月別アーカイブ: 2025年2月

キヤノンFTbのカメラ修理

今日は「左利きグッズの日」だそうですよ。
由来は「レ(0)フ(2)ト(10)」と読む語呂合わせからだそうです。
本来は世界的に8月13日が「左利きの日」とされているそうですが
日本ではお盆の時期でイベントが開催しづらいとの理由で
2月10日となったそうです。
私も生粋の左利きで書くのもお箸も左ですが…
左利きグッズって例えば何なのよ?と思ったら
ハサミやカッター、定規、鉛筆削り、扇子、急須、
フライ返し、コルク抜き、スライサー、缶切り、
ギター、草刈り機、マウス、キーボードなどの商品があるそうです。
いや、ここにあがったものほとんどここにあるけど
全て右利き用を左で普通に使ってるな…(笑
あ、ギターだけは右利き用を右利きとして使ってるか…
まぁ小さい頃から周りには右利き用しかなかったし
慣れてしまえば大抵のものが左でそのまま使えますねぇ
今更左利き用を入手しても逆に使いづらいような…
スマホなんかも右利き用にできてますが
もう右手に持つのが慣れましたね…
スマホと言えば自動改札も右利き用にできてますね
意外と無意識に右で慣れてしまっているものも結構ありますね。
左利きの人の割合は世界的に見て約10%なのだそうです。

さてさて

本日は「キヤノンFTb」のカメラ修理を行っています。
1971年発売のキャノンの中級機です。
前モデルのFTまでは絞り込み測光でしたが
F-1の発売と合わせて開放測光対応のFDレンズが登場し
それに合わせて「Fシリーズ」の主力機種である「FT」も
開放測光対応の「FTb」にモデルチェンジされました。
「F-1」とほぼ同時開発だっただけに
F-1との共通項も多いですが
そもそも「F-1」が機械的な基本構造は「Fシリーズ」の強化版で
主に耐久性と拡張性を格段にグレードアップしているカメラなので
通常の「Fシリーズ」と「F-1」の共通項は元々多いですね。
シャッターや巻上の基本構造もそうですし
コンデンサレンズ裏にCdSを配置する
独特の中央部分測光も共通です。
お得意の「QL」クイックローディングだけは
裏ブタ交換の必要のない通常の「Fシリーズ」のみの装備です。
これがあるとやはりフィルムの争点が簡単で失敗がありません。
その機構もまずトラブルが起こることもありません。
よく考えられたいい機能だと思います。
それでもデータバックの普及等で
裏ブタが取り外しできないといけなくなるので
「Fシリーズ」や「キャノネット」までの機能となってしまいますが…

お預かりしている「FTb」はまずは見かけ上
一通りは動作しています。
ただやはり各部の動きは本来のものとは程遠く
1/1000、1/500の高速シャッターは開いていない状況で
1/250、1/125も開いてはいるものの精度的には問題のある状態です。
低速シャッターはスローガバナの粘りにより
やはり不安定な動きになってしまっています。
巻上等にも油切れの兆候もありますので
やはり全体的な整備が必要な状態です。

そしていつものことですがプリズム抑えのモルトは
ボロボロでかなり分解されてしまっています。
プリズムカバーにも随分付着しています。
その隙間から画像では見えにくいのですが
プリズム表面にも隙間にあたる部分に白いシミができてしまっています。
これが内部まで浸食すると「Fシリーズ」定番の縦に流れたような
プリズム腐食が発生してしまいます。
今回はプリズムの塗装面の影響のみにとどまっていて
鏡蒸着にはまだ影響が出ていません。
あと数年放置していればプリズムもダメになっていたと思われます。
そのあたりの処置も含め
全体的な整備をこれから行っていきます。
ちなみに今回の「FTb」は正確に言うと1973年発売の
マイナーチェンジ版「FTb-N」ですね。
ファインダー内にSS表示がされるようになり
セルフタイマーレバー部やレリーズボタン、巻上レバーのデザインが
変更されたモデルです。

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ミノルタSR-T101のカメラ修理

今日は語呂合わせでわかりやすく
「肉の日」ですね。
毎月29日を「肉の日」として
都道府県食肉消費者対策協議会が制定していて
同協議会は2月9日を「肉の日」に制定していないのですが
一般的に2月9日も「肉の日」となっているそうです。
また、全国食肉事業協同組合連合会(全肉連)では
2月9日と毎月29日を「肉の日」または「お肉の日」として
キャンペーンを実施しているそうです。
「肉」といえばやはり「牛肉」をイメージしてしまいますが
豚や鶏、魚…どのお肉も美味しいですよねぇ
そういえば昨年年末に焼肉行って以来
今年はまだ焼肉屋さんにも行ってないですね…
昔ほど大量に食べることはできなくなりましたが
たまにはがっつり焼肉も味わいたいものです。
で、焼肉にはやっぱり苦みの効いたビールですよねぇ…
なんであんなに合うんでしょうね。
普段は思いっきりビールを流し込むなんて飲み方はしないのに
焼肉だと一気に飲み干したくなってしまいます。
で、後で後悔すると…(苦笑)
食べるのも飲むのもほどほどにしないといけませんね。

