カテゴリー別アーカイブ: カメラ修理

リコーフレックスⅦのカメラ修理

今日は7月7日で
二十四節気でいうところの「小暑」でもあり
「梅雨明け」が近付き
夏らしい暑さが始まる頃なので
「小暑」とされます…
こんなことを書いていると
店の前は朝からの雨はあがり
強烈な日差しが照り付けて
小暑どころじゃなく蒸し暑くなりそうな感じです。
でも今日は何といっても「七夕」ですよね!
私も子供の頃にはよく短冊に願い事を書きました。
どんなこと書いていたのか全く覚えてないのですが。。。(苦笑)
でももともと旧暦の7月7日だったのが
そのまま新暦に置き換わったものだから
こんな梅雨の真っただ中になってしまい
七夕の夜にキレイに天の川が見られるなんてことは
沖縄や北海道でもない限りなかなか難しい日になってしまいました。
ちなみに今年の旧暦7月7日は8月14日だそうです。
その頃なら晴れた夜空の可能性は高くなりますよねぇ…
まぁ旧暦7月7日に七夕行事を行おうとすると
新暦上8月4日あたりから22日ころまでの間で
毎年日付が変わるのでそれはそれで大変なのでしょうが
今日は七夕に関連して他にもいろんな記念日が設定されています。
「ゆかたの日」、「川の日」、「ポニーテールの日」
「香りの日」、「乾麺の日」、「恋の日」。。。等々等々
さっきも言ったように今、都内では
一時期的に陽射しが降り注いでいますが
やはり雲は多く1日中曇りとの予報です。
雲の隙間から織姫や彦星が見えるかどうか
今夜探してみるのも良いかもしれません。

さてさて

今日は七夕にちなんで
カメラ修理も「リコーフレックスⅦ(7)」です。
…いや、ごめんなさい、単に偶然です。
先日、ⅦSのブログを書いたばかりですが
今度は「s」ではない「Ⅶ」です。
プレスボディのピントギア式のリコーフレックスは
「Ⅲ」、「Ⅳ」、「Ⅵ」、「Ⅶ」、
「ホリデイ」、「ミリオン」が存在し
それぞれに仕様の異なるバリエーションモデルが存在し
なかなか複雑です。

お預かりしている「Ⅶ」は
ベーシックなリケンシャッター搭載のもので
シャッタスピードは B、1/25、1/50、1/100 のシンプルなタイプです。
前モデルとなる「Ⅵ」との違いは
ファインダーフードにアイレベルのコンツールファインダーが
組み込まれたことです。
加えてオプションですが135フィルムアダプター「リコーキン」も
使用可能となりました。
基本的な部分はⅥと大きくは変わっていません
先程のシャッターも然りですが
レンズも3群3枚のリコーアナスチグマット80mmF3.5です。
リコーフレックスはやはりこのシンプルさが良いのですよね。

お預かりしているリコーフレックスⅦは
定番のピントギア固着でお預かりしたのですが
ご依頼者様がご自分で何とかしようとトライしたのですが
途中であきらめて当店にやってきました。
そのためその作業中にどこからか出てきた
留めネジが別途添えられて送られてきました。
ピントギアは分解そのものは
それほど難しいものではありませんが
がっちり固着している場合にはその後の処理が
なかなか大変です。
さらに外すと必ずファインダー上のピントと
フィルム面上のピントを
きっちり調整しなおさないといけません
これはある程度慣れていないと
かなり大変な作業になると思われます。
クルマとかバイクの整備とは違って
カメラの修理結果で命にかかわることはないと思うので
自己責任でトライしてみる分には良いのですが
不安に思ったり自信がない場合は
最初からプロの手に任せた方がよろしいかとは思います。
今回はそんなことはございませんが
中途半端に分解されると修理不可になることも多々ございますので
ご注意いただければと思います。

ピントギアのトラブルはばっちり直っており
非常に軽くスムーズに回るようになりました。
ここで書くと一言なのですが
滑らかに回るようにするには
毎度なかなかの手間がかかっています。
なぜかシンクロソケット部の部品が欠落していたため
シンクロソケットを含む
シャッターユニット下の皿部分は
中古良品の部品を使って交換いたしました。
レンズ・ファインダーはできる限りの清掃ですが
申し分ないレベルでかなりクリアになっていると思います。
二眼レフ定番のファインダーミラーはやはりクモリが酷いので
交換で対処いたしました。
随分お待たせしてしまいましたが
これでご依頼者様には
存分に撮影を楽しんでいただけることと思います。

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キヤノンAE-1のカメラ修理

今日は「穴子の日」だそうですよ。
いろいろ美味しくいただくレシピはありますが
やはり元広島県民としては
「あなごめし」でしょう!
宮島口駅前の老舗「うえの」さんの「
あなごめし」が絶品ですよ~
もう何十年も食べていませんが。。。(苦笑)
あ、今ちょっと調べてたら
広島三越の中に支店があるのですね!
今度広島帰ったときにお弁当でもいいから買おう!決定!
「あなごめし」はうえのさん以外にも
宮島にはもちろん、
広島市内にもいろいろなお店があるのですよね
もともと瀬戸内地方の郷土料理です。
うなぎとおなじように蒲焼きにして
ご飯に盛りつけていただきます。
うなぎよりもかなりあっさりしてるのがまたいいのです。
単に焼いただけではなく
甘辛いたれで煮る煮穴子を使う店も結構多いようです。
あぁいいなぁ。。。
お盆は親父の初盆だから今のところ墓参りに行く予定だけど
行ったらあなごめし買って食べよう!

