キヤノンF-1のカメラ修理

今日は9月9日ということで
「重陽の節句(菊の節句」ですね。
奇数は陽の数であり陽数の極である9が重なることから
「重陽(ちょうよう)の節句」と呼ばれ
旧暦では菊が咲く季節であることから「菊の節句」とも呼ばれます。
邪気を払い長寿を願って菊の花を飾ったり
菊の花びらを浮かべた「菊酒」を酌み交わして祝ったりするそうです
お酒は常にあるから菊の花買ってきて花びらを浮かべなければ。。。
重陽の節句はいわゆる「五節句」のひとつなのですが
少々他の節句に比べると地味ですよねぇ
実際の菊の季節が旧暦でもう少し後なのもちょっと残念かな。。。
そういえば子供の頃、10月になると毎年のように
「菊祭り」みたいなのに連れていかれて
菊人形が子供心にちょっと怖かったことをかすかに覚えてるなぁ
たしか5歳くらいの頃だから場所も何も覚えてないけど。。。
あ、昔のアルバム見たらきっとあるような気がします。
こういう忘れかけの記憶を引っ張り出すアイテムとしても
写真は大事ですよねぇ。。。
やはり記録写真こそが最強ですね。。。(笑)

さてさて

本日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
実は作業自体はあらかた終わっているので
今日はいきなり写真から。。。

今回お預かりしているF-1が元々美品なこともありますが
やはりいつ見てもF-1はカッコ良いですねぇ
またSSC(スーパースペクトラコーティング)の
赤文字FDレンズが似合いますよねぇ
やはり低く構えたペンタ部がポイントなのでしょうね。
ライバルのニコンF2とは正反対のスタイリングですが
どちらも70年代を代表するカメラですね。

お預かりのF-1はやはり長らく整備されていなかった個体と思われ
シャッタ幕軸の油切れのため、何度かシャッターを切っていると
たまに高周波のノイズの混じった嫌なシャッター音がしていました。
高速シャッターの精度も不安定だったのですが
それは油切れというより調速カム周りの偏芯軸のネジが
緩んでしまっていることが原因だったようです。
さらんび低速シャッタ時にはシャッターがたまに開いたままになることが
あったのですがこれも単純にスローガバナの固着とかではなく
シャッタダイヤル裏で使われているチューブが外れ
これがスローガバナまで転がっていき引っかかっていたことが原因でした。
さすがにこういうのは分解してみないと予想はできないですね。
普通に動作するときにはガバナには何の問題もなさそうだったので
ガバナ自体の問題ではないかも。。。とは思っていましたが。。。

もちろん整備後は高速側低速側も申し分ない精度が出ています。
シャッター動作音や巻上感触もお預かり時に比べると
段違いに良くなったと思います。
もともと美品だった外観に中身も追いついて
非常に良い状態のF-1になったと思います。

もう少し様子見をしてから
最終チェックを行い問題なければ完成となります。
ご依頼者様は何度も当店をご利用いただいているお得意様ですが
今回のF-1でも早く撮影を楽しんでいただきたいと思います。

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オリンパスOM10のカメラ修理

今日は「CMソングの日」だそうです。
今年もこの日がやってきましたか。。。
今日が「CMソングの日」だとわかってから
「あらピンボケだ♪おやピンボケだ♪みーんなピンボケだ♪」という
恐怖の(笑)フレーズが脳内でリフレインされて止まりません(笑)
1951年(昭和26年)のこの日に
初めてCMソングを使ったラジオCMが流されました。
小西六写真工業(後のコニカ)の「さくらカラーフィルム」のCMで
流されたCMソングが先程のフレーズを含む
「ボクはアマチュアカメラマン」だったのですね。
でもこのCMソング、
歌の中に社名もさくらカラーの商品名も一切出てきません。
出てくるのはこの時代に良くあったであろう
写真撮影の失敗談ばかりなのです(笑)
まぁ時代を感じさせますね。
今のスマホとかの写真と違って
普通に映すだけでもそれなりにスキルが要求された時代の歌です。
1951年だからスプリングカメラが主流だったころですね。
それに加えてその頃のフィルムの性能を考えると
なかなか普通に撮ることもそれなりに難しい時代ですねぇ。。。
一応言っておきますが私はまだ生まれてませんよ(笑)
この「ボクはアマチュアカメラマン」youtubeで簡単に聴けるので
興味のある方はぜひ!意外と耳に残りますよ(笑)

