キヤノネットQL19のカメラ修理

さて今日から日本シリーズが始まりますね。
去年の今頃はまだCS敗退の余波を引きずっていましたねぇ
一昨年は幸先よかったのに
非常に悔しい思いをしましたねぇ。。。
さぁ、今年こそ!期待しています。
前回カープが日本一になったのは
1984年、阪急ブレーブスとの対戦でした。
よく覚えてますよ、山根投手が大活躍しましたね。
ホークスは非常に手強い難敵だと思いますが
何とかがんばってもらいたいものです!

さてさて

本日は「キヤノネットQL19」のカメラ修理を行っています。
社会現象になるほどに売れまくり
海外からはダンピングではないかと疑われたほどの
初代キヤノネットに続く2代目モデルです。
露出計はセレンからCdSを使うものに変更され
底部にあった巻上レバーは一般的な上カバー部に移動されました。
「QL19」の「QL」とはQuick Loadingの略ですが
フィルム装填時に先端をスプールに差し込む必要がなく
装填も簡単になりました。
余談ですが今も昔も装填ミスっていうのは
フィルムカメラならではのトラブルです。
1枚目を出すための空写し時に巻き戻し側クランクが
ちゃんと連動しているかどうかは毎回確認するクセをつけましょう。。。

話をキャノネットに戻しますが
初代から正常進化した2代目といった感じです。
今回、お預かりしているキヤノネットQL19は
シャッターは粘りが少々あるものの何とか動作しているのですが
オート時、マニュアル時ともに絞りが全く動きません。
どうやら汚れか油で固着しているようです。
加えて電池室の蓋が固着していてびくとも動きません。
おそらく中に腐食した電池も入っていそうです。

1時間ちかくかかってやっと外すことができました。。。
中は緑青がびっしり付いています。
この電池室の様子では裏端子や配線も全滅かと思われます。
2代目キャノネットは水銀電池MR-9を使うタイプと
今回のようにMR-50(H-P)を使うタイプのものがあります。

とりあえず懸念材料だった電池室蓋が開いたので
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。

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ニコマートFT2のカメラ修理

1983年(昭和58年)10月26日に
立川基地跡地に「国営昭和記念公園」が開園しました。
今日で35周年になるわけですね。
最近、ちょっとご無沙汰ですが
写真を撮り歩くにも良い場所で
何度も訪れたことがあります。
まだコスモス畑は見ごろが続いているようですね。
来月には銀杏並木で鮮やかな黄色い絨毯が見られそうですね。
またゆっくり行ってみたいと思います。

さてさて

本日は「ニコマートFT2」のカメラ修理を行っています。
「ガチャガチャ」が搭載されて使いやすくなった
「ニコマートFTN」の後継機で
ホットシューが追加になり
フラッシュ接点もX接点のみに統一されました。
使用電池も水銀電池から酸化銀電池に変更され
現在使うにはFTNより快適に使えると思います。
FTNに比べると随分生産台数は少ないようですが
それでもヒットしたモデルなので
比較的入手しやすいモデルです。

お預かりしている「FT2」は
精悍なブラックモデルです。
ご依頼者様が2年ほど前から愛用されている個体です。
快適に使われていたとのことですが
最近、巻き上げてレリーズしても
何も反応しなくなることが多くなってきたとのことです。
レリーズボタンを押しても何も反応しないため
しかたがなくもう一度巻き上げると
次は大抵の場合、レリーズできるようです。
ご依頼者様のお話だと今の状況だと
無駄に巻き上げるなくてはならないことが多く
フィルムの半分くらいは未露光のまま
巻き上げることになってしまうようです。

症状がなかなか出ないと
トラブルシューティングに苦労するのですが
今回はすぐに。。。というか頻繁に症状が出る状況です。
おそらくミラー駆動部に問題ありとは思いますが
本格的に分解する前に
どのあたりが問題かもう少し絞り込んでおきたいところです。

まずは底カバーを外してここから見える部分で確認してみます。
ミラーチャージができないのかと考えたのですが
どうやらミラーチャージそのものはできているようです。
部品の隙間からさらに奥を観察してみると
どうやらミラーチャージ完了時に所定の位置に動作する部品が
一部、動作しないことがあるようです。
そのためレリーズしてもミラーアップが動作せず
シャッターも切れない。。。ということのうようです。
ある程度、原因の場所が特定できたので
これから分解を行い、ミラーボックスを取り外し
動きの悪い部分を修理していきます。
他にもスローが粘っていたり、露出計が不安定だったり。。。と
細かなトラブルもいくつか見つかっていますので
並行して対処していきます。

