カテゴリー別アーカイブ: カメラ修理

ミノルタX-7のカメラ修理

今日は10月3日…
「と(10)ざん(3)」(登山)と読む語呂合わせで
「登山の日」です。
山はいいですよねぇ…特に森林限界を超える
標高2500m以上の山は日常では味わえない
眺望と空気感を楽しめますよねぇ
さらにおススメはテント泊で
山ならではの夜明けやご来光を一度味わうと
かなり病みつきになると思います。
この仕事を始めた頃からなかなかまとまった時間が取れなくて
年に1・2回くらいしか山に行けなくなってたところへ
昨年、頭がイカレたこともあって
もう足場の悪い登山道はまともに歩けなくなってしまったので
山に登ることはもうないかと思いますが
以前登った時の写真を見返すたびに
そのときの気分に何となくでも浸れることができます。
やはり写真は撮っておくものですね!
一度登った山はそれから下から見上げただけでも
何だか特別なものに見えてくるのですよ。
登るのはもう無理でもたまに山梨あたりに行って
麓から甲斐駒や北岳を見ると何だかワクワクドキドキしてしまいます。

さてさて

本日は「ミノルタX-7」のカメラ修理を行っています。
1980年発売のエントリークラスの絞り優先AE専用機です。
毎回書きますが宮崎美子さんのCMでカメラよりも
あのCMが一世を風靡してしましました。
私もX-7のCMだったかどうかはうろ覚えでも
あのCMはめちゃくちゃ強烈に記憶に残っています
当時の宮崎美子さんもよく覚えていますが
さらにそれをパロディにして「全員集合」でコントにしていた
志村けんさんの姿がもっと強烈に記憶に残っていたりします(笑)
この時代は各社ボディ本体4万円ほどの
絞り優先AE専用機がラインナップされていました。
ミノルタはX-7、ニコンEM、オリンパスOM10、
ペンタックスMV1…等々
販売台数がかなり見込めるクラスとあって
各メーカーかなり力が入っていてそれぞれ魅力的なモデルばかりです。
そんな中でもX-7はミノルタらしい使い心地の良さと
明るくてキレの良いファインダーが魅力のカメラです。
カタログスペックに具体的に出にくい部分なのですが
この時代のミノルタカメラの使い心地は
本当にどのカメラも気持ちよいものばかりですね。

そんなX-7も発売から40年以上経過しています。
ミノルタXシリーズは電子系に難のあるカメラが多く
トラブルと修理不可能なパターンも多いのですが
X-7は多少機能がシンプルなせいか
比較的、電子制御関係のトラブルは少ないと思います。
ただし現存するX-7の8割以上は
プリズム腐食のトラブルを抱えているものと思われます。
X系のカメラの多くがそうですが
プリズムの前面に遮光用のモルトプレーンが貼られていて
そのモルトが加水分解を起こすことにより
プリズムの蒸着を剥がしていってしまうわけです。
ファインダーから覗くと真ん中少し下寄りに
大きな横方向に伸びる黒い帯が出てきてしまいます。
プリズム内でのトラブルなので写真には影響しませんが
ファインダーの視野を遮る範囲も広く
そのままではとてもとても普通に撮影できる状態ではありません。
今回、お預かりしているX-7も
まだ黒い帯は少し薄目ではありますが
ファインダー内の1/3近くを黒い帯が覆ってしまっている状態です。
他の動作は大きな問題はないのですが
オートがやたらとアンダー目になってしまっているようです
これは抵抗の調整等で改善できる範囲かと思われます。

80年登場の電子制御機なので
プリズム交換と言っても
上カバー外して留め具を外せば
すぐにプリズムが降ろせる…なんてわけにはいきません。
上カバー脱着も少々めんどうなカメラですが
そこからプリズムを覆っているフレキを外すことから
始めなければなりません。
さらにそのフレキは底部のフレキや電池室とも
直接繋がっているのでこれがまたなかなか大変です。
細かい作業が多いのでかなり神経も使う作業です。
慎重にひとつひとつ行っていけば
それほど困難な箇所があるわけではないのですが
とにかく手間がかかります。
プリズム載せ替えもそうですが
ここから並行して慎重に各部の整備・調整も行っていきます。

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キヤノンFTのカメラ修理

今日から10月ですね!
10月1日ということで
記念日もたくさん制定されています。
コーヒーの日、日本茶の日、メガネの日
東京都民の日、ネクタイの日、香水の日
磁石の日。。。等々等々。。。
そんな中に「日本酒の日」っていうのがありますねぇ
私はお酒は好きですし
(もう昔のように大量には飲めませんが)
割と好き嫌いなく色んな種類のお酒も飲みますが
やはり食事に合わせるのは日本酒がいいですよねぇ
特に魚介類がメインのものは日本酒が最強だと思います。
生牡蠣とかを食べた後に特有の臭みを
サーっと洗い流すように消してくれるのは日本酒だけですし
魚介。。。というか和食の微妙な味わいを
口の中で膨らませてくれるのも日本酒、それも純米酒が最強だと思います。
日本酒本来の香りやフルーティーな味わいを
お酒単体で味わうのならわずかに醸造アルコールを入れて
香りを膨らまし、米を磨き上げた、大吟醸酒がいいですよね!
別に本格的な和食屋さんに行かなくても
ちょっと良い純米酒とちょっと良いお刺身等で
存分にその良さを楽しめます!
もちろん手のかかった食事にいたせりつくせりの
ちゃんとした外食はもちろん美味しいのですが…
まだ大手を振って外で美味しいお酒を…ともいきませんので
今日も何か日本酒に合いそう肴を買って帰ります
1日の終わりのちょっとした楽しみですね!