さてさて

今日は「オリンパスOM10」のカメラ修理を行っています。
上記のCMソングから28年後の1979年に発売されたカメラです。
この時代になるとカメラもいわゆる高級な嗜好品ではなく
一般的な家電製品に近いものが主流になっていきます。
そうなってくるとカメラをあまり触ったことがない人でも
簡単に失敗なく撮影できるものが求められてきます。
あ、もちろんお求めやすい価格というのも大前提です。
そうした中、各メーカーから
「絞り優先AE露出専用機でボディ価格が4万円」というカメラが
次々と発売されそれぞれ大ヒットします。
それが今回の「OM10」であり「ミノルタX-7」であり
「ペンタックスMV1]であり「ニコンEM」であるわけです。
いわゆる70年代初期の一眼レフに比べると
軽量コンパクトで使いやすく操作もシンプルになりましたが
それでも、まだ手巻きですし感度設定やピントもマニュアルですし
露出も絞り優先AEなのでそれなりに写真に関する知識がないと
使いこなすことはそれなりに難しかったと思います。
それでもまだ引っ張りますが
上記のCMソングの頃よりは随分失敗が少なくなっていたはずです(笑)
OMシリーズのエントリー機でもある「OM10」ですが
ベースは同社の高級機「OM-2」が基本となっています。
OM-2の機能をいろいろと削り部品点数を少なく仕上げることにより
お求めやすい価格とシンプルな操作性を実現したカメラです。
。。。とはいえ、元が「OM-2」なので
修理する立場からするとかなり厄介なカメラです。
OM-2の最大の特徴であるTTLダイレクト測光を受け継いでおり
この辺りの回路にトラブルが発生するとまず修理不能です。
ちなみに余談ですが当店ではOM-1やOM10の修理は
今回のようにお受けできることもあるのですが
OM-2、3、4の修理は残念ながらお受けできません。

お預かりしているOM10はご依頼者のお父様が
元々お使いになっていたもののようです。
かなり長い間、使われずに仕舞い込まれていたようで
まずはボディ側の電源が不安定でシャッターが切れたり切れなかったりします。
おそらくメインスイッチたりの接触不良かと思われます。
シャッタスピードもオート制御も少々不安定です。
ファインダー内にはかなりのカビが発生しています。
一緒に50mmレンズと望遠レンズもお預かりしているのですが
レンズにも大量のカビが発生しています。
キレイにリフレッシュさせて
今度はご依頼者のお子さんがお使いなられるのだそうです。
それは安定して動作することはもちろん
ファインダーも清潔な状態にしないといけません。
よくあるのですが接眼レンズにカビが生えたままで
気がつかずに使っている方も結構多いのですが
目を近づける接眼レンズ周りは定期的な清掃で
本当に清潔さを維持しておきましょう

まだ現状チェックを行っただけです。
電子回路的な問題はなさそうなので
一通りの分解整備と調整で快適に津kさえるようになると思います。
ちょっと汚れた外装もできるだけキレイにしていきます。
このタイプのエントリー機は使い勝手も良くて
気軽に持ち歩ける良いカメラが多いのですが
分解整備する立場からいうとなかなか一筋縄ではいかぬものが多いのも事実です、
今回のOM10も慎重に分解整備に取り掛かります。

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コニカオートレフレックスT3のカメラ修理

今日は9月6日ということで「黒の日」だそうです。
それと同様に黒関係の記念日が今日はたくさんあって
「黒い真珠・三次ピオーネの日」とか
(広島県三次市名産のブドウです。お高いけどめちゃ美味いです!)
黒豆の日、黒酢の日、鹿児島黒牛・黒豚の日、
カラスの日、松崎しげるの日(笑)。。。等々
カメラも黒いものとシルバー2色ラインナップされているものが
フィルムカメラ時代は多くて色の選択で悩むことも多いですよねぇ
中古市場的にはやはり黒のほうが人気かな。。。
カメラにもよりますが例えばニコンFやF2あたりだと
黒も良いしシルバーも捨てがたいですものねぇ。。。
まぁ両方手に入れるのが正しい姿かと。。。(笑)
私、昔、クルマのディーラーで働いていたことがあって
そのときの流行にもよるのですが
やはりリセールを意識すると
ボディカラーは白か黒かの2択になるのですよねぇ。。。
でも黒は日頃の手入れを考えるとちょっろ手を出しにくいし
白を選ぶことが多かったかな。。。
そういえば黒いクルマって所有したことないな
昔はブルーとか濃紺が好きだったからそっちのほうが多いかも。。。
まぁ、クルマでもカメラでも
キレイに磨きあげた黒ボディはカッコ良いですね。
カメラの場合は適度にヤレた黒ボディもなかなか渋いですが。。。

さてさて

本日は「コニカオートレフレックスT3」のカメラ修理を行っています。
コニカがレンズ一体型コンパクトカメラ等でお得意としている
露出計指針挟み込み式のシャッタースピード優先AEを搭載した
一眼レフです。シャッター制御そのものは機械制御のまま
AEが搭載されたカメラです。
この構造自体は2世代前の「コニカオートレックス」から
採用されているもので
オートレックスや前身の「FTA」の頃には
指針を挟み込むこともありレリーズボタンのストロークがかなり長く
これが結構不評だったりしたのですが
「オートレフレックスT3」ではそれもt3」はずいぶん解消されています。
(それでもレリーズストロークは少々長めですが
感触はずいぶんよくなりました。
シャッターはコニカ一眼レフと言えばの「コパルスクエア」です。
堅牢世の高さでは非常に評価の高いお馴染みのシャッタユニットです。