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ミノルタSR-1のカメラ修理

今日は「リクエストの日」だそうですよ。
1936年のこの日にベルリンで初めて
ラジオのリクエスト番組が始まったそうです。
小学校高学年~中学生くらいまでは
FM、AM問わずによくラジオを聴いていました。
当時のNHK-FMで「夕べのひととき」という番組があって
当時のJ-POP(。。。というより歌謡曲とニューミュージック?)を
1曲丸々、途中で切れることなく流してくれていたので
よく録音していました。もちろん当時はカセットテープです。
またエアチェックしたいのだけどなかなか流れない曲を
ハガキリクエストで出したりもしていたなぁ。。。
懐かしい話です(笑)

さてさて

今日は「ミノルタSR-1」の修理を行います。
ミノルタ初の一眼レフであるSR-2に続いて発売された
カメラで基本的には「SR-2」から1/1000を省略し
SS最高速を1/500に設定したモデルです。
初期モデルはSR-2とほぼ共通ですが
SR-1はその後、毎年のようにマイナーチェンジを行い
モデル名は変わらずそのままだったので
同じSR-1でもボディ形状だけでも4種類存在するという
ちょっとわかりにくい状態となってしまいました。
露出計を内蔵しないシンプルな構造で
非常に丈夫なカメラです。
販売台数も多かったので中古でも簡単に見つけることができますが
全く未整備のものが多く
その丈夫さが故に何とか動作してるのですが
油切れで息も絶え絶え。。。という個体をよく見かけます。

先程、「SR-1は中古で簡単に見つかる。。。」と書きましたが
今回、お預かりしている「SR-1」は
めずらしいブラックボディです。
シルバーのSR-1はいくらでも見つかると思いますが
ブラックのSR-1はなかなか見つからないと思います。
SR-1の中では後期のもので
外部露出計用のソケットを持ち
フィルムカウンターは巻上レバーの横に配置されているので
おそらく1963年型だと思われます。

黒だとやはりイメージが全く変わりますね。
ボディ形状は当時発売されていたSR-7に近いものです。
レンズは当店にあるテスト用のものです。
セルフタイマーがおかしな位置で固着しており
全く動かない状況です。
シャッターは動作していますが
やはり油切れや汚れのせいで
先幕・後幕の幕速のバランスが取れておらず
露出にもムラがある状況です。
巻上も油切れの兆候が見られます。
全体的にリフレッシュしてやれば
快適に使える状態になりそうです。

これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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コニカC35FDのカメラ修理

今日は「文鳥の日」だそうですよ。
子供の頃、家で飼ってたなぁ。。。懐かしい。。。
犬や猫はいくら拾ってきても
(昔はそこらへん中に子猫や子犬が
箱に入れられて捨てられていた)
絶対に飼ってもらえませんでしたが
小鳥は何故か許されていて
文鳥とカナリアが家にいました。
文鳥は昔ながらの「竹籠」で飼っていました。
カナリヤの美しい鳴き声も好きでしたが
やはり手乗りになってくれる文鳥が好きだったなぁ。。。

さてさて

本日は「コニカC35FD」のカメラ修理を行っています。
「じゃーに~コニカ」の愛称で大ヒットしたC35をベースに
露出をシャッター優先AEとし
レンズも大口径の38mmF1.8を搭載したモデルです。
こちらの愛称は「すご腕じゃーに~」とされていました。
C35のプログラムオートではなくシャッター優先AEとしたことで
絞りや露出のコントロールがある程度可能になり
それを生かす意味でも大口径レンズは非常に魅力的です。
さすがにC35よりは少し大きく重くなってしまいましたが
それでも十分に軽量コンパクトです。
現在でも非常に人気の高いカメラですね。
コニカオートS3のモデル名で輸出モデルも存在します。