さてさて

本日はキヤノンFTのカメラ修理を行っています。
「Fシリーズ」の初号機である「FX」をベースとして
露出計をTTL測光にしたモデルです。
測光方式がちょっと凝った構造になっていて
スクリーン上に配置されている
コンデンサレンズを斜め45度に切断し
その切断面のうち中央部12%の部分をハーフミラー化し
コンデンサレンズの後ろに配置したCDSに
光を送る仕組みになっています。
接眼レンズ側からの入射光からの影響を
わずかながらでも受けやすい
接眼レンズ周辺の配置を嫌ったわけですね。
構造上、この時代の主流になりつつあった
中央部重点測光ではなく
中央部部分測光となります。
露出計の構造がよくわかっている方であれば
明暗差のある」場面でもこちらのほうが厳密な露出を
決定しやすいと思います。
後のモデルであるF-1やFTbにも
この構造は引き継がれています。
他にもこの時代のキヤノンお得意の
QL(クイックローディング)を搭載し
フィルム装填が非常に簡単に行えます。
ただしまだFTは対応レンズはFLレンズで
測光方法は絞込測光となります。
開放測光に対応するのは
FDレンズが登場した次のFTbからとなります。

お預かりしているFTは
シャッターを切るとほぼ100%の割合で
ミラーアップしたままになってしまいます。
そして巻き上げるとミラーが下がってくるという状況です。
ここでもよく書きますが
ミラー駆動部の問題ではなく
シャッター走行不良が原因かと思われます。
ためしに底部から少しクリーナーを入れてやると
一時的にミラーアップは解消されます。
幕軸の汚れや古い油が抵抗になり
スムーズに幕が走行完了できないために
最後、ミラーをダウンするリンク部をうまく蹴れないことが原因です。
幕軸をしっかり清掃する必要があります。
加えてスローシャッターを使用すると
1/8以上のスローだとガバナが完全に固まってしまい
シャッターが開きっぱなしになってしまいます。
幕軸やガバナー他の駆動部も
あちこちで動きが悪い状態だと思われます。

FX、FP、FTの困ったところといえば
プリズム腐食が非常に多く、
おまけに交換するキレイなプリズムも
非常に入手困難なところです。
上の画像にも写っているのですが
腐食の原因となるプリズム上の座布団モルトは
比較的近年、交換されているようなのですが
残念ながら腐食が始まった後だったようです。
ただ、ファインダー内で見る限りは
まだ何とか実用に耐えれる程度の視界状態は確保されています。
交換用プリズムは先述の通り
入手困難なので今回は清掃のみで現状ベースで対応いたします。
まだ現状をチェックしただけの状態です。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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コニカオートレックスのカメラ修理

今日は「接着の日」だそうですよ。
「くっ(9)つ(2)く(9)」と読む語呂合わせからだそうです。
私の仕事でも接着剤はよく使います。
モルトの貼り付けやら貼り革の接着が多いですね。
メインとなるのはいわゆるボンド系の接着剤ですが
接眼レンズやハーフミラー等の固定のために
エポキシ系の接着剤を使用することもあります。
めったに使いませんが昔ながらのバルサムもありますね
接着剤に限ったことではないですが
何でも用途にあったものを適量に使うことが肝心です。
分解品のカメラ等でとんでもないところに
瞬間接着剤を使っているものにたまに巡り会いますが
もうかんべんしてください…という心境です(苦笑)
あとの復旧が本当に大変なのです。
極力、妙な分解品には関わりたくないというのが本音ですが
作業してみないとわからない場合もあり
こればっかりは仕方がない部分もありますねぇ…
話が全く逸れますが
今日は「洋菓子の日」でもあるのですよね
細かい作業で疲れた脳に
あまーいケーキでもおやつにいただかないと
効率もあがりません!
後でコンビニスイーツでも買ってきましょう…

さてさて

本日は「コニカオートレックス」のカメラ修理を行っています。
一部のコアなファンの方には非常に人気のカメラですね。
何といっても35mm判、ハーフ判の切り替えができるカメラです。
それも撮影途中で切替えることも可能なカメラです。
ただ、現像に出す写真屋さんによっては
36mm判・ハーフ判が混在するフィルムは
断られる場合もあるのでご注意ください。
現像のみならそれほど大きな問題にはならないと思うのですが
プリントあるいはスキャンも依頼すると
サイズ混在フィルムは非常に難しくなるかとは思います。
余談ですが撮影途中での切替は
35mm判からハーフ判に切り替える場合は
「巻き上げてからレバーで切り替え」
ハーフ判から35mm判への切り替えは
「レバーで切り替えてから巻き上げする」です。
落ち着いて動きを考えてみれば
そうしないとコマ被りしてしまうことがわかるかと思います。
オートレックスはシャッタスピード優先AEも搭載されています。
コニカお得意の露出計指針挟み込み式のオートですが
その性質上、シャッタレリーズが深いことが特徴です。
これは後継モデルのFTAにも引き継がれてしまいますが
このレリーズフィールは好みの分かれるところかと思います。
慣れてしまえばそれほど違和感なく使えるとは思いますが…