お預かりしている「オートレフレックスT3」は
シャッターはさすがコパルスクエアといった感じで
快調に動作しているのですが
露出計が全く動きません。。。というより電源が全く入らない状態です。
こういう場合は一番に疑うのはやはり電池室なのですが
案の定、電池室底部の端子がグラグラです。
コニカのカメラは電池室の端子を樹脂(プラ)のカシメで止める方法を
採用しているものが多いのですが
(オートSシリーズ、オートレックス・FTA、C35等々)
当時の樹脂は強度もそれほどではなくその上経年劣化で脆くなっていることも多く
同じような状態のものは頻繁に見かけます。
修理としては新たに樹脂を成型して以前より頑丈に留めるのですが
それにしてもあまり長期間電池を入れっぱなしにしないほうが
良いかとは思います。(修理を行ったものでも行う前のものでも)
電池室周りの配線も一部傷んでいる部分があったので交換します。

他、シャッタユニット、ミラー駆動部、巻上機構部
ファインダー清掃、露出計・オート調整等々
一通りの整備を行いました。
付属のヘキサノンAR50mmF1.7は随分カビに覆われてしまっていたので
清掃を行い非常にクリアな状態になりました。
今回のオートレフレックスも「黒の日」にふさわしいブラック塗装です。
あまりピカピカな感じではなくちょっとマットな感じの塗装です。
それがまた妙に重厚感を感じさせてなかなか良い感じですね!

お預かり時に比べると操作感も含めて見違える状態になったと思います。
もう少し様子見を行った後で最終チェックを行って完成となります。
こちらも早くご依頼者様に使ってみていただきたいものです。

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ミノルタSR-T101のカメラ修理

今日は「ベッドの日(Good Sleep Day)」なのだそうです
ふかふかのベッド(布団)でぐっすりと眠る
これほど気持ちが良いことはないですよねぇ。。。
(なんだかのび太の発言みたいです(笑)
ちなみに今日はドラえもんの誕生日でもあります)
あ、そういえば今も使った「ぐっすり」という言葉ですが
英語の「Good Sleep」に由来するという説もあるようです。
その一方で鎖国中だったころの江戸時代の書物に
「十分に」という意味で「ぐっすり」という言葉が使われており
英語に由来しないという説もあるようです。
話が逸れましたが
私は今は普通に安物の布団を敷いて夏でも毛布にくるまって
寝ているのですが(その代わり冷房は一晩中20度設定です)
でっかいベッド買ってよい布団も欲しいですねぇ
一時期はそんな組み合わせで寝ていて快適だったのですが
引っ越しの時に処分しちゃったのですよねぇ
やっぱり質の良い睡眠を十分にとっていないと
昼間、アグレッシブに行動できないですものねえ。。。

さてさて

本日は「ミノルタSR-T101」のカメラ修理を行っています。
ミノルタの機械制御シャッター機を代表するモデルです。
1966年の発売で約7年間にわたり生産された
大ヒットモデルです。丈夫な上に使用感も良く
非常にミノルタらしいカメラともいえると思います。
このSR-T101がミノルタとしては初のTTL測光モデルで
且つ初の開放測光モデルでもあります。
開放測光に対応するために
レンズ群もMCロッコールにモデルチェンジされました。
さらにSR-Tの測光方式が少々変わっているのが
受光体(CdS)を2個縦方向に感覚をおいて配置し
上下2分割で測光していることです。
現在の多分割測光の源流ともいえる考え方です。
ミノルタではこの測光方法を「CLC」と名付け
採用しているカメラには「CLC」の刻印を入れています。
大雑把に縦に2分割な上に基本的には平均測光なので
これであらゆるシチュエーションに対処するのは
なかなか難しいですが考え方自体は非常に画期的なものでした。

SR-T101はロングセラーモデルですが
いわゆる初期モデルはその後のモデルと異なり
内部部品が異なる部分も多く巻上の感触などもかなり異なります。
ただ、初期のSR-Tは既にシャッター幕やリボンに
ダメージを抱え込んでいるものが多いような気がします。
今回も初期のSR-Tですが後幕を引っ張るリボンが切れてしまったようで
シャッタを切っても後幕が出てこないような状態です。
リボンがそれほど傷んでいるということは
幕自体の劣化も進んでいることが想像されます。
今回は今のところ見えている部分で判断すると幕は平気そうなのですが
リボン交換の際に細かくチェックして問題がありそうであれば
幕交換まで考えないといけないかもしれません。
リボンだけ交換してしばらくして
今度は幕自体でトラブルが起こっているようでは困りますものね。