さてさて

本日は「キヤノンAE-1」のカメラ修理を行っています。
1976年登場で「Aシリーズ」の最初のカメラでもあります。
世界初のマイクロコンピュータ搭載機で
高効率を実現したカメラで
ほぼ同じ機能を持つ「キヤノンEF」に対して
300点以上の部品を削減することに成功したそうです。
そのことにより2万円以上価格を押し下げることにも成功したそうです。
通常良く使う「オート露出」の「AE」は
「Automatic Exposure Control」の略ですが
「AE-1」の「AE」は実はそれとは異なり
「Total Automatic System By Electronic SLR Camera」を意味し
「1」は電子式カメラにおける頂点を指すそうです。
それだけカメラ開発だけでなく全社の各部門の開発チームの
知恵を集めて作ったカメラということでしょうね
実際に電卓やコピー機で培った技術がかなり応用されているそうです。
そんなAE-1ですが分解してみるとまだまだ機械的に
制御部分している箇所も意外と残されています。
何せ厄介な連動糸がまだ残っていますもの。。。(苦笑)
A-1、AE-1Pになるともうなくなるのですが。。。

お預かりしているAE-1はシャッターも露出計も
何も動かない。。。
要は電源が入らないということでお預かりしました。
電池室に結構な緑青があり
端子裏も含めて接触不良だろうなということで
そこを直したらとりあえずは動くようになって
あとは通常の機械的整備と調整で完成かな。。。と思いきや
今回はそうはいかないようです。
まずAE-1は通常、レリーズボタンを半押ししたところで
電源が入るのですが
今回のこのAE-1、電源が復活してからは
レリーズボタンに触らなくても電源が入ったままです、
それも完全に入っている訳ではなくて
中途半端に電圧がかかっているようで
指針も動きかけの位置でプルプル震えています。
で、レリーズボタンを半押しすると
目が覚めたようにしゃんと規定の位置まで動くのです。
さらにレンズがオート位置になっていても
「M」ランプがずっと点いたままです
うーん、これは苦労しそうですねぇ

AE-1は散々いろんな個体を見てきたカメラなので
なんとなく原因はいくつか思い浮かぶのですが
何にしろかなり手のかかる部分を
触らなくてはならないようです。
こういうことがあるから
単に電源の入らない電子カメラって怖いのですよねぇ
電源が入るようになれば
全てOKというわけではないですからね
まぁ、ブツブツ言っても始まらないので
できるところから少しずつでも検証して
直していきたいと思います。

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リコーフレックスⅦSのカメラ修理

今日は7月4日ということで
「な(7)し(4)」「梨の日」ですよ。
季節してはちょっと、いや随分早いですが
梨は本当に美味しいですよね
晩夏から初秋にかけて
毎日のようについついスーパーで買ってしまいます。
広島にいた頃は秋になると「梨狩り」に
出かけるのが恒例行事でした。
やはり中国地方だと二十世紀梨であることが多いのですが
少し酸味がきつめの二十世紀より
豊水や幸水が好みです。新高とかも美味ですよねぇ
和梨のさっぱりした食感がやはり好みですが
洋ナシのねっとり芳醇な甘さもいいですよねぇ
やはりメジャーなのはラ・フランスですよね
山形のが美味しいんですよねぇ。。。
そういえば昨年、いただきもので新潟の
「ル・レクチエ」を食べたのですが
これも本当に濃厚な甘さでクセになる味でした
また送ってきてくれないかなぁ(笑
まぁでも梨の前にこれからは桃ですよね
山梨産の白桃や岡山産の黄桃。。。
またスーパーで買うかお取り寄せしなくては。。。

