オリンパスOM10のカメラ修理

今日は「CMソングの日」だそうです。
今年もこの日がやってきましたか。。。
今日が「CMソングの日」だとわかってから
「あらピンボケだ♪おやピンボケだ♪みーんなピンボケだ♪」という
恐怖の(笑)フレーズが脳内でリフレインされて止まりません(笑)
1951年(昭和26年)のこの日に
初めてCMソングを使ったラジオCMが流されました。
小西六写真工業(後のコニカ)の「さくらカラーフィルム」のCMで
流されたCMソングが先程のフレーズを含む
「ボクはアマチュアカメラマン」だったのですね。
でもこのCMソング、
歌の中に社名もさくらカラーの商品名も一切出てきません。
出てくるのはこの時代に良くあったであろう
写真撮影の失敗談ばかりなのです(笑)
まぁ時代を感じさせますね。
今のスマホとかの写真と違って
普通に映すだけでもそれなりにスキルが要求された時代の歌です。
1951年だからスプリングカメラが主流だったころですね。
それに加えてその頃のフィルムの性能を考えると
なかなか普通に撮ることもそれなりに難しい時代ですねぇ。。。
一応言っておきますが私はまだ生まれてませんよ(笑)
この「ボクはアマチュアカメラマン」youtubeで簡単に聴けるので
興味のある方はぜひ!意外と耳に残りますよ(笑)

さてさて

今日は「オリンパスOM10」のカメラ修理を行っています。
上記のCMソングから28年後の1979年に発売されたカメラです。
この時代になるとカメラもいわゆる高級な嗜好品ではなく
一般的な家電製品に近いものが主流になっていきます。
そうなってくるとカメラをあまり触ったことがない人でも
簡単に失敗なく撮影できるものが求められてきます。
あ、もちろんお求めやすい価格というのも大前提です。
そうした中、各メーカーから
「絞り優先AE露出専用機でボディ価格が4万円」というカメラが
次々と発売されそれぞれ大ヒットします。
それが今回の「OM10」であり「ミノルタX-7」であり
「ペンタックスMV1]であり「ニコンEM」であるわけです。
いわゆる70年代初期の一眼レフに比べると
軽量コンパクトで使いやすく操作もシンプルになりましたが
それでも、まだ手巻きですし感度設定やピントもマニュアルですし
露出も絞り優先AEなのでそれなりに写真に関する知識がないと
使いこなすことはそれなりに難しかったと思います。
それでもまだ引っ張りますが
上記のCMソングの頃よりは随分失敗が少なくなっていたはずです(笑)
OMシリーズのエントリー機でもある「OM10」ですが
ベースは同社の高級機「OM-2」が基本となっています。
OM-2の機能をいろいろと削り部品点数を少なく仕上げることにより
お求めやすい価格とシンプルな操作性を実現したカメラです。
。。。とはいえ、元が「OM-2」なので
修理する立場からするとかなり厄介なカメラです。
OM-2の最大の特徴であるTTLダイレクト測光を受け継いでおり
この辺りの回路にトラブルが発生するとまず修理不能です。
ちなみに余談ですが当店ではOM-1やOM10の修理は
今回のようにお受けできることもあるのですが
OM-2、3、4の修理は残念ながらお受けできません。

お預かりしているOM10はご依頼者のお父様が
元々お使いになっていたもののようです。
かなり長い間、使われずに仕舞い込まれていたようで
まずはボディ側の電源が不安定でシャッターが切れたり切れなかったりします。
おそらくメインスイッチたりの接触不良かと思われます。
シャッタスピードもオート制御も少々不安定です。
ファインダー内にはかなりのカビが発生しています。
一緒に50mmレンズと望遠レンズもお預かりしているのですが
レンズにも大量のカビが発生しています。
キレイにリフレッシュさせて
今度はご依頼者のお子さんがお使いなられるのだそうです。
それは安定して動作することはもちろん
ファインダーも清潔な状態にしないといけません。
よくあるのですが接眼レンズにカビが生えたままで
気がつかずに使っている方も結構多いのですが
目を近づける接眼レンズ周りは定期的な清掃で
本当に清潔さを維持しておきましょう

まだ現状チェックを行っただけです。
電子回路的な問題はなさそうなので
一通りの分解整備と調整で快適に津kさえるようになると思います。
ちょっと汚れた外装もできるだけキレイにしていきます。
このタイプのエントリー機は使い勝手も良くて
気軽に持ち歩ける良いカメラが多いのですが
分解整備する立場からいうとなかなか一筋縄ではいかぬものが多いのも事実です、
今回のOM10も慎重に分解整備に取り掛かります。

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