月別アーカイブ: 2017年2月

ペンタックスSPFのカメラ修理

今日は「頭痛の日」だそうですよ。。。嫌な日ですねぇ(笑)
私はあまり頭痛に悩まされることはないのですが
冬になると首がこるのですよね。
で、酷くなると後頭部が痛くなってきます。
銭湯にでも行ってゆっくり温まりながら首を回していると
大抵治るのですが。。。
今年はまた少し冷えると痛くなってきてちょっと困ってます。

さてさて

本日は「ペンタックスSPF」のカメラ修理を行っています。
大ベストセラー機であるペンタックスSPの後継機で
同時に発売されたSMCタクマーレンズを使うことにより
開放測光を可能としたモデルです。
ただし、従来のスーパータクマーや
他社製のM42マウントを使うときにはSPと同様絞込み測光となります。
SPのときには絞り込み測光しかできなかったので
絞り込みスライドスイッチが露出計のスイッチも兼ねていましたが
SPFの場合は露出計のSWはありません。
当時、「フォトスイッチ」と呼ばれた機能で
CDSに当たる光が極端に少なくなると
露出計をオフにしてしまう機能が搭載されています。
レンズキャップを装着していれば電源がオフになるという仕組みです。

露出計の構造もちょっと変わっていて
電池を外したときも指針は真ん中に来ます。
これは二つのコイルを重ねたものを露出計に使用していて
片方のコイルにCDSからの電流、もう片方のコイルに
SS、絞りの抵抗からの電流で互いに指針を引っ張り合っています。
で、バランスが取れたところが適正露出で針が真ん中に来ることになります。
電池を外すとどちらからも電気がこないため
やはり針は真ん中に来る。。。ということですね。

前置きが長くなりました(汗)
今回、お預かりしたSPFは露出計はそこそこ動作しているものの
少々オーバー目に振れています。
それ以上に問題なのは1/1000はほぼ開いておらず
1/500でもかなり露光ムラが見受けられ、
1/125と1/60はどちらも1/60で切れているようです。
色々なところで油切れが発生しているようです。
巻上げも重くはないですが
明らかに油切れの兆候が見受けられます。

シャッター周りなど機械的な部分はほぼSPと同じ構造ですが
露出計周りは全くの別物です。
巻き戻し部周辺の様子はSPとは全く違うものですね。
これからまずはシャッター周りの点検清掃注油を行うために
分解をさらに進めていきます。

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オリンパストリップ35のカメラ修理

今日は「ニオイの日」だそうですよ。
昨日、久しぶりに帰宅ラッシュの時間帯の電車に乗りましたが
あれだけ人が詰め込まれているといろんな「ニオイ」が
混じり合って何とも言えず気持ち悪くなりますね(苦笑)
マスクしたくなる人の気持ちもわかります。。。
いい「香り」ならいくらでも大歓迎ですが。。。(笑)

さてさて

本日は「オリンパストリップ35」のカメラ修理を行っています。
トリップ35は1968年発売開始のオート露出専用機のカメラです。
その名の通り旅行に気軽にもって行くことのできるカメラということですね。
見た目もかなり似ていますが
このカメラのベースとなったのは「ペンEES」です。
中身の構造もほぼ同じですがペンはハーフサイズ、
トリップは現在っぽくいうと「フルサイズ」です。
さすがに大きさはペンより少し大きいですが十分コンパクトです。
現在のフィルムの現像環境を考えると
逆にハーフサイズのペンよりトリップのほうが使いやすいかもしれません。
おまけにセレン光電池使用で電池要らず
1台、カバンに忍ばせておく価値の十分にあるカメラだと思います。

今回、お預かりの個体は
ご依頼者様のご自宅にずっと使われずに保管されていたものとのことです。
とりあえずシャッターは切れ、最大の心配事であるセレンも
劣化はあるものの何とか使用できる程度には起電しています。
長期間保管されていたものとしては
比較的、状態の良いものですが
さすがにファインダーやレンズにはカビや汚れが見受けられ
オートは随分アンダーになってしまっています。
しかしながら、しっかり整備した後に調整を行えば
まだまだ気持ちよく撮影に使える個体です。

写真はボディ本体、シャッター制御部・ファインダー部を含むレンズボード
シャッターユニットを含むレンズ本体部分に分離したところです。
これからまずはシャッターユニットの分解整備を行い
シャッター羽根や絞り羽根の洗浄を行います。

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