お預かりしている「オートレックス」は
ご依頼者様のご自宅でかなり長い間
仕舞い込まれていた個体かと思われます。
レンズ・ファインダー・ミラー等に
かなりのカビが発生していて
さすがにこのままでは写りにも影響しますし
ファインダーの見えもかなり良くありません。
さらに電池室には何十年と入れっぱなしと思われる
水銀電池が入ったままになっており
電池室を開けると真っ黒に腐食した電池が出てきました。
もちろん電池室も腐食しています。
裏側の配線もおそらく腐食で断線かと思われます。
当然、露出計は動きません。
それでもシャッターだけは比較的元気に動いています。
さすが堅牢さで有名なコパルスクエアです。

中抜きされた「AUROREX」のロゴが特徴的ですね
基本的には35mm判一眼レフに
ハーフ判機能が追加になったカメラと言えると思います。
そのためハーフが使えるからと言って
ハーフ判専用一眼レフのペンFのように
コンパクトなわけではありません。
フィルムもまだかなり高価だったこの時代ならではの
カメラだと思います。
まだ現状チェックを行っただけの状態です。
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。

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キヤノネットQL19のカメラ修理

今日は「社日」だそうですよ。
「雑節」の一つで生まれた土地の守護神である
「産土神(うぶすながみ)」を祀る日だそうです。
春と秋の年2回あり、春の社日を「春社(しゅんしゃ)」
秋の社日を「秋社(しゅうしゃ)」ともいいます。
古代中国に由来し、「社」とは土地の守護神、土の神を意味し
二十四節気の「春分」または「秋分」に最も近い
「戊(つちのえ)の日」が社日となるそうです。
この日は土地の神を祀り、
春の社日には五穀の種を供えて豊作を祈願し、
秋の社日にはその年の収獲に感謝します。
日本では、農村において「地神講(じじんこう)」として
地神(じがみ)または農神(のうがみ)を
祀る行事を営む例も見られるのだそうす。
神も仏もないような世の中だとは思いますが
こういう土地神様信仰は心のよりどころになりそうですね。
山の主みたいな存在は本当にありそうな気がするのですが…
(たぶん漫画(蟲師)の読みすぎです(笑))

さてさて

本日は「キヤノネットQL19」のカメラ修理を行っています。
いわゆるニューキャネットではなく
初代からの流れを汲む少し大柄なキヤノネットです。
初代キヤノネットの次にキヤノネットSというモデルが存在し
巻上レバーを一般的な上カバー上に移動し
受光体をセレン光電池からCdSに変更したカメラです
このキヤノネットSにQL(クイックローディング機構)を追加したのが
キヤノネットQL17及びQL19です。
QL機構とはフィルムを巻上スプール溝に差し込み必要がなく
スプールに届くところにまでフィルム端を伸ばしておいて
ふたを閉め、空シャッターを切れば自動的にフィルム装填が完了するという
なかなか画期的な機能です。
この時代のキヤノン機にはかなり積極的に搭載され
キヤノネットだけではなく
FTやFTb、EXオート等の一眼レフにも搭載されました。
データパックが普及してくる時代になると
裏蓋の構造上、搭載ができなくなり消えていくのですが
カメラの操作に慣れていない方のフィルム装填ミスを
かなり少なくする効果はあったと思います。
慣れてしまえば裏蓋が開くカメラであれば
フィルム装填も失敗するようなものでもないとは思いますが…
シャッタスピード優先AEを搭載し
露出計は使えなくなるものの
マニュアル露出も可能という部分は
キャノネットシリーズ全体に共通する仕様です。
CdSになったため電池使用とはなったものの
その使いやすさは初代譲りの非常に優れたものです。

お預かりしているキヤノネットQL19は
シャッターは作動しているものの
まずは絞り羽根が最少絞りで固まったまま
オートでもマニュアルでも全く動きません。
最初は単なる羽根固着かと予想したのですが
分解整備を進めていくと
どうやらそうではないようで
羽根駆動部がどこかにわずかに干渉して動かないようです。
この個体、明らかに以前にかなり分解されているようで
貼り革も一部大きく傷んでいたりします。
(ぱっと見にはわからないのですが
今回の分解で剝がそうしたら明らかな傷み・破れあり)
電池室の配線等が交換されていたりするのは良いのですが
組み立てが少々雑なようです。
巻上フィールもちょっとおかしいなと思っていたのですが
これも前回の再組み立てがまずいようです。
さらに露出計が大幅にオーバー気味です。
これもCdSの劣化等ではなく
前回の分解・組み立てに起因しているようです。

