日別アーカイブ: 2018年8月30日

キヤノンAE-1プログラムのカメラ修理

今日は「ハッピーサンシャインデー」だそうですよ。
うーん、何だかよくわからないけど
8月末だというのにサンシャインが強烈すぎて
あんまりハッピーじゃないような気が。。。(笑)
全く関係ないのですが
山梨県内の幹線道路沿いでよく見かける
「ハッピードリンクショップ」
(駐車場付きの自動販売機コーナー)を
思い出してしまいました(苦笑)

さてさて

本日は「キヤノンAE-1プログラム」の
カメラ修理を行っています。
電子制御カメラのパイオニアであり
大ヒット作である「AE-1」の後継モデルです。
機能的にはAE-1にプログラム露出が追加されたモデルと
いうところですが、それ以上に中身の電子化が
AE-1と比べる急激に進化したカメラです。
機械部分はキヤノンAシリーズは全機種
基本的にAE-1がベースとなっているのですが
制御部に関しては全く別物になっています。
リード線で接続される箇所も激減していますし
ついに糸連動部がなくなりました。
ファインダー情報もLED表示になりました。
電子部分ばかりでなくファインダー部も
ついにコンデンサレンズがなくなり
ファインダースクリーン単体で
十分明るい視野を確保できるようになりました。

お預かりしているAE-1Pは
ご依頼者様のお父さまのカメラだそうです。
随分、長い間、動かしていなかったらしく
まず電源が全く入りません。
当然シャッターも切れません。
電池室周りの腐食や汚れが原因のようです。
まずは電源がとりあえず入るように
応急処置をしてから動作確認してみると
かなり激しくシャッター鳴きが起こっている状態です。
単にシャッター鳴きだけではなく
(シャッター鳴きといいますが
原因はミラー駆動部ギアの潤滑不足)
ミラーが非常にゆっくりとしか動きません。
加えて露出計が明るさ・シャッタースピードに関係なく
常にF1.4~F2あたりを表示したままです。
もちろんオート(SS優先、PG)も大幅にオーバーです。
もうひとつ、何回かシャッターを切っていると
たまに絞込みレバーが動かないことがあるようで
レンズが開放のまま、シャッターが切れてしまうことがあるようです。

とりあえず上カバーを開けただけの状態ですが
電子部品がギッシリ詰まっています。
さすが80年代のカメラですね。
各動作の不調は電子部品のトラブルではなく
接点や機械部分の動作不良が原因と思われます。
これから分解を進めて各接点の清掃や
機械部分の清掃・注油を行っていきます。
それであらかたの不調は直るのではないかと予想しています。

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