日別アーカイブ: 2018年8月15日

コニカオートレフレックスT3のカメラ修理

今日は言わずと知れた終戦記念日ですね。
実は今は亡き私の祖父の誕生日でもあるのです。
お盆の真っ最中でもあり
子供の頃はこの日前後に
いろいろと戦時中のお話を聞かされたものです。
じいさんも生きていれば103歳か。。。
時間は無情にも流れていくものですね。
今となっては私も含め戦争を知らない世代が
今の世の中を担っているわけですが
同じ間違いは二度と繰り返してはいけないと思います。
戦死者は日本のみでも212万人。
第二次世界大戦の犠牲者総数としては5000万人~8000万人だそうです。

さてさて

本日は「コニカオートレフレックスT3」のカメラ修理を行っています。
当時コニカがコンパクトカメラで多く採用していた
露出計指針挟み込みによるシャッタースピード優先AEを
一眼レフに組み込んだカメラです。
オートレフレックスT3は1974年の発売開始ですが
基本的な構造は1965年のオートレックスのものを受け継いでいます。
しかしながら不評だったレリーズの深さ等々
(指針挟み込みのため深いレリーズが必要だった)
使いやすさは随分と進歩していると思います。
シャッターユニットは他のいろいろなカメラでも
おなじみで耐久性の非常に高いコパルスクエアです。
当時既に他メーカーでは「絞り優先AE」のカメラが登場していましたが
絞り優先AEを実現するためには「電子制御シャッター」が必須でした。
機械式シャッターのままAE化できたのは
シャッタースピード優先AEだけです。
数年後にはどちらのAEも電子化されていくわけなのですが
今となってはこういう構造のカメラも貴重ですね。

お預かりしている「オートレフレックスT3」は
このカメラでよく見受けられる
露出計そのものが動かないというトラブルはないのですが
露出計の値が大幅にアンダー目になってしまっています。
加えてスローガバナーが固着気味です。
横走りシャッターの場合はスローガバナが独立しているので
清掃も注油も楽ですが
縦走りのユニットシャッターの場合はスローガバナは
シャッターユニットに組み込まれており
少し注油しすぎるとシャッター羽根にまで油がまわってしまいます。
慎重に清掃・注油を行います。

一通り整備が完了した状態です。
しばらく時間を置いてから最終チェックを行って完成です。

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