これまたちょっとあやしい分解品のようなので
かなり苦労しそうなイヤな予感が…(苦笑)
何が起こっているかわからない部分も多いので
慎重に作業を進めていきます。
ここのところ一筋縄でいかない状態のカメラが多いですね(汗)
基本的には整備性の良いカメラなので
何とか問題ない状態には
仕上げられるとは思います。

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ヤシカエレクトロ35GTNのカメラ修理

今日は「ワープロ記念日」だそうですよ。
1978(昭和53)年のこの日に
東芝が世界初の日本語ワープロ「JW-10」を
発表したことに由来しています。
「ワープロ」という言葉も死語になりつつありますね。
いわゆるワープロ専用機の生産がピークを迎えたのは
80年代後半のことですね。
個人向けのいわゆるパーソナルワープロは
本体にプリンタとコンパクトな液晶パネルが組み合わされ
持ち運びも可能な大きさになり
お値段も5万円を切るほどになりました。
その少し後にパソコン本体及びソフトとしてのワープロの
高機能化・低価格化が進み加えてインクジェットプリンタの
高性能化も進み1991年をピークに
ワープロ専用機の売り上げは下がり始め
1999年にはワープロ専用機の出荷台数を
パソコンが逆転します。
2003年頃には各メーカーのワープロ専用機の生産が
終了していきます。
こうして考えるとこういうものの
移り変わりはあっという間ですねぇ…
まぁフィルムカメラだって一般的なデジタルカメラの
低価格化・高性能化が進み始めてからは
あっという間に置き換わりましたものね…(苦笑)
これも同じくらいの時代の話ですね。
ちなみに記念日の由来となっている世界初のワープロ「JW-10」は
幅115cm・奥行き96cm・重さ220kg(!)で
価格は630万円(!!)だったそうです。
キーボード・ブラウン管・10MB(!)のハードディスク
8インチフロッピーディスクドライブ・プリンターが収められていました。
時代を感じますねぇ…それにしてもデカくて重い!!!(笑)

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35GTN」のカメラ修理を行っています。
この頃のエレクトロ35はbディカラーによって
モデル名が異なっており
「GTN(ブラック)」は「GSN(シルバー)」と同一モデルです。
初代からこのGSN(GTN)までは
ボディカラーごとにモデル名が異なっていました。
そしてこのGSN(GTN)までが
いわゆる初代エレクトロの大きさのエレクトロ最後のモデルとなります。
この後の「GL」は小型化が進みます。
個人的にはエレクトロはこの初代の風貌を受け継いだ
GSN(GTN)までのモデルが
エレクトロらしくって良いような気がします。
大きさに余裕があるから内部の整備性もなかなか良好です。
ただし電子回路は時代なりのものですから
トラブルが起こるとどうしようもない古いタイプのコンデンサ類やら
トラブルの元になる配線やハンダも非常に多い上に複雑で
何かトラブルと頭を抱えることの多いカメラです。

エレクトロと言えば専用電池ともいえる
「HM-4N」積層水銀電池の性質上
電池を入れたままにして放置していることを原因とする
電池室の腐食が非常に多いのですが
今回お預かりの個体は電池室は非常にキレイです。
マイナス側のスプリング端子も
プラス側の電池蓋も申し分ない状態です。
それでもマイナス側の裏側を見ると
ハンダに多少の緑青が付着しています。
電源も安定しており一通りの動作は行えるのですが
オート制御が妙に不安定な上に
かなりオーバー目です。
繰り返し動作を確認していると
たまに異様なスローシャッター(数秒程度)に
なってしまうこともあります。
おそらく絞り連動摺動部の汚れ等や
ハンダ劣化による接触不良かと思われます。

エレクトロの場合、
ゴムブッシュ部腐食によるオート不良は
よくあるパターンでわかりやすいのですが
(今回は問題なし)
それ以外の要因によるオート不良は
なかなか「ここ!」と原因を特定することは難しいのが
正直なところです。
ただし、コンデンサ不良等で全く制御できない場合は
修理不可能ですが
それ以外のオート不良は
大抵の場合、接触不良やハンダ不良が起こりやすい数ヶ所の
どこかが原因であることが多く
そこを特定するよりも今後のトラブル予防を含めて
一気にその部分の整備・清掃を行ったほうが早いので
今回も該当箇所を一気に整備していきます。
結果としてはまだ整備途中ですが
今回もかなりオートは安定し
問題のないレベルに収めることができたようです。
なかなか古い電子制御機は難しいものがありますね。
エレクトロはまだマシなほうで
個人的主観ですが絶対に基板回路に
手を出したくないカメラも多く存在します。

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プリモフレックスのカメラ修理

今日は「清掃の日」で
それにちなんで「畳の日」でもあるそうですよ
「畳の日」…春くらいにもなかったっけ???と思い
調べたら…もともと4/29だった「みどりの日」に
い草の緑色から関連して「畳の日」になっているのですね。
「畳の日」は4/29と10/24の年2回あるのです。
畳は、い草を編み込んで作られる
日本の伝統的な床材で
世界に類がない日本固有の文化なのだそうです。
畳はもともと、莚(むしろ)・茣蓙(ござ)・菰(こも)などの
薄い敷物の総称であり
使用しないときは畳んで部屋の隅に置いたことから
動詞である「たたむ」が名詞化して
「たたみ」になったのが畳の語源なのだそうですよ。
私、今自宅にも畳の部屋がないから
たまに畳の上でゴロゴロしたいなぁ…と
無性に思う時がありますよ
とりあえず床の上に敷く「畳マット」でも買おうかな…