さてさて

本日は「リコーフレックスⅦS」のカメラ修理を行っています。
軽量なプレスボディに必要最小限な機能で
ブローニーフィルムを使用する二眼レフとしては
非常に軽量コンパクトに仕上げられたカメラです。
それに加え発売当時は驚きのお求めやすい価格設定で
大ヒットしたカメラでもあります。
この頃は二眼レフブームで各メーカー
(今では考えられないほど小さなメーカーがたくさんあった)
フル稼働で二眼レフの生産を行っていましたが
その中でも全二眼レフの生産の2/3を
リコーフレックスが占めると言われていました。
今では考えられないような盛況ぶりです。
「ⅦS」はリケンシャッター付きの「Ⅶ」に
(Ⅶにはシチズンやセイコーシャシャッターのものもある)
セルフタイマーが追加されたものです。
リコーフレックスも搭載シャッターやレンズのバリエーションが
いろいろあり非常にややこしいのですが
今回の「リコ―フレックスⅦS」はセルフ付きのリケンシャッターで
シャッタースピードはB+5速で1/10・1/25・1/50・1/100・1/200です
ⅦのリケンシャッターがB+3速だったことを考えると
露出コントロールの幅はかなり広がったと思われます。
レンズはリコーアナスチグマット80mmF3.5です。

お預かりしている「ⅦS」は
まずシャッターが固着してしまっていて切れない状態です。
さらにお約束のピントギア固着です。
他にも各所にサビが酷かったり
フィルム装填中枠のローラーがなかったりと
細かく見ていくといろいろ問題を抱えてしまっています。
長期間使いっぱなしで仕舞い込まれたままの個体に
ありがちなトラブルが一通り詰まっている感じです。

画像は一通り整備が完了した状態でのものです。
すっかりキレイに仕上がっていますが
お預かり時には外観もかなりくたびれていました。
とにかく動くところは徹底的に洗浄・清掃・調整を行い
レンズ・ファインダーを清掃し
ミラーはクモリが酷いので交換し
外観はできる限り磨き上げました。
動きはピントギアもシャッターも非常に快調で
特にピントギアの滑らかな軽さには
ご依頼者様にも喜んでいただけるのではないかと思います。

これから最終的なチェックを行って
問題なければ完成となります。

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オリンパスペンFのカメラ修理

今日は「ソフトクリームの日」だそうですよ。
美味しいですよねぇ
一般的なアイスクリームも美味しいですが
ソフトクリームはまた違った良さがありますよね
アイスほど冷たくはないのですが
あの滑らかさは何とも言えず良いものです。
ソフトクリームもアイスクリームと同じく
乳固形分と乳脂肪分の含有割合によって何種類かに分けられます。
だからいわゆる昔ながらの滑らかで濃厚なものから
シャーベットに近いものまで本当はいろいろあるのですね
でも、昔ながらの濃厚なバニラの
ソフトクリームをコーンに載せて食べるスタイルのものがいいですね
ところでちょっとした遠出とかで
高速道路に乗ってSAに立ち寄ると
なぜ思わずソフトクリームを食べてしまうのでしょうねぇ(笑
またどこのSAにもソフトが必ず売っているのです。。。
その土地によってアレンジも加えられていて楽しいのですよね
あぁ、高速SAのソフトクリームが無性に食べたくなってきました(笑

さてさて

本日は「オリンパスペンF」のカメラ修理を行っています。
ハーフ判カメラ全盛期に生まれた
世界でも類を見ない「レンズ交換式ハーフ判専用一眼レフ」です。
「ペンF」のブログだと毎回書いてしまいますが
単純にフルサイズの一眼レフがハーフになったわけではありません
ハーフ判ならではのフォーマットの小ささを生かすために
通常の一眼レフとは全く異なる構造となっています。
毎回書いているのでもう詳しくは書きませんが(苦笑
それは外観上からもよくわかり
横方向に動作するミラーと
妙にも巻き戻し側にオフセットしたレンズマウント
いわゆるペンタプリズム部の出っ張りがない上カバー部等々
ただものではないことが一見してよくわかります。
その特異な構造のため
やはり何十年も経過した現在では
問題が出てくる場所も多く
ミラーアップ、ガバナ関連、プリズム腐食が
定番の三大トラブルかと思われます。
プリズム腐食は既に交換のために
腐食のないプリズムを探すこと自体が非常に困難になっています。

お預かりしているペンFは
先述した三大トラブルのうちのひとつでもある
「ミラーアップしたまま固着」という状態でお預かりしてます。
何らかの理由でミラー駆動部の
バネテンションが抜けただけの場合もあり
そのときは指でミラーを軽く押さえてやると
とりあえずシャッターが切れる場合もあるのですが
今回はがっちり固着したままどうにも動きません
こうなるときっちり分解しないと
仮に動かすこともできません。
本当は分解前にガバナや巻上、ファインダーの状態を
確認して他の状況も確認してから作業に入りたいのですが
今回のような場合だとそれも不可能です。
ちなみにぺんFはミラーアップしてしまうと
フルサイズの一眼レフのように
とりあえず手でミラーを降ろして押さえておいて
ファインダーの状況を確認…といったことができません。

まずはこれからミラーボックスを降ろして
ミラー駆動部の点検整備から取り掛かります。
オリンパスらしく個性的で
やはり非常に軽量コンパクトにできているカメラですが
やはりその分、華奢な部分も多いのは事実です。
でも使い心地も他では味わえないフィールで
ペンF系が人気があるのはわかるような気がします。
機能的なトラブル改善はもちろんですが
できる限り気持ちよく使っていただける状態に
仕上げていきたいと思います。

