日別アーカイブ: 2020年12月21日

ニコンフォトミックFTnのカメラ修理

今日は「冬至」です。
北半球では太陽の高さが一年で最も低くなる日です。
そのため一年中で最も昼(日の出から日没まで)が短くなり
夜が最も長くなります。
北極付近では「極夜」となり
冬至前後は1日中、太陽が昇らなくなります。
ちなみに「極夜」の時期は
オーロラが最も綺麗に長く見ることのできる時期とされています。
オーロラもそうですが「極夜」とかその反対の「白夜」とかは
一度、体験してみたい気もします。不思議ですよねぇ
近年すっかり寒がりになってしまった私に
そんなことは無理なような気もするので
冬至ということで柚子湯(ゆずゆ)に入って
カボチャを食べましょう!
ちなみに「冬至」→「杜氏」と関連付けて
今日は「酒風呂の日」でもあるのですよ
一般的な家庭用の湯舟ならコップ1杯くらいの日本酒を
入れるのだそうです。肌がつるつるになって温まるらしいですよ~
去年は私もやりましたが。。。
「言われてみればそんな気がする」程度でした(苦笑)
もっと入れたほうがいいのかな。。。
もしかしたら今年も今夜あたり試してみるかも。。。
(2合くらい入れてみるかな(笑))

さてさて

本日は「ニコンフォトミックFTn」のカメラ修理を行っています。
名機「ニコンF」に「フォトミックFTnファインダー」が
装着されたモデルです。
「F」自体は露出計のないアイレベルファインダーを装着したモデルで
1959年に発売開始となりますが
その後、1962年に外光式露出計を備えた
フォトミックファインダーを装着した「ニコンFフォトミック」が発売され
さらに1965年にTTL平均測光に変更された
「ニコンFフォトミックT」
1967年には「T」を中央部重点測光に変更した
「ニコンFフォトミックTn」が発売されます。
そしてニコマートFTnに先行採用された
開放F値補正操作(いわゆるガチャガチャ)を搭載した
「ニコンフォトミックFTn」が1968年に発売されました。
それぞれのフォトミックファインダーは単体でも発売されていたので
元々アイレベルの「F」を「フォトミックファインダー」に
交換して使うことも自由自在です。
フォトミックファインダーだけではなくアクションファインダーや
ウエストレベルファインダーも単体発売されており
ファインダー交換式カメラならではの使い方や楽しみ方ができますね。
ただ、注意が必要なのはこの「フォトミックFTnファインダー」に限っては
ボディ側の製造番号が「68」以前のものにそのまま
装着することができません。
銘板の形状を変更しなくては装着できない構造になっています。
さらに「フォトミックFTnファインダー」を装着すると
シャッタースピードの設定がファインダー内で確認できるようになります。
これは嬉しい装備ですね。これで絞り値も表示されれば文句ないのですが
それは「F2フォトミック」登場まで待つことになってしまいました。

お預かりしている「フォトミックFTN」は
製造番号から判断すると1969年4月~6月に作られたものと思われます。
私と同い年な上に生まれた季節までほぼ一緒かと思われます。
お互いに歳とってボロボロだねぇ。。。と声をかけてしまいそうです(笑)
あ、いや、そんなこといったら「F」に失礼だな
私の方が相当にオンボロでポンコツです(苦笑)
結構な期間、使われずにご依頼者差宅で眠っていたものと思われますが
外装に多少くたびれた感はあるものの
シャッターはしっかり動作しており巻上感も悪くなく
さすが「ニコンF」といった感じです。
それでも多少は幕軸の汚れ等のため高速シャッターの精度は狂っており
スローガバナの動きもかなり怪しいので
一通りの整備は必要です。
さて心配されるフォトミックファインダーの状態ですが
さすがに露出計は電池を入れてみても全く反応がありません。
電源が入らないのは電池室端子の劣化か配線の劣化と思われ
修理可能ですしそれほど心配はしていないのですが
問題なのは内部の摺動抵抗の劣化具合です。
これが状態の悪いものが多く
抵抗体が剥がれ落ちてしまっているものも多いのです。
抵抗体が完全に剥がれ落ちてしまっていると
露出計指針が振り切ったままで明るさ・設定に全く反応できなくなります。
抵抗体が剥がれて抵抗がほぼゼロになってしまうからですね。
剥がれかけの場合はたまに指針が
振り切ってしまうという症状で現れます。
どちらにしても抵抗体は既に修理不能な箇所でございます。

まだ現状チェックを行っただけの状態で
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
露出計に関しては今の段階では何とも言えない部分が多いのですが
今回は何とか使えるレベルになるのではないかと思われます。
それにしてもアイレベルファインダー装着時の
スマートさに比べるとかなり武骨なイメージになりますね。
でもこれが見慣れてくると「何だか強そうでいいな」なんて
思えてくるのですよね。
うちのじいさんが私が幼い頃、私を写すときに
一番使っていたのがフォトミックTだったのですが
その時も「なんだか強そうなカメラだなぁ」と思っていました(笑)
ご依頼者様はかなり若い方ですが
整備したフォトミックを使っていただいて
少しでも60年代~70年代の空気感を味わっていただければとも思います。

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