さてさて

本日は「プリモフレックス」のカメラ修理を行っています。
東京光学の二眼レフです。
単にまとめてプリモフレックスと呼びますが
これもいろいろ種類がある上に
モデル名の刻印は全て「PRIMOFLEX」なので
モデルの判別が非常に分かりにくいカメラです。
1950年代のカメラは二眼レフに限らず
こういうものが多いですね。
少し調べたみたところ
まずシャッターユニットは「レクタス」で
シャッタスピードは1/200~1秒・B
シャッタレリーズはシャッタユニット側ではなく
ボディ側にレリーズボタン
レンズはトーコー7.5cmF3.5
フィルム装填は底部にある赤窓を利用して1枚目に合わせ
その時点でカウンターリセットを行いカウンタ側も
1枚目に合わせ
そこからは通常の巻き止めで行う方式です。
さらにファインダースクリーンは明るいフレネルを使った
「トーコーブライト」が装備されています。
これらのことから1952年発売の「ⅠBB型」かと思われます。
これも今の時代だからネットも使って
簡単に調べられるのですが
手持ちの資料だけで調べようと思ったらかなり大変です。
また正式発表されていない
ごく少数の仕様の異なるバリエーションモデルなんてものも
この時代には多いです。
いろんな意味で緩い時代なので…(苦笑)

お預かりしているプリモフレックスは
まずシャッターが動きません。
いつもの羽根固着かと思いきや
今回はそうそう簡単なものではないようです。
例えばバルブでレリーズすると
羽根が開くまでは指でチャージレバーを動かして
強制的に動作させないと開かないのですが
閉じるほうは開いた状態でレリーズボタンを離すと
普通にスムーズに閉じていきます。
羽根固着であれば閉じるほうも動かなかったり
粘ったりするはずなので
シャッターを開く動きの時に限って
羽根駆動部に何かしら問題があるようです
単に汚れや油の粘りではなく
部品の変形が疑われます。
さらに巻き止め機構にも問題があって
まずカウンターリセットができず
カウンター上で1枚目が出せません。
強制的に1枚目を出しても
巻き止め解除がなかなかうまく動作せず
2枚目に進むことも困難な状態です。
…ここまでいろいろやっててわかったのですが
この個体、過去にかなり分解された形跡がありますね。
革も張り直しているようですし…

いろいろイヤな予感しかしませんが
まずはシャッターユニットの修理・整備から行います。
うーん、やはりこれはなかなか困難な作業になりそうです。
この写真撮った後に側面の
巻き止め機構周りもある程度分解して調べましたが
数か所で部品の変形と摩耗が見られ
こちらもかなり手がかかりそうです。
ただ、まぁ何とかはなりそうです。
時間は少しかかりそうですが
根気よく作業を行っていきます。

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リコーフレックスニューダイヤのカメラ修理

今日は「秋分の日」ですね。
つまり「お彼岸の中日」です。
子供の頃はこの日は山へ墓参りが年中行事でしたねぇ
うちの墓所は灰ヶ峰という山の登山道の脇にあるので
墓参りはちょっとした遠足気分でした。
実際、お弁当持って行ってたし…
今となっては何でこんなアクセス悪いの?と
文句の一つも言いたくなりますが…(苦笑)
あ、秋分の日にちなんで
今日は「酒風呂の日」でもあるのですよ
実は季節の節目である
「春分」、「夏至」、「秋分」、「冬至」は
全て酒風呂の日なのです。
日本酒をお風呂に入れる「酒風呂」は
体がよく温まる、お肌がつるつるになる、
リラックスできる、ぐっすり眠れるなどの
効果があると言われています。
私も頭が壊れる前はちょくちょく酒風呂を自宅でも
やっていたのですけどねぇ
バスタブにコップ1杯くらいの日本酒を入れて…
なにせ右半身温痛覚麻痺になってから
湯船に入っても体半分にお湯に入っている感覚が全くなく
あまり気持ちよくないのですよ
このせいですっかり銭湯や温泉からも足が遠のいたし
自宅でもバスタブに湯をためなくなりました…
まぁ、こればかりは受け入れるしかない(苦笑)
酒風呂の代わりに今夜は浴びるほど日本酒飲んでおくか…(笑

さてさて

本日は「リコーフレックスニューダイヤ」の
カメラ修理を行っています。
リコーフレックスと言えば
軽量なプレスボディにシンプルな機能の
ピント調節をギアで行うタイプが有名で
当時も大ヒットしていますが
この「ダイヤ」は同じリコーフレックスでも
ダイキャストボディで機能もしっかり搭載した
充実装備のシリーズです。発売は1956年
赤窓ではなく、スタートマーク合わせ
セミオートマットフイルム装填を装備し
セルフコッキングこそないものの
自動巻き止め機構を装備し
カウンターも自動リセットします。
シャッターレリーズボタンも
ボディ側に装備し
ファインダーにはフレネルレンズも装備され
明るさと切れの良いピントを実現しています。
最小限の装備でシンプルで軽量な
従来のリコフレとは正反対のカメラです。
ちなみに「ニュー」の付かない「ダイヤ」も存在し
簡単に見分けられうのはレンズフィルター取り付け部が
「Bay1バヨネット」なのが「ニューダイヤ」で
ねじ込み式なのがニューの付かない「ダイヤ」です。