まだまだ分解途中ですが
相変わらずの連動糸だらけのカメラです。
とはいえ、さすがに頻繁に分解整備を行っているカメラですので
見慣れた光景でさほど神経は使いません。
確かに連動糸は厄介ですが
SR-Tの場合はしっかり手順通りに分解すれば
それほど厄介な存在でもありません。
ただ手順を間違うと糸を切ったりガイドから外れたりで
非常に困難な事態になるのでやはり注意は必要です。
今回も慎重かつ手早く修理・整備を進めていきます。

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ニコマートFTNのカメラ修理

今日は9月2日ということで「くじ」
「宝くじの日」なのだそうです。
ばあさんが晩年によく買ってたなぁ
まぁ10枚ずつくらいなのだけど。。。
ちょっとした娯楽ということでよかったのかな。。。
私自身は一度も買ったことがありません。
いや、だって、当たるわけないし(笑)
まぁでもどんなに小さな確率だったとしても
買わない限りは0%なので果敢に挑む気持ちも
わからんではないですが。。。。
リアルな知り合いからは意外に思われるのですが
宝くじどころかパチンコ、競馬も
いわゆるギャンブルをやったことがほとんどありません(汗)
パチンコだけは10代の頃に友達についていって
何回かはやったことはありますがほんの数回です。
まぁ、人生自体がギャンブルみたいなものだから
もうそれでいっぱいいっぱいです(苦笑)
みすみす丸損する可能性のあるところへ
お金をかけるのなら何か欲しいもの買っちゃいますよねぇ。。。
常にいろんな欲と闘いながらお金を使い続けているので
ギャンブルにまできっとお金も気持ちも回らないのです。
そういうことにしておこう(笑)
さぁ、今日も地道に仕事しなくては。。。(汗)

さてさて

今日も「ニコマートFTN」のカメラ修理です。
ここのところ本当に続きますね。
1日おきにニコマートFTNの修理を行っています(苦笑)
まぁ、それもこの1台が終わると
しばらくはなかったかな。。。

ここのところのニコマートはすべてシルバーでしたが
今回はブラックです。それも非常にキレイな状態です。
詳しくは聞けていないのですが
おそらく新品で買ってからずっと使用しているものと思われます。
それでこの美しさなのですから
非常に大切に扱っていらっしゃることと
ご依頼者様の几帳面さがうかがえるカメラの状態だと思います。
ずいぶん昔かもしれませんが分解整備も行っているのではないかと思われます。
モルトが劣化しておりますが定期的に過去に交換してたものと思われます、
ずいぶん昔のものにしては劣化度合いが少ないので。。。
お約束のファインダー内のモルト屑もありますが
それほど多くはありません。
先日も書きましたがニコマートはニコンのカメラとしては
比較的内部モルト(特に露出計周り)を使用しています。
全くの未整備だとかなりのモルト屑が
ファインダー内に混入していることが多いのですが
このニコマートはそれほど多くのモルト屑は見えないようです。
それよりも不思議なことになっているのは
フィルムカウンターで
通常裏蓋を開けるとリセットされて「S」の位置に戻るのが普通ですが。。。

何故かこの位置にリセットされてしまいます。
それでシャッターを切っていくとこの位置から動き始め
何も表示されないエリアを経由して「S」までたどり着きます。
この状態だと「1」まで行くために
7、8枚シャッターを切ることになってしまいます。
フィルムカウンター盤の位置関係がおかしいようですね。
さらに定番の露出計指針の不安定さとか
高速シャッターの精度不良とか
いつもよくある症状も抱えているので
一通りの整備をきっちり行っていきたいと思います。
まだ現状チェックを行っただけなので
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
キレイな外観以上に中身もきちんとスムーズに動作するように
仕上げていきたいと思います。

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ニコンF2フォトミックのカメラ修理

今日は8月31日。。。
「や(8)さ(3)い(1)」ということで
「野菜の日」だそうです。
私も年齢を重ねて良い野菜のほんのりした甘味とか
繊細な旨味が少しばかりわかるようになったつもりなのですが
現実は野菜、食べられていませんねぇ。。。(汗)
たま~に酒の肴のために自炊することはあっても
基本的にひとりで適当に済ます食事は
コンビニやお弁当屋さんが多いので
やはり野菜不足になりますよねぇ
積極的にサラダを手に取ることも多いのですが
お弁当にちょっと美味しそうなコンビニサラダつけると
「いや、コンビニご飯にそこまでかけるの?」っていう値段になっちゃうし。。。
スーパーでそれなりに1食分が安く済むように野菜を買うと
結局使いきれなくてダメにしちゃったりとか。。。
なかなかうまくいきませんねぇ~
まぁ、ケチらずにコストかければ
いくらでも方法はあるのですが
酒の肴ならともかく
普段の一人での食事にそんなにコストかけてもなぁ。。。(苦笑)
まぁ、とはいえ身体が一番なのは
ここ数年で重々わかってるので
高かろうが効率悪かろうがしっかりバランスの取れた食事を心がけます。
そして2月の入院で落ちた体重が
すっかり元に戻ってしまっているので
再びダイエットです!

