とか動きますがやはり絞りリングが重く感じる上に
絞り羽根にも油付着が確認できます。
この粘った状態で絞り羽根を動作させていると
何かの拍子に絞り羽根が破損する可能性も高いので
極力余計なことはそれ以上せずに整備に取り掛かります。
他、巻上も重い感じですしファインダーに汚れ曇りもあり
レンズにはカビも発生しています。
致命的なトラブルこそありませんが
積年の汚れでいろんなところに細かな問題が出ている感じです。
大きなトラブルになるまえにしっかり整備していきたいと思います
(シャッター羽根粘りは撮影不可能な問題ではあるので
ある意味、既に「大きなトラブル」ですね)
まだ現状チェックを行っただけの状態です。
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
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