今日は「てぶくろの日」だそうですよ。
て(10)ぶ(2)く(9)ろ」(手袋)と読む語呂合わせだそうです。
うーん、なかなか厳しいものが…(笑
でもこれから寒くなって手袋の欲しくなる季節になっていきますね。
ただ、この「てぶくろの日」は一般的な手袋よりも
作業用の手袋を対象とした記念日のようです。
私も仕事がら部品を汚さないためや静電気防止のために
手袋をして作業することが多々あります。
(常にではないですが)
なのでクリーンルーム用手袋は身近なアイテムです。
作業用手袋といっても千差万別で
当店で使っているようなクリーンノール手袋から
軍手やゴム手袋、もっとごつい作業用革手まで
いろんなものが存在します。
素材を守るためのモノから手を守るためのものまで
目的も様々です。
身近な家庭用のもので言っても普通の寒さ防止のためのものから
洗濯・掃除のためのゴム手・軍手、各種のスポーツで使うグローブ類
意外と手袋って身の回りに多いような気がしますね
ふと思い出しましたが…子供の頃…
「てぶくろ」を反対から読んで!といわれて
6回ぶたれる…なんてことが定番だったなぁ…(笑
さてさて
本日は「キヤノンAE-1プログラム」(AE-1P)の
カメラ修理を行っています。
少し前にもAE-1Pのカメラ修理がありましたね。
初代のAE-1と合わせると意外とAE-1系のカメラ修理の依頼は多いですね。
あれだけ大ヒットしたカメラなので
現存台数が多いというのもありますが
当時も現在も人気のカメラだと思います。
前回のAE-1Pのブログでも書きましたが
機能的には最初のAE-1に「プログラムオート露出」が
追加されただけとも言えますが
ファインダーの明るさやキレも全く異なりますし
露出計表示もより現代的で
使いやすさの面でかなり進歩しています。
そして機械的機構部のベースはあくまでAE-1と同様ですが
電子制御部は全く別物でAE-1登場から5年経過で
かなり進化していることがうかがえます。
AE-1登場時にはかなり先進的で洗練されていたイメージの内部も
AE-1Pと見比べるとたった5年で結構古臭さを感じます。
でもAE-1の適度にアナログな制御部も
整備する立場ではわかりやすい部分も多く悪くはないのですが…
お預かりしている「AE-1P」は電子制御関連には
特に問題はないだろうと思われますが
機械的にはいろいろと問題を抱えてしまっています。
まず持ち込まれた時点では巻上が途中で止まってしまい
それ以上巻き上げられない状態でお預かりしました。
こういときに力任せで無理に回すのは絶対に厳禁です。
そんなことをするとほぼ間違いなく
重篤な破損を起こし最悪な場合、修理不可能な状態になってしまいます。
手で動かす部分が通常の力加減で動かなくなったら
決して無理はせずに修理に持ち込まれることをお勧めします。
もちろん今回は無理に操作された形跡はなく
固着した状態のままでお預かりすることができています。
原因はある程度分解してみてわかったのですが
巻上軸及び巻上ギアに泥の混じった砂のようなものが入り込んでいて
それがギアに噛みこんで動かなくなってしまったようです。
どこから入り込んだのかも大体予想がつきます。
結構奥深くまで入り込んでいて
ある程度除去したところで
巻上はできるようになったのですが
少しジャリジャリした感触が残っています。
本来のスムーズな動きになる状態に戻さないと
また同じようなことになってしまうので
奥深くまで入念に清掃洗浄し整備を行っていきます。
画像はそんな本格的な作業に入る前の
上下カバーを外しただけの状態でのモノです。
この類のカメラは本格的作業にいったん入ると
メモ代わりの最低限の画像以外を撮っている手間は
なかなかかけられないですし
集中して極力中断せずに一気に仕上げていきたいと思っています。
静電気等の問題もあるので分解した状態を
時間的にもなるべく短くしたいところです。
集中して一気に進めていきたいのは
この類のカメラに限らずどのカメラでもそうですね。
巻上トラブルは整備清掃にかなり手間はかかりましたが
原因が単純だったので問題なく改善されました。
動くようになってみるとそれ以外にも
定番のシャッター鳴きも起きていて
マグネットの吸着状況もあまりよくありません。
やはり全体的に汚れで動きが悪くなっているようです。
本来の動きと精度を取り戻すために入念に各部の整備を行っていきます。
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