今回、お預かりしているC35FDは
一通り動作はしているのですが
露出計が2段ほどオーバーな値を指しており
それにともなってオート露出も大幅にオーバーという状態です。
さらにレンズキャップ等をしておいて
受光体に光が当たらない状態にしておいてから
明るいところに持ち出すと
露出計の針が一番下のまま復帰しなことが頻繁にあります。
いわゆる「メーターの吸い込み」と呼ばれる症状です。
C35FDに限らず指針式の露出計ではよく見られる症状です。
露出計の針が動く範囲の両端には
それ以上針が動かないようにガイシが付らけれているのですが
そのガイシ、あるいは指針に汚れが付いていることで
くっついたままになってしまうのです。
露出計の針は基本的に電流計なので
ほんのわずかな力で駆動しています。
ちょっとした汚れ等でスムーズに動けなくなると
簡単にトラブルになります。

まだ現状チェックを行っただけの状態です。
これから分解整備に取り掛かります。
改めてみても小さくて凝縮感が高く
程よい重量感もあり、質感の高いカメラですね。

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オリンパス35DCのカメラ修理

※明日(22日)は、古物商取り扱い講習出席のため
臨時休業とさせていただきます。申し訳ございません。

今日は「あかりの日」だそうですよ。
日頃、夜中でも街灯があって
歩くのに困ることなんてないですが
あかりがあるって本当にありがたいですよね。
以前、山でよくテント泊していた頃は
近くの山小屋のあかりも消える時間になると本当に真っ暗です。
平日に行くことが多くテント場もすいていたから尚更です。
そんなときのランタンのあかりは本当に暖かく感じるのですよね。。。
あぁ。。。そういう感覚も随分ご無沙汰なので
来年こそはテント担いで山に泊まりに行こう!

さてさて

本日は「オリンパス35DC」のカメラ修理を行っています。
F.ズイコー40mmF1.7の大口径レンズを搭載する
当時の高級コンパクトカメラです。
意外と修理依頼の多いカメラですね。
少し前にもここで紹介したような気がします。
機械式シャッターを搭載しますが
露出を針挟み込み式のプログラムオートのみで行い
露出計の針が振れない場合はシャッターロックがかかるため
電池を入れないとシャッターを切ることすらできません。
で、その露出計関連のトラブルが多いカメラでもあります。
比較的最近のカメラだとF1.7の大口径レンズというと
大きなボケを楽しむレンズだと考えがちですが
そのそもプラグラムシャッターの35DCでは
絞りのコントロールは意図的にはできません。
この時代の大口径レンズは光量の少ない場面でも
普通に写真を撮るための大口径ですね。
(当時はフィルム感度もASA100が標準ですし。。。)

今日はその35DCを2台続けて修理します。
全く別のご依頼者様のものですが
受付が同じ日に2台続けて入ったのです。
最初の1台は距離計二重像が粘り気味で
ピントリングを回しても二重像が動かないときがあるようです。
受付時には露出計は動作していたので
少々ズレがある程度だろうな。。。とタカをくくっていたのですが
改めてみると露出計は動作するのですが
明るさに関係なく1/500・F16の位置から動きません(汗)
電池を抜くと指針は戻るので
おそらくCDS近辺で配線が短絡しているのではないかと推測します。

もう1台の35DCは露出計もある程度動作していて
シャッターも動作しているのですが
ASA感度設定リングがビクとも動きません。
これ、35DCで比較的多いトラブルですね。
レンズ前方から何らかの強い力が加わった際に
感度リングが変形してしまい
そのときに設定してた感度から動けなくなるのです。
これは部品取りからリングを移植することで対応します。
他、露出計は動作しているとはいえ
1.5段ほどオーバー目のようのなので(オート露出も同様)
調整で対応します。

もちろん、他レンズ・ファインダー清掃
シャッターユニット整備等々
各部点検整備も並行して行っていきます。

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ミノルタSR-7のカメラ修理

今日は「リサイクルの日」だそうですよ。
単純にまだ使えるものは必要な人のところで
リサイクルして使い続けられる。。。ということと
素材としてリサイクルしていくということ、両方あるとは思いますが
限られた資源なのでどちらも大切ですね。
私のこの仕事も
使えなく(あるいは使いにくく)なったフィルムカメラを
再び使えるようにしているわけだから
リサイクルの一端を担っていると言えるかもしれません。