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ヤシカエレクトロ35GXのカメラ修理

今日は「半夏生」で「蛸の日」です。
「半夏生」は雑節のひとつですね。
この頃に降る雨を「半夏雨」(はんげあめ)と言い
大雨になることが多いのだそうです。
今日も都内は朝から強めの雨が降っています。
梅雨らしいシトシト雨は風情があっていいけど
豪雨はやめてほしいですよねぇ
蛸は夏が旬ですからまさにこれからですね。
西日本ではこの半夏の時期に
夏バテ予防で蛸を食べる習慣もあります。
やはりお刺身が美味しいですよねぇ
ボイルした真蛸が一般的ですが
活けの真蛸や水蛸も最近はよく見かけるような気がします
でもここはやはりボイルの真蛸かな
異様に色鮮やかなアフリカ産よりも
小豆色の国産を選びたいところです。
吸盤の食感が何といえず良いのですよねぇ
もちろん美味しい純米酒は欠かせないところです。
いけん、午前中から飲むこと考えてちゃダメですね
でも帰りにスーパー寄って蛸の刺身探してきます!

さてさて

今日は「ヤシカエレクトロ35GX」のカメラ修理を行っています。
1975年発売のカメラで
長年続いた「エレクトロ35シリーズ」の最終機種でもあります。
いわゆる前期モデルで少し大柄な「GSN」が
小型化され「GL」となり
さらに小型化軽量化を推し進めたものが「GX」になります。
使用電池はエレクトロの代名詞でもある
HM-4N型水銀電池とはついに決別し
HM-N(NR52)型水銀電池 2個を使用します。
基本的な仕様は初代から一貫したもので
電子制御シャッターを使用した絞り優先オート露出専用機です。
露出の過不足を赤色(露出過多)黄色(スロー警告)で
表すのも変わりません。
ある意味、初代で掲げた「ろうそく1本の光でも写る」を
目指し続けた姿かとも思います。
レンズは写りの評価の高いカラーヤシノンDX 40mmF1.7
エレクトロシリーズ共通の大口径レンズです
シャッターはこれも初代から改良を続けながらも一貫して
コパルエレクでシャッタースピードは4~1/500秒となっています。
もはや熟成の域ともいえるカメラかと思います。
ただちょっと残念のは「GL」以降、バルブが省略されてしまったのですね
電池消費が多いことも理由かと思われます
整備・修理のチェックの際もバルブがあると便利なのですが。。。

お預かりしている「GX」は
なかなかキレイな外観で
ファインダー・レンズも比較的クリアで
一応、一通り動作もしています。
ただ、そのオート制御にかなり難があり
被写体の明るさにもよりますが
2.5段~4段近く露出オーバーになってしまいます。
シャッタースピードの制御が完全に狂ってしまっているようです。
単純に考えると受光素子(GXの場合はSPD)の
劣化を疑いますが
エレクトロの受光素子は古いモデルも含めて
経験上そんなに受光素子が劣化することはありません
それもGXは一般的に劣化しにくいというSPDです。
最初にまずは物理的にシャッターが粘ってないかをチェックします。
羽根自体が粘ることはエレクトロではあまりありませんが
シャッター羽根駆動部が粘っていることは
シリーズ共通でよくあるトラブルです。
ただし、今回は機械的にはシャッターはキチンと
動作しているようです。
次にレリーズ部のゴムブッシュ劣化を疑います。
ここがダメな個体は巻上時にエレクトロ特有の
レリーズ芯棒が戻る際の「カチン」音がしなくなっています
ただ、後期(GL以降)のエレクトロはゴムブッシュも
劣化しにくい材質のものに変更されているので
これも今回はあてはまりませんでした
。。。となると。。。
まだ現段階でははっきりとはしませんが
おそらく接点やハンダ部の劣化で
導通の悪いところがあると推測されます。
シャッターユニット周り
絞り値伝達部の接点やハンダを
徹底的に見直してみる必要がありそうです。

