先日(17日)に
人類初飛行を記念する「飛行機の日」がありましたが
今日は「日本人初飛行の日」なのだそうです。
1910(明治43)年のこの日に
東京・代々木錬兵場(現:代々木公園)で陸軍軍人徳川好敏が
日本初飛行に成功したことに由来しています。
ライト兄弟の7年後になりますね。
飛行機はフランス製のアンリ・ファルマン式複葉機で
飛行時間は4分・最高高度は70m・飛行距離は3000mだったそうです。
実際には5日前の12月14日に
陸軍軍人日野熊蔵が飛行に成功していたのですが
公式の飛行実施予定日ではなかったため
「滑走の余勢で誤って離陸」と報告されているそうです。
まぁそのあたりは大人の事情なんでしょうね…
ちなみにこの37年後には有人で音速を突破します。
この時代の技術の進歩の勢いはすごいですね。
さてさて
本日は「オリンパスOM-1n」のカメラ修理を行なっています。
今月もしっかりOM-1の修理がありますね。
いつも同じようなことを書きますが
やはり軽量コンパクトな機械制御一眼レフとなると
やはり真っ先にOM-1の名が挙がると思います。
1972年に「M-1」として発売され
翌年には「OM-1」へと改名
細かなマイナーチェンジを繰り返しつつ生産が続き
1979年に今回の「OM-1n」が発売されます。
基本的な構造・機能は従来のOM-1と変わりません。
機能的にはフラッシュ機能の一部が変更されている程度です。
内部機構的にもOM-1の後期とさほど変わりませんが
OM-1後期から露出計SWの構造が大きく変更されています。
他は細かな部品変更等に留まっています。
お預かりしている「OM-1n」は
一通り動作はしている状況です。
ただ高速シャッターの精度には問題があり
1/1000は半分以上開いていない状態です。
実際に写真を撮ると
写真の2/3くらいが真っ黒になると思われます。
幕テンション云々というより
汚れ等による幕軸の動きの悪さと
調速カム部の動作不良によるものだと思われます。
しっかり内部の汚れを落としたうえで調整が必要です。
加えてフィルムカウンターがうまくリセットされないようです。
これもカウンター軸の汚れが原因かと思われます。
ファインダーからチェックしたときに視野内には
全く問題なかったのですが
プリズムの遮光モルトはベタベタに加水分解しています。
蒸着面にまでは影響ないですが
プリズム塗装表面には少し侵食しています。
今のうちにチェックできてよかったです
侵食が広がらないように後で対処を行っておきます。
これから本格的に分解整備に取り掛かります
OM-1は整備性は良好なカメラですが
やはりその小ささと軽量さゆえに
かなりデリケートな部分も多いので
整備調整にはかなり気を使うカメラです。
基本的には丈夫なカメラではありますが
経年劣化の影響もあり華奢な部分もありますので
そのあたりには注意して作業に取り掛かります。
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