「ニューダイヤ」にもレンズやシャッターユニットの
組み合わせで何種類かのバリエーションが存在するのですが
お預かりているリコフレニューダイヤは
オートコードあたりでもお馴染みの
シチズンMXVシャッターを搭載し
シャッター最高速は1/400です。
レンズはリコナー8cmF3.5を搭載しています。
状態としてはまずスロ―シャッターがガバナにかからないことが
頻繁にあり、例えば1秒に設定しておいても
1/30で切れてしまうようなことが多々あります。
きちんとガバナにかかるともちろん1秒で切れるのですが
そのスローガバナも油切れで粘りがあるようです。
高速シャッターはとろあえずは動作しているのですが
こちらは油汚れで羽根に若干の粘りがあるようです。
かたや油切れで、別の個所では油付着でトラブルと
カメラは本当に精密機器ですね(苦笑)

レンズ・ファインダーにも結構なカビや汚れがあり
二眼レフ全体で定番のファインダーミラーは
もちろん劣化が酷いため交換です。
画像は一通りの整備が完了した時点でのものですが
シャッターは高速から低速、バルブまで非常にスムーズに
精度も十分に作動しており
ファインダーやレンズもかなりクリアになりました
カウンターや巻き止め、オートマット機構も
問題なく動作しています。
裏蓋やファインダーフードに結構な歪みがあり
開閉しにくかったりもしていたのですが
それもできる限りの修正で現在は問題なく開閉できるようになっています。
これで改めて快適に使えるようになったと思います。
もうしばらくの様子見の後、最終調整を行ない、完成となります。

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オリンパス35RCのカメラ修理

今日は「世界サイの日」だそうですよ。
世界にはクロサイ、シロサイ、インドサイ、
ジャワサイ、スマトラサイの5種が生息しています。
これらの野生のサイは角を目当てにした密猟や
生息地の減少などにより絶滅の危機に瀕しているのだそうです。
その危機的な現状を世界中に訴え
サイの保護をアピールすることが目的なのだそうです。
動物園の定番ですよね
ちょっと調べてみると
全国でサイのいる動物園は25か所ほどのようです。
私が子供の頃、あるいは一番写真を撮っていた頃に
サイを見たのは地元広島の安佐動物公園ですが
もちろん今もクロサイがいるようですね。
都内近辺だと上野やズーラシア、多摩動物公園
金沢動物園あたりです。
昔は被写体に困ったら動物園に行け!と言われてたものですが
もう長らく行ってないですねぇ
涼しくなってきたしズーラシアあたり行ってみようかな
ちなみに鎧のようにも見えるサイの皮膚は
非常に分厚く硬質で、1.5 – 5.0cmの厚みを持ち、
格子構造になっコラーゲンがが層をなしています。
皮膚はあらゆる動物の中でも最硬といわれ
肉食獣の爪や牙を容易には通さないのだそうです。

さてさて

本日は「オリンパス35RC」のカメラ修理を行っています。
1970年発売のカメラです。
愛称はモデル名RCから「リチャード」です。
ハーフ判のペンシリーズと変わらない大きさの
非常にコンパクトなオリンパスらしいカメラです。
シャッターは機械制御のレンズシャッターで
最高速は1/500
露出計搭載で指針挟み込み式の
シャッタースピード優先AEを搭載します。
さらにマニュアル露出も可能です。
ちょっと珍しいのはこういうレンズシャッター機は
その構造上、鏡胴にシャッタースピードリングを持ち
直接シャッターユニットの調速カムを回すのが普通ですが
RCはフォーカルプレーンシャッター機のように
上カバー上にシャッターダイヤルが配置されています。
レンズはE/ズイコー42mmF2.8で
もちろん距離計連動式カメラです。
小さなボディになかなか充実したスペックで
何でも一通りのことができるカメラです。
ファインダー情報もなかなか凝っていて
設定したシャッタースピードもファインダー内で確認でき
オート時にはオートが設定する絞り
マニュアル時にはマニュアル設定した絞りを表示します。
(マニュアル時には露出計は使用不可)
当時は一眼レフのサブカメラとしても
重宝されたのではないかと思われます。
もちろん現在でも非常に人気の高いカメラです。

お預かりしているリチャードは
電池を入れても露出計が全く動きません。
電池室を見てみると
マイナス側端子を留めている根本のネジに
緑青が付着しています。
おそらく過去に電池入れっぱなしで
放置されていた時期があるものと思われます。
電池からでる(当時は水軍電池)ガスで
端子や配線等、金属は腐食してしまうのですね。
電池室に緑青が溢れている状態なので
電池室裏のハンダや配線も腐食していると予想されます。
実際に電池室を分解していると
もはや完全に断線している状態でした。
配線もその被服の内側も腐食しているようで
配線を丸ごと交換しなくてはならない状態でした。