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミック」のカメラ修理を行っています。
一番最初のフォトミックなので
ここのところニコマートFTNのブログで書いた
「ガチャガチャ」でレンズ交換時には開放F値をセットします。
セットされた開放F値はニコマートのようにマウント脇に表示されるのではなく
ファインダー前面の小さな窓に表示されます。
「ガチャガチャ」のあるニコンカメラはたまに
この開放F値セットがうまく動作していない個体もありますので
ガチャガチャを行ったらちゃんとセットされているかどうか
確認するクセを付けておいたほうが良いと思います。
今回、お預かりの個体はそこは問題ありませんでした。
非Aiのフォト木器ファインダーの魅力は
レンズの絞り値がファインダー内で非常に見やすいことですね。
Ai方式の直読式は機構的には簡単に済むでしょうが
やはり少し値が見えづらいです。
露出計そのものはオーソドックスな指針式です。
これもLED方式を採用するフォトミックS系だと
露出計制御がトラブルと修理不能のことも多いのですが
指針式だと大きなトラブルはないかとは思います。
さすがに露出計内部断線とかだと修理の難易度は高くなりますが
何とかならないこともありません。

今回お預かりしているF2フォトミックは露出計が全く動きません。
しかしながら不動の原因はフォトミックファインダー側ではなく
ボディ側にあるようです。
巻上レバーがon/offスイッチを兼ねていますが
巻上レバーを引き出してもフォトミックファインダーとリンクする
接点に全く電圧がかかりません。
電池室側をチェックしてみると
ボディ側底部のマイナス側端子がグラグラになっています。
おそらく端子を留めているプラスチックステー部分が
折れてしまっているものと思われます。
電圧が伝わらない原因はこれだと思われます。
F2では定番のトラブルですね。
フォトミックファインダー部分は別の電圧供給が確認できているボディに
載せて動きを確認します。
「まぁ細かい精度はともかく動くでしょう、、、」と思っていたら
LV15の光にかざしても全く指針が触れません。
「あらら、どうした?」と思ってSSや絞りをガチャガチャやっていると
突然目が覚めたかのように指針が触れましたが
今度は一定の明るさで何もしていなくても指針がふらふらと上下し
全く安定しません。
最初に動かなかったことも含めて内部の摺動抵抗の汚れが原因だと思われます。
加えて接眼レンズに大量のカビが発生しています。
直接目を近づける部分にこれはイヤですよね。
もちろんキレイに清掃します。
ボディ側の高速シャッターも油切れで精度が不安定ですので
それももちろんキチンと整備していきます。

まだ現状の動作チェックを詳しく行っただけの段階で
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
今回はトラブルの内容と原因は既に分かっているので
あとは丁寧に作業を行うだけです。
昔はF2というとアイレベルファインダー装着モデルが
圧倒的にカッコ良いと思っていましたが
今はF2といえば
武骨で迫力あるフォトミックファインダーのほうが好みです。
個人的には非Aiの今回の最初のフォトミックは
一番好きかな。。。と思っています。
これもまた周期的にいろいろ考え方や感じ方が変わるのですが。。。(笑)

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ニコマートFTNのカメラ修理

今日は「ハッピーサンシャインデー」なのだそうです。
ハッピー(8)サンシャイン(30)。。。
ちょっと無理のある語呂合わせですねぇ(笑)
太陽のような明るい笑顔の人のための日で
この日に生まれた人は
笑顔の素敵な人が多いことから生まれた記念日だそうです。
また、明るい笑顔で過ごせばハッピーな気分になれる日とのことです。
明るい笑顔はいいのですが今日もサンシャイン(陽射し)が強烈で
自宅からお店に出てくるだけでも(徒歩5分)
汗びっしょりになってしまいました。。。
そろそろ朝晩だけでも涼しくなっていただけないものでしょうか?
あ、いけんいけん、それでなくても偏屈な爺に
片足突っ込んでるのだから
ネガなこと言ってないで
それこそ明るい笑顔で今日も頑張らなくては!(笑)
。。。ということで「ハッピーサンシャインデー」
アホみたいに笑って過ごしましょー
(暑すぎてなんだか投げやりになってしまっている(汗))

さてさて

仕事はエアコンで体を冷やして落ち着かせてから
じっくり腰を据えてやりますよ~(笑)
一昨日に続いて「ニコマートFTN」のカメラ修理です。
先日のブログでも書いた通りニコマートFTNは
ニコマートシリーズで最も売れたカメラで
現存する台数も他のニコマートに比べても圧倒的に多いです。
そのため当店に修理依頼で入ってくる台数も当然多いわけです。
現存台数が多いため中古で手に入りやすく
以前から書いているようにニコマートFT系は
非常に丈夫なカメラなので中古市場でも人気です。
。。。とはいえさすがに発売から50年経過するカメラです。
かろうじて動いていてもさすがに未整備のままでは
本来を動きではない個体も多いと思われます。