さてさて

本日は「ミノルタSR-T101」のカメラ修理を行っています。
SR-TスーパーやSR505/101を含む
SR-T系のカメラはコンスタントに修理依頼のあるカメラですが
今回は少しヒサビサのような気がします。
「SR-T101」は1966年発売のカメラで
ミノルタ初のTTL測光方式を採用した一眼レフカメラです。
同時にミノルタ初の開放測光対応機種でもあります。
開放測光に対応するためにTTL露出計に絞り値が連動する
MCロッコールレンズ群も発売されています。
使いやすく丈夫なカメラで当時も大ヒット作となりました。
基本設計に優れたカメラで後に登場する
「SRTスーパー」や「SR505/101」も基本的な内部構造は同一です。
「SR-T101」自体も7年に渡って生産されるロングセラー機となりました。
そのおかげもあり現存する個体数も多く
現在でも見かけることの多いカメラです。
シャッターや巻上は基本的に丈夫にできていて
精度云々はともかくとしても
未整備でもシャッターは動作する個体が多いかと思います。
しかしながらさすがに本来の使用感や精度の出ている個体は
当然ながら少なく何らかの整備が必要になってくるカメラでもあります。

お預かりしている「SR-T101」は
ご依頼者さまが新品で手に入れて以来
ずっと頻度はともかくとしても使い続けられている個体です。
50年以上同じものを大切に使い続けるのは
本当にステキなことですね。
元々丈夫なカメラなのでシャッターは動作していますが
さすがに油切れや積年の内部の汚れの影響もあり
高速シャッターの精度は出ていません。
1/1000はほぼ開かないような状態になっています。
幕軸の動作不良が原因と思われますので
幕軸の清掃整備を行った上で調整が必要です。
接点等にも劣化が多少見られ
露出計も少々不安定な動きを見せています。
モルトはさすがに全滅です。
それでもコンディションとしては悪くない状態です。
しっかり整備の上で調整を行えば
当時に近い動きを取り戻せると思います。

まだ取り掛かり始めの状態です。
SR-T系といえばやはり連動糸ですね。
分解時にある程度糸の取り外しや段取りが必要で
ここを知らずに安易に分解すると糸を切ってしまいますが
慣れてしまえば難しいことはありません。
よく考えられた構造で整備性も非常に良好です。
ファインダー周辺を中心に内部モルトも多く使われているので
そのあたりの整備も定期的に必要になってきます。
見られた光景ではありますが
ひとつひとつ慎重に作業を行っていきます。

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コニカC35のカメラ修理

今日は「お風呂の日」だそうですよ。
わかりやすく「ふ(2)ろ(6)」(風呂)と読む語呂合わせからです。
昨日から一段と冷え込みが厳しくなっていますが
お湯を張った湯船にゆっくり浸かるのは
まさに至福のひと時ですよねぇ…
私は5年前の脳梗塞の影響で
右半身に温痛覚麻痺があるので
一時期はお風呂もあまり楽しめなかったのですが
最近はまだ感覚がかなり鈍いとはいえ
以前よりは随分改善したので
昨年あたりから冬場はしっかり湯船に浸かって
楽しむことができています!
すぐ近所に銭湯もあるので
そこにも頻繁に通っています。
大きな湯船に足を延ばしてゆっくり入るのは
本当に癒されます。
遠くの温泉もいいですが気軽にいつでも行ける
近くの銭湯は本当に貴重な存在です。
家風呂は小さな湯船ですが
自宅ならではで好きな入浴剤を存分に楽しむことができて
これもまた癒されるのですよねぇ…
今日もしっかり帰宅したら湯船で温まって
しっかりリフレッシュします!

さてさて

本日は「コニカC35」のカメラ修理を行っています。
「じゃーに~コニカ」の愛称がつけられ
大ヒットしたカメラです。
「C35」登場以前のレンズ固定型のカメラは
比較的大柄でズッシリしたものが多かったのですが
C35はそれまでのコニカEEマチックの機能を
ハーフサイズカメラのコニカアイのサイズに
詰め込むことを目指して作られたカメラです。
このどこにでも持ち出せるコンパクトさと
プログラムオート露出専用として
簡単に撮影できる気軽さが大ヒットの要因となりました。
「C35」登場以降、他各メーカーからも
それまでのレンズ固定型カメラの小型化に一気に追従し
同様のコンパクトなカメラが数多く発売されます。
小型化の一大ブームを起こしたカメラだと言えると思います。