まだ現状チェックを行っただけの状態です。
だいたいの症状とある程度の対策が考えられたので
これかた本格的に分解整備に取り掛かっていきます。

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ペンタックスSLのカメラ修理

今日は「ウォークマンの日」だそうですよ。
1979(昭和54)年のこの日に
ソニーが携帯式ヘッドホンステレオ「ウォークマン」の第1号機
「TPS-L2」を発売したことに由来しています。
懐かしいですねぇ。。。当時、私、小学生でしたが
ウォークマン欲しかったですねぇ。。。
いろいろじいさんにねだって
買ってもらったのが真っ赤な東芝「Walky」でした。
お寺の法話やお経を録音しに行くのが趣味になっていた
当時のじいさんからは
「たかが再生専用機」と思われていたらしく
自分は録再可能でスピーカもついた小さなラジカセ
ナショナル「旅カセ」を外に持ち出す専用機にしてたなぁ
実は最近、当時使っていたラジカセが手に入らないかな。。と思って
じいさんが持っていたラジカセ(旅カセではなくソニーのでっかいやつ)と
私の使っていたアイワのラジカセをネットで探してみたのですが
意外と高いのですよ。。。
動くかどうかもわからないジャンク品が。。。(苦笑)
ちなみに初代ウォークマンはさすがにプレミアがついてて
結構なお値段でした。
しかし、あの頃、FMエアチェックや
レコードをカセットに録音していたことを考えると
今の環境って夢のようですね。
CDからネットから瞬時にプレーヤーにダウンロードできて
自由自在にプレイリスト作れちゃうんですよ
おまけに容量もとんでもなくあるし。。。
私が10年以上使っているipodクラシックでさえ160GBあって
全ての音源入れてもまだ余裕です…
便利な時代になりましたよねぇ

さてさて

本日は「ペンタックスSL」のカメラ修理を行っています。
大ヒット作「SP」から露出計を省略したカメラです。
当時はカメラ内蔵の露出計はまだ装備され始めたばかりで
(SPは世界で2番目に発売されたTTL露出計内蔵カメラ)
内蔵露出計に関する信頼度みたいものが
ユーザー側の思い込みでまだ低かったのです。
そのため、わざわざ露出計レスのモデルを
ハイアマチュアまたはプロ向けに
ラインナップに加えるということがよくありました
「SL」もそんな立ち位置のモデルです。
M42マウントを採用した時点で
測光方式は今となっては少し使いにくい
「絞込測光」ならざるを得なかったわけですし
それであれば露出計は思い切って単体露出計で。。。
という考え方は今でもあると思います。
SPは平均測光ですし、ネガならまだしも
ポジあたりで狙った通りの明るさを再現しようとすると
「スポットメーター+被写体の色によって露出補正」が必要でしょうし
今ならばデジタル(スマホでも)で撮った値を参考にしたほうが
手っ取り早いかもしれません
そう考えるとマニュアル露出機であれば
露出計はなくても構わないような気がします。
なににしろ「SL」はカメラ側は非常にシンプルに仕上げられた
なかなかに潔いモデルです。

お預かりしている「SL」は
まず定番のプリズム腐食です。
プリズムの周りにぐるっと囲むように貼られている遮光材の
加水分解によりプリズム蒸着を剥がしていしまいます。
こうなるともはや再蒸着かプリズム交換しか
手段はございません。
当店では再蒸着は行っていないので
中古良品プリズムとの交換で対処します。
もうひとつの定番でもある「ミラーアップしたまま固着」は
今のところないのですが
やはりシャッター幕走行はスムーズではありません。
ぱっと見には普通に動作しているようにも見えますが
やはりSSを測定してみると1/1000時に
実際には1/250も出ていない状態です。
幕軸の汚れや油切れにより相当動きの悪い状態です。

露出計系がないということは
カメラを構成しているのは「巻上」
「ミラー駆動」「シャッター」「ファインダー」といったところです。
その関連する部部分を含めて
とにかく動くところは徹底的に洗浄・清掃・注油を行います。
それだけでかなりのレベルまで動きは良くなると思われますが
最後に若干の調整で安定した精度を確保します。
やはり一眼レフはこのくらいシンプルなほうがいいですね
良い使い心地で楽しんでいただけるように
これからしっかり整備を行っていきます。

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キヤノンAE-1プログラムのカメラ修理

今日は「パフェの日」だそうです。
そうあの甘くって美味し過ぎて
たまに無性に食べたくなるけど
なかなかひとりでは食べに行けないあの「パフェ」です。
この記念日の由来自体は
1950(昭和25)年のこの日に
巨人の藤本英雄投手が日本プロ野球史上初の
パーフェクトゲーム(完全試合)を達成したことで
洋風冷菓子の一つである「パフェ(parfait)」が
フランス語で「完全な(パーフェクト)」という意味があることから
「完全試合」に通ずるとして記念日とされたそうです。
いや、「パフェ」の美味しさは
まさに完全だと思います(笑)
いろいろな種類のパフェがあり
それぞれそのお店でアレンジもされることから
出会うたびに感動することも多いですよね
やはり王道の「チョコレートパフェ」か…
「バナナパフェ」もいいし
それなら、いろいろな果物が入った
「フルーツパフェ」もいいですよねぇ
…妄想が広がるのはいいのですが
「パフェ」ってさすがにおっさんひとりでは食べに行けません(苦笑)
コンビニスイーツで何か近いものを探してきます…