お預かりしているFTNは
シャッターは一見良い動作をしている風ですが
やはり計測してみると後幕の動きが随分悪く
高速シャッタでは特に開きすぎです。
1/1000設定で実際は1/500近い実測です。
シャッター羽根に汚れやスレ跡が結構見受けられるので
羽根清掃でかなり改善するものと思われます。
ニコマートFT系はシャッター関連よりもやはり露出計周りに
トラブルを抱えているものが多いのですが
今回の個体は電池室の蓋がビクとも開きません。
あまり無理をすると舐めてしまって蓋が使えなくなってしまうので
まずは底蓋こと外してから内側から溶剤で
溜まった汚れ等を溶かしていきます。
腐食した当時の水銀電池が入ったままかと思われたのですが
電池室の中にも何もなく端子もキレイなものです。
単純に蓋が固着してしまっているようです。
15分ほど溶剤に付けておいて気合を入れると無事に外れました。
で、実際に電池をセットしてみて
露出計の動きをチェックしてみると
暗い光で絞っている状態なのに指針が振り切ったままになってしまいます。
「あぁぁぁ。。。マイラー抵抗(マウント部の摺動抵抗)が
ダメなパターンかなぁ・・・」と思われましたが
これも軽い清掃で状況は改善し動きも落ち着きました。
ちなみにこのマイラー抵抗はゴシゴシ清掃すると
抵抗体が全て剥がれ落ちてしまい
それこそ露出計指針が振り切ったまま戻ってこなくなります。
(抵抗がゼロになるのだから当然ですね)
取り扱いには非常に神経を使う部分です。

シャッターユニット、マイラー抵抗部、巻上部等を
整備してこれからファインダー部の整備を行いつつ
再組立てしていきます。
ニコマートはニコン機にしてはめずらしく
ファインダー枠周りに内部モルトが多いので
そこの清掃と交換もしっかりやっていきます。
分解を行ってファインダー清掃までくらいなら
やったことある。。。という方なら
わかると思いますが
全て組みなおした後で何回かシャッターを切り
ファインダを除いたら
まだ残っていたモルト屑がスクリーン上に落ちてきていたら
結構な大ショックです(汗)
(FEやOMみたいに下からスクリーンが
外せるタイプなら良いですが。。。)
それもコンデンサレンズとスクリーンの間なんかだと
軽く目まいがします(笑)
なのでこの段階で入念に清掃を行います。
モルト屑が意外なところに入り込んでいる可能性もあるので
清掃できるところはきっちり清掃し
届かないところはブロワーで対応します。
ぱっと見にキレイでもファインダーは拡大してみるので
実際には結構汚れて見えるなんてこともよくあります。
何にしてもフィルムカメラは光学ファインダーが
生命線ですからそこは入念に手を尽くします。

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ヤシカエレクトロ35CCのカメラ修理

今日は8月29日、「焼肉の日」ですよ!
土用の丑の日のうなぎ、7月23日の「天ぷらの日」に続き
夏バテ防止対策の最後を飾るのはやはり「焼肉」です!
脂少なめのロースやヒレにレバーあたりが
夏バテ防止に良いような気がします!
(実は単純に脂っ濃いのは重すぎて
あまり食べられない現実。。。(苦笑))
で、やっぱり焼肉にはビールですよねぇ~
軽く焼いた(焼きすぎ注意!)ロースを一口食べて
そのあとに流し込むキンキンに冷えたビール。。。最高ですね!
この場合のビールは最近の飲みやすい系のビールではなく
ガツンと苦みのある「エビス」がやはり最高です!
焼肉とビールがあると暑い夏も悪くないと思ってしまいます
(なんと単純な。。。(苦笑))
あぁ、ひとり焼肉でも行って来ようかな。。。
あ、それならこのご時世、おうち焼き肉のほうが
気を使わなくていいかな。。。
スーパーでも結構良いお肉売ってるしね!

さてさて

焼肉のことを考えただけでテンション上がりましたが
落ち着いて今日もまずはしっかりお仕事します。
本日は「ヤシカエレクトロ35 CC」のカメラ修理を行っています。
エレクトロ35シリーズにはいろいろなモデルが存在しますが
この「CC」と後からマイナーチェンジで出る「CCN」は
エレクトロ35の中で唯一の35mmレンズ搭載モデルです。
他のモデルは45mmか40mmなのですね。
やはり35mmくらいの視野の広さがないと
使いにくいと思われる方も多いのではないでしょうか?
その上、F1.8の大口径です。
35mmF1.8なんて今のレベルで見ても相当の高級レンズです。
ただこの時代の大口径レンズ搭載カメラは大抵そうなのですが
大口径ならではのボケを楽しむために搭載されているのではなく
光量の足りない場所で少しでもSSを稼ぎ
手持ちで撮れるようにするための大口径レンズです。
当時のフィルムはISO100が標準的な時代ですし。。。
このエレクトロ35CCの場合は絞り羽根も
2枚羽でさらに変わった形状なので
積極的にボケを楽しむレンズではないかもしれません、
それでも変わったボケで楽しいことは楽しいですが。。。
それからこの「CC」が出るまでのエレクトロシリーズは
初代から続くちょっと大柄なボディのものだったのですが
このCCは随分とコンパクトになりました。
この辺りにもコニカC35の影響があったのではないかと思われます。
この後に出るエレクトロは従来の大きさの「GSN」なども発売されますが
目測の「MC」や「GL」、「FC」、「GX」とコンパクトなモデルが続きます。

