ニコンEMのカメラ修理

今日は「ビスケットの日」だそうですよ。
「ビスケット」と聞くと
今でも「ふしぎなポケット」の歌がすぐに頭に流れますね(笑
子供の頃に覚えたものは忘れませんね…
「ビスケット」…優しい甘さが美味しいですよねぇ
同じようなものに「クッキー」や「サブレ」
「ラスク」も近いですよねぇ
どれもお茶請けに最適です。意外とおなかにたまりますし
行動食としてもいいと思います。
ビスケットやクッキーと言えば
直径20cmくらいの青系の丸い缶に
いろいろ詰め合わされたものが
昔はよく見かけましたよねぇ
あれが本当に美味しいのですよ。
今でも似たようなものはあるみたいですね。
でも四角い缶が今は多いのかもしれません。
缶の形はともかくクッキーの詰め合わせが
無性に食べたくなってきました(笑

さてさて

本日は「ニコンEM」のカメラ修理を行っています。
1980年に国内発売されたカメラです。
海外ではその1年ほど前に先行発売されています。
以前もこのブログで書きましたが
海外では非常に好調なセールスを記録しましたが
国内では当初、あまり良い売れ行きではなかったのですよね
それまで高級路線のみであったニコンのイメージとは
全く異なるエンプラを多用したエントリーモデルだったため
「ニコンらしくない」と捉えられてしまったのかと思われます。
おまけにこのクラスはX-7やOM10、MV1等々
国産メーカー各社も相当力を入れていて
ライバルも多かったせいもあるかと思います。
当時のエントリークラスのお約束で
電子制御シャッターで絞り優先オート専用機・本体価格40,000円です。
確かにプラスチックは多用されており
コストを考えるとしかたがない華奢な部分もありますが
M90と「B」は機械制御で電池がなくても使えたり
非常にニコンらしい部分も持ち合わせています。
そして同時期にデビューしたフラッグシップF3と同様に
ジウジアーロデザインの洗練されたデザインです。
本格的に人気が出たのが生産終了後という
少し残念なことになってしまいましたが
世界的に見れば成功ですし
現在でも使いやすく非常に良いカメラだと思います。

お預かりしている「EM」は
やはりかなり長い間使われずに
しまい込まれていたものかと思われます。
モルトは各部ボロボロでファインダーや
装着されている定番の50mmF1.8パンケーキレンズには
盛大にカビが発生しています。
そして肝心の本体は電源こそ不安定ながら何とか入るものの
巻上できずシャッター切れずの
にっちもさっちもいかない状態です。
幕位置から判断するにシャッターはチャージ状態だと思われ
レリーズボタンも押せるのですが
何も動作はしない状態です。
少し詳しく見ていくとどうやらミラーが固着していて
全く動けない状態のようです。
一眼レフですからレリーズするとまずミラーが跳ね上がり
それからシャッターが動作するわけですが
そのミラーが動けないので
何もそれ以降は動作できない…という状態のようです。
試しに強制的にミラーを動作してみると
何とかシャッターは切れました。
オート等の制御が正常かどうかはまだまだわかりませんが
まずはミラーを普通に動かすところから修理を行っていきます。

これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
ミラーが動かない原因は汚れや古い油脂が原因かと思われます。
ミラーやシャッター等、機械的駆動部は
入念に清掃して必要に応じて最小限の注油を行っていきます。
金属羽根縦走りシャッターなので
羽根清掃も必須です。
この類の電子制御機にしては整備性は悪くはないですが
フレキな上に時代的に配線もまだまだ多いので
それなりに手間はかかります。
慎重に修理整備を隅々まで行っていきます。

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