キヤノンFTbのカメラ修理

今日は「いいねの日(エールを送る日)」だそうですよ。
「い(1)い(1)ね(2)」と読む語呂合わせからだそうです。
SNSでお馴染みの「いいね」ですねぇ
私も特にツイッターではフォロワーさんの投稿に
毎日のように「いいね」をクリックします。
逆に私の投稿にもいつも「いいね」を付けてもらっています
ちょっとしたことですし
それほど「いいね」の数を気にして
チェックしたりはしていませんが
やはり投稿する励みにはなりますよねぇ
「いいね」というよりは「見たよーおつかれさま!」って感覚のモノが
多いとは思いますがそれで十分です(笑
お店のアカウントの投稿は
「ちゃんと営業してますよー」「作業もやってますよー」という
アピールの部分もあるので見ていただけるだけで嬉しいですよねぇ
私のお店のようなひとりでやっているところは
こういうSNSの投稿やこのブログのようなものがないと
「このお店は開店休業ではなくて
実態のある営業を本当にしているのか?」と言う部分が
見えにくくなってしまいますものね
SNS自体にもそれを見ていただいているフォロワー様にも
感謝ばかりですねぇ

さてさて

本日は「キヤノンFTb」のカメラ修理を行っています。
最近「FT」の修理がやたらと多くて
本来多いはずの「FTb」が少ない…なんて少し前に書きましたが
しばらくぶりの「FTb」の整備ですね。
キヤノンFシリーズの中心機種「FT」をベースに
FDレンズ使用時の「開放測光」に対応したカメラです。
同じタイミングでキヤノン初のフラッグシップF-1も登場しており
一部の構造に共通する部分もあったりします。
F-1自体もシャッター構造とかはFT系の発展形なので
共通部分が多いのは当たり前ではありますが…
ただ「F-1」はフラッグシップらしい他のカメラとは
一線を画するデザインで差別が図られていますが
FTbは正当なFtの後継機らしい
キヤノンFシリーズらしいオーソドックスなスタイリングです。
これはこれは端正でキレイな立ち姿だと思います。
FT以降、F-1も含めてキャノンの得意技にもなった
コンデンサレンズへのハーフミラー組込み+コンデンサレンズ背後への
CdSの設置、それに伴う中央部部分測光はFTbにも引き継がれています。
外部の光の影響も受けにくく
ファインダー内で輝度差の大きい露出の難しい場面でも
比較的コントロールの行いやすいよくできた露出計です。
そしてこれもキヤノンのお家芸の「QL」装備で
フィルム装填も素早く楽ちんです!

お預かりしている「FTb」シャッター全速で
シャッターを切るたびにミラー上がったままになってしまいます。
そして再び巻き上げると降りてきます。
巻き上げると降りてくるのは構造上正しいのですが
全速ミラーアップはちょっと困りますね。
シャッター動作後の幕位置を見てみると
シャッター幕先端の竿部分が少しフィルム室側に覗いたような
位置で毎回止まっていて
明らかに正しく走行完了していないことがわかります。
そのためミラーダウンができていないという状態のようです。
そんな状態なのでシャッターが切れているとはいえ
シャッタースピードの精度も全体的に全く出ていません。
後幕の動きが明らかに悪い状態です。
シャッター幕軸の動きを良くする処置が必要な状態です。

加えて露出計が全く動作していない状態です。
電池室は比較的キレイな状態だったので
よくあるパターンとしてはSW部の接触不良かと思い
本格的にシャッター周りの整備をする前に
SW部の確認だけ行っておこうと調べてみると…
露出計不動の原因はSW部の不良ではなく
露出計本体内の断線が原因のようです。
FTbってなぜか比較的、露出計本体がトラブルを起こす
パターンが多いような気がします。
部品取りから頻繁に露出計を移植しているような記憶が…(苦笑)
今回も露出計本体の中古良品を用意して移植空いて対処します。
その前にシャッター周り、巻上周り等の機械的動作部分の
整備から本格的に取り掛かっていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。