お預かりしている「CC」は
まずは電池を入れても全く電源が入りません。
一番疑われるのはやはり電池室端子の腐食ですが
一見いた感じでは電池室はキレイです。
それでも念のためテスターで導通チェックをしてみると
蓋側の端子が全くダメなようで
端子そのものというより端子から蓋の脇への接点への
導通が全くないことが発覚しました。
内側が腐食してしまっているのですね。
対策を行って再度テストしてもまだ電源が入りません。
今度はマイナス側の端子裏側のハンダ付けがダメなようです。
まぁこれは想定内の結果です。

そうこうして電源は入るようになったのですが
案の定、オート露出は全く安定しない状態です。
これも予想通りですが
シャッタユニットやレリーズ周りの接点、他抵抗類の
清掃で改善されるものと予想します。
本格的な分解整備にはこれから取り掛かる段階ですが
このタイプの電子制御カメラは
とにかく積年の汚れであちこちの接点や摺動抵抗で
接触不良が起こっていていろいろな弊害を生みだします。
どこかをピンポイントでというわけでなく
清掃できうるところは全て清掃する感じで処置していきます、
それで安定感だけは出しておき
結果的に若干の電気的調整で精度を出していく感じです。
それでもエレクトロ35はまだ整備性の良いほうです。
何台かに一度は修理不能な個体に会うことも
残念ながらありますがよくある他の電子制御コンパクトよりは
安定感があるような気がします。

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ニコマートFTNのカメラ修理

今日は「テレビCMの日」だそうですよ。
1953年(昭和28年)のこの日に開始された民放の日本テレビで
初のテレビCMが放送されたのだそうですが
これがまたしっちゃかめっちゃかだったようです。
初のCMは「精工舎の時計が正午をお知らせします」という
服部時計店(現:セイコーホールディングス株式会社)の時報だったのですが
フィルムが裏返しになっており、音も不明瞭だったとのことです
そのため、正午に放送された初CMは30秒の予定がわずか3秒で
中止されるというハプニングがあり、
同日夜7時に第2号CMとして
午後7時をお知らせするCMが改めて放送されたのだそうです。
精工舎はカメラのシャッタユニットで
ここのブログでもお馴染みのメーカーですね。
当時はセイコーやシチズン等の時計メーカーも
レンズシャッターユニットで大きなシェアを持っていました。
そういえば上記のCM(午後7時版)は
youtubeで今でも簡単にみられるのですが
時代を感じさせる何ともレトロなCMでした。
私もこの年になっていろいろ昔のことを懐かしく
思い出すことが多いのですが
実際にもし時代が戻ったら
いろいろ不便でやってられないだろうなぁ。。。と思います(苦笑)

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
ニコマートブランドはニコンの中級機に与えられたブランド名で
大きく機械制御シャッターのFT系と
電子制御シャッターのEL系に二分されます。
後のFM/FEの関係と同様ですね。
FTNはいろいろな種類のあるニコマートの中でも
現存している台数が最も多いのではないかと思われる
大ヒットしたカメラです。
初代FTをベースにし開放F値補正操作(いわゆるガチャガチャ)を採用し
レンズ交換の際の開放F値設定が非常に簡単になったモデルです。
このガチャガチャで「シャキン」といった音で
絞りがセットされると何だか妙にテンション上がります(笑)
当時の超合金とかに何だか通じるものがありますね。。。

シャッターユニットは昨日のブログのEFと同じく
コパルスクエアです。非常に丈夫なシャッタユニットで
50年以上経過した今でもトラブルなく
動作する個体も多いのではないかと思います。
ただ、さすがに未整備のままでは
高速シャッターの精度が怪しいものも多く
(とはいっても原因はほぼ羽根の汚れ等)
シャッター羽根の清掃は必要ではないかと思われます。
トラブルが多いのはやはり露出計で
受光体や露出計本体は元気なものも多いのですが
シャッタスピードや絞りに連動するマイラー抵抗と呼ばれる
摺動抵抗が劣化でダメなものが多いと思われます。
今回も露出計が非常に不安定だったのですが
交換までの必要はなく抵抗の清掃で問題なく
精度が出せそうな状態です。
完全に抵抗がダメになると
露出計が常に振り切った状態になっているものも多いと思います。