分解に取り掛かり始め段階での画像です。
この後、レンズボードも外してその裏にある
配線をすべてチェックして
腐食の疑いのあるものは全て交換します。
もちろん並行してシャッターユニットの整備
レンズ清掃も行い、各部の調整も行います。
小さくても高機能でしっかり写せるカメラなので
その性能を存分に発揮できるように
全体を整備していきます。

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ニッカⅢLのカメラ修理

今日は「敬老の日」で「彼岸の入り」ですね。
それとは別に「バスの日」だそうですよ。
1903(明治36)年のこの日に
乗り合い自動車が京都市内の堀川中立売~七条~祇園の間を走り
これが日本初の営業バスとされているのだそうです
最初のバスは、蒸気自動車を改造したもので6人乗り
風雨や砂ぼこりなどを防ぐための幌(ほろ)もなかったのだそうです。
100年以上前の話ですね。
私が生まれ育った町では市内の移動はほぼバスで
高校に通うのも毎日バスに乗っていました。
(気が向くと自転車で通ったりもしていいましたが)
さすがにボンネットバスは島の一部の区間でしか
もう残っていなくて今とそう変わりはないバスでしたが
まだまだステップの高い(乗降口に2,3段の階段がある)ものでした。
何といってもまだ古い車両だと
床が木製の板張りで雨が降って床が濡れていたりすると
結構滑るのです。何度か尻もち付いた覚えがあるなぁ(笑
それにICカードのない時代だから
定期を持っていても必ず整理券を取るのですが
無意識に丸めちゃって出すときに苦労したりとか…
今でも地元に墓参りとかで帰ると
バスを使いますが昔とはずいぶん様変わりしています
でも相変わらずの狭い座席に座って
昔とそうたいして変わらない外の景色を眺めていると
いろいろ懐かしい気持ちになりますね。
こっち(都内)にいると
バスよりも断然、電車・地下鉄のほうが利用頻度は高いのですが
電車以上にきめ細かくバスも走っているのですよね
さすがにそのくらいの移動距離だと
今だと自転車で行ってしまいますが…
たまにはバスに揺られて遠くに行くのもいいかもしれませんね

さてさて

本日は「ニッカⅢL」のカメラ修理を行っています。
ニッカカメラはライカコピー機が市場の主力だった時代に
当時のキヤノンやレオタックスに並んで
非常に人気のあったカメラメーカーです。
1940年に前身となる精機光学から始まり
戦後の1947年には社名を「ニッポンカメラ」
カメラブランドを「ニッカ」として製造が再開されます。
1950年には社名も「ニッカ」となりますが
レンズ交換式レンジファインダー機の衰退と共に
単独経営が困難になり
1958年には ヤシカの完全子会社となり
社名を大邦光学に変更し
1966年には名目上もヤシカに完全に吸収合併されました
「ⅢL」はニッカ名義としては最後のカメラとなるモデルで
ダイキャストボディで「5型」と同様に
底蓋を外すと裏蓋の一部が蝶番で開くようになっており
フィルム装填が非常に便利に行なえるようになっています。
これがあるおかげで裏蓋がなく下からフィルムを入れる
他のバルナックタイプだと
カバーを分解しないとシャッタースピード計測すら
できないのですが
ニッカの「5型」やこの「ⅢL」だと
裏蓋があるカメラ同様に簡単に測定器にかけることができ
こちらの立場としても非常に助かります。
巻上はレバー式で
ファインダーは一眼式で距離計組込みの
パララックス自動補正付等倍ブライトフレーム式となっており
シャッタースピードは倍数系列でT、B、1-1/1000秒です。
ヤシカに買収された後に
1959年にヤシカ35フェアウェイ(ヤシカYF)としても
販売されています。

お預かりしている「ⅢL」は
まずスローガバナとの連携部の動きが悪く
スローシャッターが全て1/30で切れてしまいます。
要は全くスローガバナが効いていない状態です。
それ以外にもシャッター周りで動きの悪いところも多く
やはり全体的に整備の必要な状況です。

ニッカと聞くと典型的なバルナックタイプのものを
想像しますが「ⅢL」はかなり現代的です。
画僧は一通り整備が終わった段階のもので
少し動きを馴染ませて様子見をしている段階です。
やはり巻上はレバーの方が快適ですね。
巻上のフィールも非常に改善していると思います。
シャッターも低速から高速まで精度も含めて
全く問題のない状態になりました。
ファインダーはやはりプリズムに若干の劣化と
割れが確認できますが見え方にはほぼ影響ないレベルです。
お預かり時に比べるとかなりクリアになっています。
ニッカとしては最後のカメラでもあり
何だか見ていると少し寂しいような気にもなるカメラです。

