ミノルタオートコードのカメラ修理

今日は「ふろしきの日」だそうですよ
風呂敷」を「包み」と読み替えて
「つ(2)つ(2)み(3)」と読む語呂合わせからだそうです。
風呂敷。。。私が幼いころの実家にはいろいろあったなぁ
キレイな濃い紫色とかがあって
手触りがいいからよく触っていたかすかな記憶が…
私はじいさんはあまり使いませんでしたが
ばあさんは銭湯(うちの長屋には風呂なかった)行くのに
風呂道具をちゃんと風呂敷に包んで持っていってました。
洗面器に水切りかごを重ねて
(うちはプラじゃなくて金属製だった、穴の開いた小さなたらいみたいなヤツ)
その中に石鹸箱、シャンプー、リンス、軽石、ヘチマを入れて
その上に風呂場から脱衣場に上がるときにざっと体を拭くためのタオルを重ね
さらにその上に着替えの下着を包んだバスタオル
私はそれをそのまま抱えて銭湯に行っていましたが
ばあさんはそれを風呂敷に包んで行ってたなぁ…懐かしい
それが今では仕事終わりに銭湯行くときは
基本的に手ぶらです(笑
まぁ頭おかしくなってからは半身温痛覚障害で
あまり気持ちよくないから行かないのですが
それ以前はこの季節には2,3日に一度は行ってました
今の銭湯はシャンプーもコンディショナーもボディソープも
備え付けのところが多いですし
番台でタオル1枚10円で借りてそれですべてを済ませます
洗うことだけなら家で済むし
大きな湯船であったまることがメインだからそうなりますよねぇ
少なくなってきたとはいえ都内にはまだまだ銭湯が多くていいですね!
私もそろそろまた行ってみるか…

さてさて

本日は「ミノルタオートコード」のカメラ修理を行っています。
1950年代の国産二眼レフを代表する1台だと思います。
この時代に最も売れたのは間違いなく
「リコーフレックス」だとは思いますが
シンプルで軽くお求めやすいクラスの代表がリコフレなら
国産高級機の代表はこの「オートコード」だと思います。
テッサー型のロッコールレンズの写りは非常に評価が高く
平面性を考慮して上から下へ巻きあげるスタイルも
ミノルタ独自のものです。
前身のミノルタコードからのお決まりでもある
ハラキリ型ピントレバーの操作感も秀逸です。
絞り値、SS値はビューレンズ上部に集中表示し
構えた状態のままで確認ができます。
巻上はクランク型でセルフコッキングで
フィルム巻上とシャッターチャージも同時に行います。
当然、巻き止めも自動で
フィルム装填はスタートマーク合わせのセミオートマットです。
ミスなく普通に違和感なく撮影に使えるための機能が
非常に効率よく備わっているカメラです。
私も前期型「L」を持っていて
今でもコンスタントに使っていますが
非常に気持ちよく使える上に文句ない写真が撮れるカメラです。

お預かりしているオートコードは
巻き上がってチャージした状態のままで固まっているようです。
レリーズボタンを押しても
うんともすんとも何も起こりません。
当然、チャージしたままなので巻上クランクは動きません。
毎度お決まりのシャッター羽根固着かと思われます。
かなり強力に貼り付いてしまっているようです。
絞り羽根の動きも重いので
清掃を行うまではあまり動かさないようにしておきます。
絞り羽根は無理に動かしていると
破損する可能性もあるので
動きの重い場合に無理は禁物です。

二眼レフはいつものことですが
ファインダーミラーのクモリが今回も半端なく酷いものでした。
画像では光ってしまってわかりませんが
これじゃファインダーがまともにみえるわけないよねぇ…と
ひと目でわかるほどの状態です。
ここは新品の表面橋を切り出して交換します。
そしてこれはオートコードの定番ですが
テイクレンズ後玉ユニット前から1枚目のレンズの
コーティング劣化がそれなりにありました。
これは清掃ではどうしようもないので
残念ながらできる限りの清掃でしか対応できません。
順光であれば全く問題ないでしょうが
強い逆光だと少しフレアは出やすいと思われます。
さらに今回は巻き止め機構にも結構な問題があり
こちらもなかなか苦労させられました。
何とか対応して現在、少し様子見の状態です。
シャッターユニット、巻き止め機構等に
かなり手を入れたので少し時間をおいて
動作状況を確認していきます。

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