同じ時代のニコンFは
プリズムが腐食してしまっているものも多いのですが
ニコマートは比較的、プリズム腐食は少ないほうだと思います。
しかしながら今回のニコマートは
プリズムも少しばかり腐食しており
よくある中心に縦線が出てくるパターンです。
こうなるともう交換でしか対応できないので
腐食のない中古プリズムと交換します。
少々大きくて武骨なイメージのニコマートですが
特にFT系は使っていても頑丈さが伝わってくるような気がします。
頼りになる相棒としてはもってこいのカメラだと思います。

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キヤノンEFのカメラ修理

今日は「ジェラートの日」だそうですよ。
私はどちらかといえば乳脂肪分の高い
まったりとした「アイスクリーム」のほうが好みですが
本当に暑い日はさっぱりしたジェラートのほうが
美味しく感じますね!
フルーティーなフレーバーが多いのも魅力です。
そういえば最初にジェラートに会ったのは20代前半の頃だったかな
その頃、広島市西区にできたばかりのアルパークという
ショッピングセンターがあり
その中に「ジェラート専門店」ができて
仕事場が近かったせいもあり
「何それ?美味しいの?」と速攻で買いに行ったことを思い出します。
30年近く前のことでうろ覚えですが。。。(苦笑)
コンビニスイーツのレベルが最近高いので
アイスもコンビニで十分ともいえるのですが
たまにはちゃんとしたお店でジェラートも食べてみたいですねぇ
どこか近くにないかな。。。(笑)

さてさて

本日は「キヤノンEF」のカメラ修理を行っています。
EFは1973年の発売で分類的には
キヤノンFシリーズの一員ではあるのですが
ちょっと異端児的な存在です。
外装のデザインや巻上軸上に配置されたレリーズボタンも
他のFシリーズでは見られないパターンですし
そのあたりはどちらかといえば後のAE-1に近い感覚です。
そしてなんといってもコパル製縦走りシャッタユニットを搭載しています。
Fシリーズも後のAシリーズも布幕横走りシャッターなので
そこだけでもこのEFが異端児的存在というのが良くわかります。
シャッタユニットそのものはニコマートやその時代のコニカ等で
お馴染みのコパルスクエアです。
実績で言えば申し分ないシャッターユニットです。
これを基本的には機械制御でコントロールします。
ただ1秒以上のスローシャッターは電気的に制御し
最長30びょのシャッタスピードを実現しています。
その制御の仕方もちょっと変わっていて
例えば1/2秒までなら普通の機械制御シャッターと同様に
スローガバナーで駆動します。まぁゼンマイ仕掛けですね。
もっと長いシャッター、例えば2秒だと
1.5秒は電気的に制御してシャッターを開けたままホールドし
最後の0.5秒(1/2秒)はスローガバナで制御して動作完了します。
ここの電気的制御からスローガバナへの連携がうまくいかずに
シャッターが開きっぱなしになってしまう個体も多いです。
シャッタスピード優先AEを搭載しますが
これも基本的には機械制御で針挟み込み式による制御です。
露出計は普通の指針式なので
EFの電子制御はほとんど1秒以上のスローシャッター制御のみなのですね。
この辺りのも仕様もなかなか変わっています。
この頃にはAE-1の開発も始まっている頃でしょうし
Aシリーズ発売までの繋ぎ的役割もあったのかもしれません。

お預かりしているEFは一通り動作はしており
致命的なトラブルは抱えていないようです。
それでもファインダー内はモルト屑だらけで
当然、内部モルトも含みモルトは全滅です。
シャッタ羽根にも汚れがあるせいか
高速シャッターが少しばかり不安定です。
露出計・オートも大幅にオーバー気味なので
そのあたりの整備や調整も必要です。
もちろんトラブル予防的に巻上部やミラー駆動部
シャッタユニットの整備は一通り行います。

電子制御部分があるとはいえ
その大部分は低速シャッタ制御だけなので
比較的基板関連はシンプルです。
ただし、スクリーン周りが少々ややこしく
スクリーンを外すと必ずファインダーピント調整をゼロから
やり直さないといけません。
それまでのFTbとかとは異なり
ボディもブラック一色でシルバーはありません。
F-1と同じようなスタンスですね。
精悍なブラック塗装のせいもありますが
デザイン的にも非常に端正なカメラで
ちょっと大きくて重いですが非常にカッコ良いと思います。
基本的には機械制御でSS優先AEも使えて
なかなか魅力的なカメラだと思います。
ちなみに電池は元々MR9水銀電池を2個使用しますが
EFは電気回路上、1.3Vでも1.5Vでも
露出計やオートの値に影響がありません。
それよりも電圧変換型アダプタを使うと
スローシャッターやバッテリーチェック時に点灯する
赤LEDが点灯しなくなります。
ヴァルタ電池や無変換アダプタで1.5Vで使用することをお勧めします。

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