日別アーカイブ: 2018年8月20日

オリンパスM-1のカメラ修理

今日は「交通信号設置記念日」だそうですよ。
1931年に銀座で日本初の3色自動信号機が設置された日だそうです。
信号機。。。これ、結構調べると奥が深いのですよね。
赤黄青の意味は変わることはないですが
その設置だったりデザインだったりは結構千差万別で
地域によっても違いがあったりとか。。。
そういえば、私が最初に都内に引っ越してきたときは
都内に多いやたらと「青矢印」で指示する信号に
最初は慣れなかったです(苦笑)
いや、地方にだって右折時に青矢印で指示する信号はありますが
都内の場合はメインの信号は赤の状態で
青矢印が「直進」「右折」「左折」、全て出ているものもよくありますよね。
あの信号、つい止まっちゃいそうになっていました。
(要は反対車線とは時差で青ということを表しているのだとは思いますが。。。)
これはわかりにくい!と当時は思いましたが慣れるものですね。
今は気にせず普通に通過できてしまいます(笑)

さてさて

本日は「オリンパスM-1」のカメラ修理を行っています。
いわゆる後のOM-1です。
当時、世界最小最軽量の一眼レフカメラで
現在でも大変人気のカメラですね。
最小最軽量も大きな魅力ですが
それ以上にシャリっとした感じの軽快な巻上や
上品なシャッター音等々
使い心地の良さも非常に魅力的なカメラです。

もともと、「オリンパスM-1」で発売開始する予定でしたが
当時、ライカMシリーズを販売していたライツ社(現ライカ社)から
クレームが入り、急遽「オリンパスOM-1」に改名したわけですが
初期ロットには間に合わず最初の5千台ほどが
「オリンパスM-1」として販売されたものです。
OM-1は結構、細かなマイナーチェンジが行われていますが
「M-1」と最初期の「OM-1」は中身は全く同一です。
ネーミングの差だけではあるのですが
やはり数の圧倒的に少ない「M-1」は人気もあり
比較的高値で流通しています。
しかしながら。。。5千台という割には見かける数が多いのですよね。
本当はもっと生産していたのではないかと思われます。
ちなみに黒のM-1も20台ほど生産されたらしいのですが
これはさすがに見たことはありません。。。(苦笑)

で、今回、お預かりのM-1ですが。。。
比較的、状態は悪くはないのですが
さすがに各部経年劣化は進んでいて
OM-1でも定番のプリズム腐食が発生しています。
ファインダー視野下部1/3ほどの範囲に
もやもやと腐食が確認できます。
露出計は比較的良好な状態で動いていて
微調整だけで大丈夫そうですが
高速シャッターは前後の幕のバランスが崩れていて
かなり露光ムラが起きてしまうような状態です。
幕軸清掃の上、微調整で精度を出していきます。

少々余談ですが。。。
M-1もOM-1も共通ですが
プリズム台座からメーター台座、接眼レンズフレームまでが
全て一体のプラスチックで作られています。
おそらく軽量化のためだと思います。
特にM-1や初期のOM-1の場合は
このプラスチックのフレームは経年劣化でかなり脆くなっていて
ネジを緩めるだけでグズっと割れてしまうことがあります。
今回のM-1は比較的状態がよく
しっかりとしていたので良かったのですが
分解時には非常に神経を使います。

これから分解をさらに進めて各動作部の
点検整備を行っていきます。

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