さてさて

本日は「キヤノンAE-1プログラム」のカメラ修理を行っています。
最近、AE-1Pの修理依頼が少し多いような気がします。
まぁ、偶然だとは思いますが
つい1週間くらい前にもAE-1Pのブログ書いたような気が…
キヤノンAシリーズが1976年の「AE-1」で始まり
この「AE-1P」は5年後の1981年の登場です。
Aシリーズも円熟の域に入っており
「AE-1P」は非常に完成度の高いカメラになっています。
わからやすい機能的なことだけを言えば
SS最高速は変わらないし
基本的にSS優先AE機で「プログラムモード」が追加されただけ…
と意地悪な見方をすることもできますが
ファインダーの明るさやピントのキレは明らかに別次元ですし
露出計の応答性も格段にアップしています。
スクリーンも下からかんたんに交換することができ
A-1にまで存在していた整備には何かと邪魔にもなる
コンデンサレンズがついになくなりました
(必要ないほどスクリーンが明るくなったということです)
そして以前も書きましたが分解してい見ると
制御系はまさしく別物でこの5年間で
電子制御技術はめちゃくちゃ進歩したことがよくわかります。
でも確かに機械的構造はAシリーズは全て
最初のAE-1が基本なので持病のシャッター鳴きは
相変わらず起こりますし巻上のフィーリングや
シャッター音はある意味、「Aシリーズ共通の感触」ではあります。

結構、ゴリゴリの電子制御機ですので
基本的に電子部品自体にトラブルがなければ
年月が経っても比較的安定した動きを見せるはずです。
ただし、接点や摺動抵抗、機械的な部分は
定期的なメンテナンスが必要で
やはり汚れや油が古くなると動作不良を起こす可能性は高くなります。
お預かりしているAE-1Pは
保存状態自体はかなり良いほうで
余計な油切れもなく持病のシャッター鳴きも起きていません
巻上のフィーリングも悪くなく
外観も非常にキレイです。
ただ、各接点に接触不良が起きているようで
とにかく動きが安定しません。
まず電源そのものが不安定な上に
電源がしっかり入っていても
シャッターが切れたり切れなかったりしています。
電池室を始め各配線や接点、マグネットの清掃整備が必要です。

まだ現状を確認しただけの状態です。
トラブルの症状やその原因はある程度絞り込めたので
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
機械的な動きにあまり問題はないようですが
もちろん一通りの分解を行うので
シャッター鳴き等、定番トラブルの対策と予防は
施していきます。
装着されているレンズはタムロン35-70mmF3.5マクロで
この時代によくセットで販売されたレンズです。
クモリが若干見受けられますが
それほど影響はないかと思われます。
余談ですが、残念ながら当店では
ズームレンズの分解整備を行っていないことと
さらに当時のレンズメーカー製のレンズは
いろいろ理由もあり分解整備を行いません。

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ヤシカフレックスのカメラ修理

今日は「ちらし寿司の日」だそうです。
ちらし寿司って関東では
いわゆるすしネタ(生魚)を酢飯の上に
置いたもののことを言うのですね(江戸前ちらし)
私が思う「ちらし寿司」はいわゆる「五目ちらし」で
酢飯にいろいろな具
(干し椎茸やかんぴょう、茹でニンジン、
酢蓮根、タケノコ、チクワ、
かまぼこ、油揚げ等々)を混ぜ込んで
さらに刻んだ茹でたコやエビ、焼きアナゴ、
錦糸卵を乗せるって感じですかね
バラ寿司なんて呼ぶ場合もあります。
昔から家でのちょっとしたごちそうでしたよねぇ
子供の頃から好きだったなぁ
まぁ今ではたまにスーパーで出来合いのものを
買うくらいですが、それもまた美味しいのですよねぇ
混ぜご飯・炊き込みご飯系は昔から好きですが
うちの実家でたまに出されていた
「豆ごはん」(エンドウ豆を混ぜ込んで
塩と酒のみで味付けする)は
ちょっと苦手だったかな。。。(苦笑)
大人になってから食べたことがないのですが
今食べると素朴な味で美味しいのかな。。。

さてさて

本日は「ヤシカフレックス」のカメラ修理を行っています。
当時、バカ売れしていた「リコーフレックス」に
ある程度ストップをかけたヒット作です。
「ヤシカフレックス」の登場の影響を受けて
リコーは従来のリコフレにダイキャストボディの
「ダイヤ」を追加することになったという話もあるようです。
もともとOEM製品として「ピジョンフレックス」の名前で
製造・販売していたものが「ヤシカフレックス」の前身です。
1953年から「ヤシカフレックス」として製造・販売されますが
多種多様なモデルが存在するのにも関わらず
全てモデル名は「ヤシカフレックス」で
これがまたどのタイプか判別に苦労するカメラです。
私は修理屋なのでモデル名云々は
本当はあまり気にしていなくて
搭載シャッターのメーカーがコパルだとかシチズンだとか
セイコーシャでその中でまたどのタイプか…くらいが
わかっていれば二眼レフの場合、あまり問題ないのですが
中古カメラ屋さんとかはモデル判別できないといけないし
場合によってはパッと見ただけで
わからないと困る場面もあるでしょうから
それは大変だと思います。
キヤノンのバルナック機なんかもそうですが
50年代のカメラのそういうところはややこしいですね