さてさて

本日は「ミノルタSR-7」のカメラ修理を行っています。
1962年発売のカメラです。
前作SR-3では外付けとなっていた露出計を
内蔵したカメラです。。。と紹介されることも多いと思いますが
中身も実はかなり変更が加えられており
シャッターはユニット式となり
ミラーボックスと一体化されています。
最大のセールスポイントでもある露出計は
いわゆる外光式でCdSを使用したものです。
CdSを使用した露出計を内蔵したのは
このSR-7が世界最初だそうです。

お預かりしているSR-7は
ご依頼者のお父さまの形見だそうです。
随分長い間使われていなかったようです。
とはいえ、ご購入されたころはカメラは:高級品ですから
非常に大切に使っていたものと思われます。
外装に長年の保管による汚れは見受けられますが
アタリや目立つような傷はほぼありません。
ただ、電池を入れっぱなしで保管されていたようで
電池室は酷い腐食に侵されています。
動作のほうはどうかというと
何とかシャッターは切れますが
時々、シャッター幕が閉まりきらない状況です。
ミラーもミラーアップしたままで降りてきません。
たまに巻上ロックも起こります。
いろいろなところの動きがとにかく重いようです。

電池室と電池室の蓋が写っていますが
これはさすがにもう使えません。
部品取用の個体から移植します。
電池室の腐食はその裏側にある巻上部にも
及んでいてたまに起こる巻上ロックは
それが原因と思われます。
ミラーアップは幕走行が不完全なことも原因ですが
絞込みレバーの制御がきちんと動作していないことも原因のようです。
露出計そのものは通電すると反応はしているようで
精度も調整で何とかなる範囲では出ています。
それにしても動作する部分のほとんどが
何らかの動作不良を抱えているようです。

これから分解をさらに進めて
動作部分を徹底的に清掃・注油していきます。

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キヤノンEFのカメラ修理

今日は「バーゲンの日」だそうですよ。
ここでいうバーゲンというのは主に衣料品だと思いますが
うーん、私は服のバーゲンに敏感になるような
キャラではないですよねぇ。。。(苦笑)
新品フィルムのバーゲンとかあれば
かなり敏感に反応してしまいそうですが。。。(笑)
フィルムといえばコダック・エクタクロームが復活しましたね!
まぁ予想通り結構お高い価格設定ではありますが
やはりフジだけでは寂しいので
近いうちに試し撮りしてみたいと考えています。
以前の100Gということで実際の色に忠実な再現性とのこと。。。
期待しています!

さてさて

本日は「キヤノンEF」のカメラ修理を行っています。
キヤノンFシリーズの一角を担うモデルですが
他のFシリーズ(F-1、FTb等々)と比べると異端児的モデルです。
まずシャッターが他メーカーモデルでもお馴染みの
縦走り金属羽根のコパルスクエアです。
さらに1/2秒以上のスローシャッターは
電子制御+スローガバナという変則技で
最長30秒のスローシャッターを実現しています。
1973年発売なのでFシリーズとしては
かなり最後の頃のモデルとなります。
Aシリーズ(AE-1・1976年)までの
リリーフ的な役目だったのかもしれません。
キヤノンでは、この時代唯一のコパルシャッター採用も
その辺りの理由が絡んでいるのかもしれないですね。
そんなメーカー事情はさておき
SS優先AEを搭載し、内部の造りこみも安っぽさは微塵もなく
おまけに端正なスタイリングと
なかなか魅力的な1台です。
わかっている方はわかっているようで
根強い人気のあるモデルです。

EFのトラブルは電子制御エリアの
スローシャッター関連が多いのですが
今回のEFはちょっと変わったトラブルです。
シャッター優先AE時に
絞りがF2.8以上に開く設定となる場合に限り
かなりの高確率でミラーアップしたままとなってしまいます。
F4以下に設定される場合はほとんど起きず
F8以下の場合は当店でテストしている限りは
全く発生しませんでした。
オート時の絞りの値によって現象が起きたり起きなかったりということは
まず間違いなくオート時に絞りを制御する
絞込みレバーの動作不良だとは思います。
(マニュアル時の絞込みレバーとは別のレバーで絞りを制御します)
マニュアル時にも現象は全く起きないので
ほぼ間違いないとは思います。

