ニコマートFT2のカメラ修理

今日は「イタリア料理の日」らしいですよ。
イタリア語で「料理」を意味する「クチーナ」(cucina)を
「ク(9)チー(1)ナ(7)」と読む語呂合わせからだそうです。
いわゆる「イタ飯」ですねぇ
パスタやピッツァがやはり一番に浮かびますが
トマトやオリーブオイルを多用した魚介類や肉料理も
美味しいものが多いのですよねぇ
若い頃に一時期やたらとイタ飯屋さんにハマって
頻繁に通った覚えが…今や本格的なお店には縁がないですが…(苦笑)
ミネストローネにカルパッチョ、アクアパッツア
リゾットにポルケッタ、どれも美味しいですよねぇ
で、イタリアワインに〆にティラミスとエスプレッソ。。。
いけん!想像しているだけで食べに行きたくなってきます。。。
とりあえず気軽に行けるサイゼリヤにでも行こうかな…(笑

さてさて

本日は「ニコマートFT2」のカメラ修理を行っています。
当時の日本光学のラインナップの中で
いわゆる普及機クラスを担うブランドとして開発された
ニコンFマウント一眼レフが「ニコマート」です。
機械制御シャッター機の「FTシリーズ」と
電子制御シャッター機の「ELシリーズ」に大きく二分されます。
「FT2」はFT系としては後期に当たる
1975年発売のカメラです。
前身の「FTn」をベースに固定式接点付きのホットシューが装備され
水銀電池(MR9)から酸化銀電池(SR44)への使用電池の変更もされています。
変更されているのは機能的には小変更ばかりですが
随分と現代的になった印象を受けます。
内部的にはシャッターや巻上機構等は大きな変更はありませんが
露出計回路周りはそれなりに大きく変更されています。

お預かりしている「FT2」は非常にキレイな個体で
シャッターも快調に切れているようなのですが…
どうも「B」でスローシャッターが切れてしまうとのことです。
試してみるとたしかにSSダイヤルを「B」にして
動作させるても「1秒」で切れてしまいます。
「もしや…」と思い全速SSチェックを行うと
やはりSSダイヤルとシャッターユニットの噛み合わせがズレているようで
高速側に1段ずつ全速ズレています。
つまり高速側は1/500にセットで実際は1/1000が切れています。
ファインダー内表示はSSダイヤルと合っているので
シャッターユニットとSSダイヤル側がズレています。
勝手にズレるわけがない部分なので
過去に前板を外した際に再組立て時にズレたものと思われます。
SSダイヤルとファインダー内表示がズレている場合は
連動糸の絡まりやプーリー外れですが
SSダイヤルと実シャッター速度がズレている場合は
明らかに組立てミスです。
さらに露出計が1.5段から2段オーバーになっています。
ただ単にオーバーなだけでなく非常に不安定で
何度か確かめていると3段くらいオーバーになったり
ときにはほとんど動かなくなってしまいます。
電池室に錆び跡があったので電池室周りの配線も疑いましたが
分解時に発覚したのが
確かに電池室裏のハンダも劣化していましたが
一部配線が前板に挟まれて激しく潰れていました。
これが最大の原因かと…
これも以前の分解時の再組立てミスですね。うーん。。。

外観は非常に良いのですが
内部的にはあまりよろしく分解品ということで
入念にチェックを行いつつ露出計周りの配線は一部交換します。
シャッターユニットや巻上には大きな問題はなさそうなので
その辺りは通常整備で大丈夫でそうです。
CdSやマイラー抵抗も大丈夫でそうですね。
トラブルの起こりそうな部分をよくよくチェックしながら
整備を行い慎重にこれから組み上げます。

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