今回、お預かりしている「ヤシカフレックス」は
1955年発売の「C型」かと思われます。
(これも調べてわかりました。
パッと見で判別できるほど仕様を覚えてはいません(苦笑))
シャッターはコパル製で最高速は1/300
レンズは3枚玉のヤシコール80mmF3.5です。
セルフコッキングは非搭載で
シャッターチャージ、レリーズは
レンズユニット脇のレバー・ボタンで
独立して行いますが
フィルム装填はスタートマーク合わせの
セミオートマットで、巻き止め機構もあります。
比較的現存台数の多いタイプかと思われます。

この「ヤシカフレックスC型」。。。
まずシャッターが切れません。
チャージレバーでシャッターチャージし
レリーズボタンでチャージしたシャッターを
リリースしますが
チャージレバーが工程の半分くらいで止まって
そのまま固まってしまいます。
ちょうどシャッターが開く直前あたりです。
そこからチャージレバーはびくとも動きません
(もちろん無理に動かそうとすることは厳禁です)
羽根がガッチリ固着かな。。。と思ったのですが
羽根に粘りはありそうですが
これほどガッチリ固まるほどでもなさそうな気がします。
少し眺めていると、
セルフタイマーレバーが
引き起こされている状態であることに気が付きました。
おそらく原因はこれですかね。
セルフタイマーが固着していて
セルフ作動後にシャッターが作動するはずなのですが
セルフが動かないからシャッターもそれ以上動けないのですね
それにしてもセルフタイマーは強烈に固着しているようです。
これまた少し押してみてはみましたが
びくとも動きません。
(もちろんこれも無理に動かそうとするのは厳禁です)

原因の予想もある程度掴めたので
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
シャッター以外にもレンズはカビだらけで
ファインダーは汚れが相当酷く
ミラーは曇りまくっているので要交換です。
やはり一通りの整備が必要な状態です。
「ヤシカフレックス」は比較的当時としては
まだお求めやすい価格帯のカメラだったのですが
それもカメラ自体が当時は高級品ということもあり
非常に質感は高いです。
いつもいいますが50年代の二眼レフは
数えきれないほどの種類がありますが
どれも個性的で
中には例外もありますが質感も非常に高いです。
ヤシカフレックスも眺めているだけでも
楽しくなってくるカメラですね。

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リコーフレックスダイヤのカメラ修理

今日は「生酒の日」だそうですよ
生酒は「火入れ」と呼ばれる60℃ほどの加熱処理を
一度も行わずに出荷される日本酒ですね
いろいろな銘柄がありますが総じて
少し冷やしてフルーティーで爽やかな味わいを
楽しむ日本酒です。美味しいですよねぇ
飲みやすいものが多いため
気が付くと大量に飲んでしまってて
翌日に後悔することもあるかと思います。
私、ここ1年くらいで少しお酒に弱くなったようで
日本酒は少ししか飲めなくなってしまいました。
調子に乗って深酒すると翌日全く動けないほどの
二日酔いになってしまうのです。
まぁ量は少しでも美味しい食事に合わせて
それなりに飲めれば十分ですね。
生酒は加熱処理を行わないため
賞味期限もきちんと決められています。
大抵の場合が半年から1年弱かと思われます。
生貯蔵酒と呼ばれるものもありますが
これは生のまま貯蔵しておいて
容器詰めの際に一度火入れを行うのだそうです。
日本酒だけに限りませんが
お酒の種類って細かく分かれててそれぞれに風味があって
またそれが楽しいですよねぇ。。。

さてさて

本日は「リコーフレックスダイヤ」のカメラ修理を行っています。
リコーフレックスといえばプレスボディの
軽くてシンプルなピント合わせが歯車になっているものが
有名ですが「ダイヤ」はそのリコフレとは全く異なるモデルです。
ダイキャストボディとし機能も当時の先端のものとしたモデルです。
少々ややこしいのは1955年に登場した「ダイヤ」と
さらに改良を加えられて1956年には「ニューダイヤ」が登場しています。
で、どちらも銘板は単に「RICOHFLEX」です。
不親切ですよねぇ(笑)
簡単な見分け方はフィルター枠がねじ込みのものは「ダイヤ」
バヨネットのものは「ニューダイヤ」というところでしょうか。。。
話を「ダイヤ」に戻しますが
80mmF3.5のレンズはスペック上はプレスボディの
リコフレと同じですがこちらは3群4枚となりました
シャッターはシチズンMXVでB・1s~1/400となり
ピント合わせはレンズボードの左右に出た振り子のような
レバーでヘリコイドを操作するものとなりました。
巻き止めも装備されましたが
これはプレスボディーのリコフレにアクセサリーで
用意されていたものとほぼ同じものを
装着したような感じです。
ダイキャストボディなので大きく重くはなりましたが
(あくまでプレスボディのリコフレに比べて)
その分、機能は充実し高級仕様となっています。