写真は一通りの整備が終わった状態でのものです。
やはり絞り制御部の動作は汚れ等々のせいで
結構重めでした。そこを改善してからは
症状はピタッと出なくなりましたが
少し時間を置いてから再テストを行ってみたいと思います。
もちろん分解整備ですので、シャッターユニット
露出計、オート、巻上部等々、一通りの整備を行いました。
電子制御スローシャッターも含め動作は快調です。

ちなみに以前も書きましたが
EFは元々水銀電池(MR9)を2個使用するカメラですが
電圧変換型電池アダプタを使用すると
バッテリーチェック時や1秒以上のスローシャッター時に点滅する
上カバー部ランプが点灯しなくなります。
無変換アダプタ等で使っていただければと思います。
EFの場合は1.3Vでも1.5Vでも
露出計、オートに変化はありません。
他のカメラの場合は0.2V違うと1段以上表示が変わったりするのですが
EFの場合は気にしなくても大丈夫です。

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ペンタックスMEのカメラ修理

今日は「フラフープ記念日」だそうです。
1958年(昭和33年)のこの日に
フラフープが日本で発売され
1ヶ月で80万本も売れる大ブームとなりました。
その後、「腸捻転になる」との噂(デマ?)がたち
ブームは急激にしぼんでしまいました。
そんな噂というかデマ、昔は多かったような気がするなぁ。。。
私が子供の頃には「コーラを飲みすぎると骨が溶ける」なんて言われていたなぁ。。。
さすがにフラフープブームは私が生まれる10年前の話ですが
何度か子供の頃に挑戦しました。。。全くできませんでした(苦笑)
ちなみに当時のフラフープの値段は270円
今で言うと5800円くらいの感覚かな。。。

さてさて

本日は「ペンタックスME」のカメラ修理を行っています。
軽量コンパクトで非常に使いやすい
「絞り優先AE」専用機です。
発売開始は1976年です。
「Mシリーズ」最初のモデルであるMXの1ヵ月後に発売されましたが
電子制御シャッターを搭載し、MXよりもさらに軽量に仕上げ
当時としては斬新な「絞り優先AE」に特化したMEは
Mシリーズの本命的なモデルだったのだと思われます。
この数年後(1980年)には各社から
MEと同様のコンセプトの
絞り優先AE専用機で40,000円(当時の物品税非課税上限)のカメラが
出揃いどれもヒットすることになります。
ちなみにペンタ部にいわゆる「AOCOマーク」が刻印されるのは
MEが最後のモデルとなっています。

お預かりしているMEは
定番トラブルでもある「ミラーアップしたまま固着」という症状はなく
なかなか快調にシャッターは動作しています。
ただし、露出計が少々不安定なことと
露出計、オートともに大幅にアンダーです。
ペンタックス機のオート露出は基本的にアンダー気味ではあるのですが
それにしてもちょっとアンダー過ぎな状態です。
加えてプリズムには
ほんのわずかなのですが視野内の目立つところに腐食が確認できます。
MEも派手な腐食は少ないですが点腐食の全くない
プリズムを見つけることはなかなか難しくなってきましたね。

シャッターユニット、ミラー駆動部を中心に整備を行っていきます。
持病ともいえるミラーアップが起こらないように
予防的な整備も行っておきます。
この時期のペンタックス機なので内部モルトが非常に多いです。
劣化してボロボロになった古いモルトはトラブルの元です。
とにかく除去して貼りなおしていきます。
電子制御シャッター機ではありますが
意外と電子制御関連のトラブルは少ないカメラです。
(たまに分解品で酷いものがありますが。。。)
機械的な部分の整備を入念に行い
電気的な部分は最終的に調整で
快適に使っていただける状態に仕上げていきます。

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オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「貯蓄の日」だそうですよ。
貯蓄。。。。うーん、しがない個人事業主だと
なかなか難しいですよねぇ。。。。(笑)
節約して貯蓄?うーん限度があるし
精神的にも良くないし
社会的にもあまり良くないような気がするし。。。
支出はある程度しつつ
収入を増やせばいいのですよね。
そういえば昔いた会社でも
「金がないなら節約するのではなく
きっちり仕事で結果を出し収入を増やせ!」
って言われ続けてたなぁ(苦笑)
まぁコツコツがんばります!