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オリンパスペンFTのカメラ修理

今日は「苗字の日」なのだそうです。
1870(明治3)年のこの日に
戸籍整理のため「平民苗字許可令」という
太政官布告により平民も苗字を名乗ることが許されたことが
由来となっています。
それまでは苗字を名乗るのは貴族と武士の特権だったのですね。
約150年前ですね…意外と近年の話ですね
ところで今日の記念日は「苗字」の日ですが
実際は「名字」と書くことの方が多いですね
調べてみると意味合いに違いはないのですが
「名字」は平安時代から使われていて
当時、武士が自分の支配下である地域の事を
「名田(みょうでん)」と呼んでいて
それを私有化することになった場合に
その地域にちなんだ「字(あざな)」を作るようになったことが
今の名字の由来とされているそうです。
対して「苗字」のほうは江戸時代にできた言葉で
「苗字」の「苗」は、遠い子孫、末孫という意味があり
家が代々続くという意味を込めて「苗字」として
受け継がれるようになり
江戸時代から近世にかけて広く用いられてきました。
しかしながら、戦後、当用漢字で「苗」の読みに
「ミョウ」が加えられなかったため
少し日廃れていき今では「名字」に比べると
「苗字」の使われる頻度は少なくなっているのだそうです。
ちなみに余談ですがアイスランドだと
「名字」という概念がそもそもありません。
アイスランド人の名前は姓を用いず
個人の名字はその個人の父親の名
(ファーストネーム)を示しているそうです。
(母親の場合もある)
例えば私の好きな90年代に大活躍した
アイスランド出身のビョーク(Björk)さんという
世界的シンガーがいるのですが
彼女の名前は「Björk Guðmundsdóttir」
ビョルク・グズムンズドッティルで
「ビョルク」とは「カバノキ」の意で
「グズムンズドッティル」とは「グズムンズの娘」を意味するのだそうです。
日本語的に言うと
「太朗の娘の花子」という感じになるわけですね。
名前ひとつ取ってみても調べてみればいろいろ由来があって
おもしろいですねぇ…
いけんいけん、前置きがめちゃくちゃ長くなってしまいました(苦笑)

さてさて

本日は「オリンパスペンFT」のカメラ修理を行っています。
ここのところペンF系の修理が本当に多いですね
まぁたまたまだとは思いますが…
数日前にも「ペンF」の修理を行ったばかりかと思いますが
今回の「ペンFT」は「ペンF」をベースに
巻上をダブルストロークからシングルストロークに変更し
セルフタイマーを追加装備し
さらに第三反射面のミラーをハーフミラーに変更し
そのハーフミラーの直後に受光体(CdS)を設置し
露出計を装備したカメラです。
その他にも細かいところが結構変更されていて
ペンFとは部品の互換性のない部分も多数あります。
(例えばプリズム・スクリーンはペンFとFTでは異なります)
ただ生産から数十年経過した現在だと
第三反射面のハーフミラーはやはり通常のミラーに比べると
劣化・腐食している可能性が高く
そもそももともとそれほど明るくないペンFのファインダーの
光量を約半分受光体に食われるわけで
やはりデメリットも正直言ってあると思います。
あと、ここからは個人的主観もありますが
シングルストロークにしたために巻上角が非常に大きくなり
巻き上げるたびにストラップに引っかかることがあり
少々注意が必要です。
それからこれは本当に好みですが
セルフタイマーが付いたために
「F」の花文字がなくなったのはちょっと寂しいかな(笑)
ただ元々ハーフ判ならではのコンパクトさが売りのカメラなので
当然露出計を単体で持つ、あるいはペンFにオプションで存在した
外付けの露出計をごてごてと装着するよりは
本体にスマートに組み込まれていたほうが良いのは当然ですし
正しい方向への進化だと思います。
どちらも一長一短ですが
使っていて楽しく
所有してて満足度の高いカメラに違いはありません。

お預かりしている「ペンFT」は
セルフタイマーも巻上も途中で止まっていて
いきも戻りもできない状態で
当然シャッターも切れない状態です・
巻上途中でスタックして
おそらくセルフはその後で操作したけど
こっちも戻れなくなってしまったのではないかと思われます。
ペンF系は巻上やミラー駆動部のスタックというか
噛み合わせが何らかの理由で狂って
動かなくなる…という症状の多いカメラです。
キチンと整備されていて各部がスムーズに動作する
状態であればそうそう出る症状ではないのですが
何十年も経過しているのに
未整備では動きが悪い箇所が出てくるのは当然で
その動きが悪い部分が原因で巻上やミラー駆動が
スタックしてしまうという状態になるわけですね。

分解しながらいろいろ調べてみると
やはり経年劣化で動きにくくなっている部分と
それに関する部品が緩くなっている部分があり
これが今回の巻上スタックの原因のようです。
その部分も含みシャッター・巻上・ミラー周りの
必要な整備を一通り行い
調整の上、再組立てすると
何の問題もなくスムーズに動作するようになりました。

装着されているレンズは当店のテスト用レンズです。
機械的な動きは整備でキチンと直りましたが
やはり第三反射面のハーフミラーは
蒸着が剥がれ落ちている部分が多く
そのままでは視界にも露出計にも支障がでているので
今回は中古良品のハーフミラーとの交換で対応しました。
ペンFTのハーフミラーは少々特殊なものなので
中古品を使うのが手早いのですが
最近はなかなか状態の良いハーフミラーも
入手できなくなってきています。
今回はうまく交換できたこともあり
非常にファインダーの視界も良好になっています。
現在、少し様子見をしている段階ですが
後程、最終チェックを行って問題なければ完成となります。

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