お預かりのリコーフレックスダイヤは
まずファインダーの汚れや劣化が酷く
とてもまともに覗ける状態ではございません。
できる限りの清掃と定番のミラー交換を行う予定です。
レンズもカビ・クモリが多く
このままでは非常に低コントラスト+
フレア・ゴーストになるかと思われますが
こちらもできる限り清掃を行っていきます。
シャッターは一応切れてはいますが
羽根に若干の粘りと
スローガバナは固着気味です。
巻き止め(オートストップ)も上手く作動しないようです。
全体的に整備が必要な状態です。

そういえば二眼レフ少しひさしぶりのような気がします。
まだ現状をチェックしただけの状態で
これから本格的に整備に取り掛かります。
外装も今はだいぶくたびれた感じですが
こちらもできる限りピカピカに仕上げていきたいと思います。

いつみても50年代の二眼レフはいいですね
たくさんメーカーも種類もあって
機能的にはさほど変わらないのですが
どのモデルも何だか個性的で眺めてても飽きません。

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ニコンF2フォトミックAのカメラ修理

今日は「UFOの日・空飛ぶ円盤記念日」なのだそうです。
1947(昭和22)年のこの日にアメリカで実業家ケネス・アーノルドが
自家用機で飛行中にコーヒー皿のような謎の飛行物体を目撃し
これが最初のUFO(unidentified flying object:未確認飛行物体)」の
目撃例とされていることが由来になっています。
うーん、まぁ、いないでしょうね(笑
当時ならともかくさすがに現代の情報化社会となると
本当にそういうものがいれば
もっと大騒ぎになっていると思うのですよねぇ
でも現代でもわからないものや
現象があることは否定しませんが。。。
そういいながら私も子供の頃に
空に浮かぶ大きな緑色の物体を銭湯の帰りに
歩道橋の上で見て
怖くなって走って帰ったことがあるのですよねぇ
あれはいったいなんだったのか???
UFO云々はともかくとしても
いろいろと不思議なことはまだまだあるのでしょうね

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミックA」の修理を行っています。
ニコンの誇るフラッグシップ機F2に
露出計内蔵のフォトミックファインダーが装着されたカメラです。
フォトミックファインダーにもいろいろ種類があり
今回のフォトミックAファインダーは
露出計連動をいわゆる「カニの爪」で行うのではなく
Ai連動となったファインダーです。
それに伴ってファインダー内絞り表示もレンズ側の刻印を
直読する方式に変わっています。
ここに関しては従来の非Aiのほうが見やすかったですね
F2の直読式絞り値は私も老眼が進んできたせいか
小さくて見にくくって。。。(苦笑)
それ以外はいわゆる無印のフォトミックファインダーと変わりません。
フォトミックS系のようなLED表示等ではなく
従来からの指針式です。
修理する立場としてはこの指針式であることが重要です。
F2フォトミックだけの話ではないですが
LED表示の露出計は壊れると修理不能の場合が多いのです。

お預かりのF2フォトミックAは露出計の機能に
今のところ問題はありません。
しかしながらF2の電池室トラブルは定番中の定番なので
お預かりしたからにはしっかりチェックしておかなくてはいけません
端子基部が弱っていればそれなりの対策をしていきます。
今回のF2はそれよりも巻上に問題を抱えています。
普通に巻き上げてもなぜかシャッターを切ることができず
巻上レバーを巻上側に引っ張っていれば
なぜか普通に切ることができます。
巻上完了時に少し巻上が戻ってしまうような感触が確認できます。
ちょっと原因はよくわかりませんが
巻上機構の何らかの動作不良かと思われます。
シャッタースピードも事前に確認しておいたのですが
これも問題ありで
後幕が先幕に比べて明らかに早く
1/2000だと走行中に後幕が先幕に追いついてしまい
途中で閉じてしまいます。
1/1000だと何とか最後まで開いたままで走行完了しますが
写真の両端で1段以上露光時間が変わってしまいます。
(中心~走り終わりまでが明らかにアンダーになる)
これは幕軸の清掃とあとは若干の調整で直るとは思われます。

本格的に分解整備に取り掛かる前に
まずは下から巻上の動きをじっくり確認しておきます。
うーん、詳しく書こうとするとややこしいので割愛しますが
何となく起こっている現象は確認できました。
巻上部の分解整備で何とかなりそうです。
まずは普通に巻上+レリーズができる状態にして
あとは各部をチェックしながらシャッター周りの整備
電池室+SW類の整備に取り掛かっていきます。
ボディ側が完了したらもちろんファインダーも
分解清掃していきます。

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