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
OM-1も修理依頼の多いカメラですね。
機械制御シャッターで軽くてコンパクト
加えて使い心地も良い。。。となれば
やはりOM-1が非常に人気なのは当たり前のような気がします。
基本的には丈夫なカメラではありますが
OM-1ならではの軽量コンパクトさを実現するために
多少デリケートな部分があるのも事実で
他メーカーにもっと大きく重い当時の最高級一眼レフと比べると
少々短いスパンでの点検調整が必要なカメラだと思います。
しかしながらきちんとメンテナンスされた状態では
非常に安定した動作をするのは当たり前ですし
このカメラならではの使い心地の気持ちよさも
存分に味わえると思います。

お預かりしているOM-1は
操作してみると巻上やシャッター音は
OM-1らしい上品なタッチで
程度は悪くないと思われます。
しかしながら実際に撮影に使ってみると
写真の片側が黒くなってしまうそうです。
早速、測定機でシャッター秒時の計測をしてみると
1/1000 → 2/3が開かず
1/500 → 1/3が開かず
1/250 → 開くことは開くが
写真左端(走り始め)の露光量は1/200
写真右端(走り終わり)の露光量は1/1250
先幕の動きが悪いがために
後幕に追いつかれてしまうような状況ですね。
決してここで簡単に先幕のテンションを無理やり上げるのではなく
汚れているであろう幕軸をきちんと清掃していきます。
おそらくそれだけで後は微調整で済むレベルになると思われます。

長年の汚れ等による動作不良は見られますが
状態は悪くないものと思われます。
おそらく使われていない時期がかなりあったとは思うのですが
電池はきちんと外されていたようで
電気回路や配線に妙な腐食は見当たりません。
ファインダーに少々カビが発生していますが
それほど閉めきった場所に長らく放置されていた様子がありません。
それでもプリズム腐食はどうしても起きてしまいますね。
中古良品のプリズムと交換することで対応します。

上写真はまだプリズムを降ろしただけの段階ですが
これから本格的に各部点検整備一式を行っていきます。

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キヤノンF-1のカメラ修理

今日は「きのこの日」だそうですよ。
マツタケ、シメジ、シイタケ、マイタケ、エリンギ。。。。
どれも美味しいですよねぇ
やはりマツタケが王様なんでしょうね。
随分昔に大量の焼きマツタケを
お腹いっぱい食べたことがありますが
未だに美味しかった記憶が残っています。
でも、ホンシメジのソテーとか澄まし汁も
これがまた美味しいのですよね!
昔はブナシメジばかりでホンシメジが市場に出ることは
ほとんどなかったと思うのですが
最近は栽培が可能になったらしく
少々お高いですがスーパーでも見かけますね。
今夜は無理だけど近いうちにホンシメジ買ってこよう!
また日本酒が進むなぁ。。。。(笑)

さてさて

本日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
いつ見ても重厚且つスタイリッシュなデザインで
眺めているだけでも楽しくなるカメラです。
キヤノン初の「プロの使用に耐えうる最高級機」です。
キヤノンは現在に至るまであまり限定モデルは出さないメーカーなのですが
F-1にはいくつかの限定モデルが発売されています。
オリーブ色の限定モデルとかもありますね。
今回、お預かりしているF-1は
1976年モントリオールオリンピック限定モデルです。

巻き戻し側のオリンピック記念ロゴが輝かしいですね。
1980年にはレイクプラシッド冬季オリンピック記念モデルも出ています。
いずれもF-1がオリンピック公式モデルに
認定されたときの記念モデルです。
中身はもちろん普通のF-1ではありますが
やはりこうして記念モデルを見ると何とも魅力的ですね。

詳しいお話は聞けなかったのですが
おそらくご依頼者様は新品からこのF-1を使い続けていると思われます。
使い込まれてはいますが大切にされていたことがよくわかります。
今回はフィルムの巻上げはできるものの
シャッターチャージが全くできない。。。というトラブルでお預かりしています。
分解してみてわかったのですが
巻上側シャッター幕軸の部品が一部外れていて
それがトラブルの原因でした。
もちろん、分解しているので
シャッター周り、巻上軸周り、露出計、ファインダー、ミラー駆動部
一通りの整備を行っています。
40年以上が経過したカメラなので
やはり色々な箇所の動きが悪く
メンテンナンスすることで非常に動きはスムーズになりました。
いつものことですが
注油・清掃を行っている関係で少し馴染むまで時間を置いてから
最終調整を行って完了です。

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