今回、お預かりしてるのは
1971年発売の「C35フラッシュマチック」です。
1968年発売の初代C35にフラッシュマチック機構を搭載したカメラです。
それ以外はそれまでのC35とほぼ変わりまりません。
搭載されるレンズはヘキサノン38mmF2.8
小さいボディながら距離計もしっかり搭載し
厳密なピント合わせも可能です。
露出は先述したようにプログラムオート専用ですが
「B」も装備されます。
今回の個体は人気のブラックボディで
トラブルの比較的多い露出計には大きな問題はないのですが
定番のシャッター羽根粘りが起きていて
シャッターを切るとゆっくりとしか羽根が動作できない状態です。
レンズシャッター機でよくパターンとしては
羽根に付着した油滲み等が原因となることが多いですが
「C35」の場合は大抵の場合、羽根汚れではなく
シャッター駆動円盤の汚れ等による動作不良が原因です。
今回も円盤部が粘ってゆっくりとしか動かない状態でした。

シャッター駆動部も含めて各駆動部の清掃整備
レンズ、ファインダーの清掃調整を行っていきます。
構造としてはシンプルな指針挟み込み式のオート制御で
整備性も非常に良好です。
初心者の方にはデメリットかもしれませんが
個人的には光量不足、あるいは電圧不足の際の
シャッターロック機構等が付いておらず
たとえ真っ暗でもとりあえず切ろうと思えば
シャッターは切れるところが良いところだと思っています。
ただ電池が切れていてもシャッターは切れてしまうので
常にファインダー内指針をしっかり確認ことが必要です。
ちなみに電池は本来はMR44(H-C)の水銀電池ですが
現在のLR44が同じ大きさ形状なので
そのまま代替電池として使われる方も多いと思います。
ただ電圧が1.3V→1.5Vへと変化するため
露出計の精度には注意が必要です。
もちろん今回も1.5Vで露出計は調整します。

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キヤノンPのカメラ修理

今日は「笑顔の日」らしいですよ。
「ニ(2)コ(5)ニコ」と読む語呂合わせからだそうです。
なるべく常に笑顔でいたいものですねぇ
笑顔は心と体を元気にします。
その健康効果は医学的にも証明されていて
笑わない人よりも笑う人のほうが
傷の治りが早いというデータもあるそうです。
寄る年波のせいか傷の治りが最近やたら遅いので
笑顔で何とかカバーしなければ…(笑
自分自身のためにも周りの空気を
優しくするためにも笑顔は大切ですね。
とってつけたような作り笑いではなくて
心から笑顔でいられる毎日になるようにがんばります!
ところで今日は「煮たまごの日」でもあるようです。
おでんでもラーメンでも入っている煮たまごは
めちゃくちゃ美味しいですよねぇ…この季節にもぴったりです。
最強寒波到来のようですし今夜はおでんかな…

さてさて

本日は「キヤノンP」のカメラ修理を行っています。
1959年発売のフォーカルプレーンシャッターの
レンジファインダー機です。
フランス語の「人気のある」という意味の
「Populaire」から命名されたそうです。
ⅥL型をベースに35/50/100mm固定式フレームを
備えた等倍ファインダーを装備します。
部品点数を大幅に減らすことに成功し
比較的お求めやすい価格で発売されたカメラです。
その価格と商品イメージで大ヒットを記録したモデルです。
ベースはⅥL型ですが内部構造もかなり洗練されていて
これ以前のモデルはまだバルナック時代の名残が
結構目立ちますが「P」以降のモデル(7、7s)は
明らかに内部構造が異なり安定性も向上しています。

お預かりしている「P」は
シャッター動きがかなり悪い状態です。
幕軸動作不良が原因で幕速のバランスが大きく崩れていて
1/1000、1/500はシャッター切れても全く開きません。
スローガバナーも粘ってしまっています。
高速シャッター、低速シャッター共に問題有りの状況です。
巻上にも油切れの兆候があり巻き上げるたびに異音がしています。
全体的に駆動部分を洗浄清掃した上で調整が必要な状態です。

もう既に一通りの整備は完了して
少し馴染んで動きが落ち着くのを様子見している状態です。
最終的に微調整を行って
シャッタスピードの精度も出していきます。
巻上はスムーズに行えるようになり
シャッターも快調に動作しています。
ファインダーも汚れて薄曇りの状態でしたが
かなりクリアに改善されています。
「P」はシンプルで非常に使いやすいカメラです。
部品点数の効率化によるコストダウンは進んでいますが
部品の質を落としているわけではないので
質感も非常に高いカメラです。

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ニコンFのカメラ修理

昨日が「節分」ということで
今日が「立春」ですね。
暦の上では春とはいえ今週は寒波到来で
冷え込む日が続きそうです。
例年は2月3日が「節分」であることが多いことから
今日が「大豆の日」だったりもします。
それから今日は「ジュディ・オングの日」らしいですよ。
アメリカ・ネバダ州が1990(平成2)年に制定しています。
台湾出身の歌手・女優のジュディ・オングさんが
文化の架け橋として活躍したことを記念したものだそうです。
記念日の制定は、1990年にネバダ州ラスベガスにて
ショーを開いたことがきっかけだったそうです。
「魅せられて」の大ヒットの頃(1979年)
布団のシーツやカーテンを手にもって広げて
モノマネしてたなぁ…(笑

さてさて

本日は「ニコンF」のカメラ修理を行っています。
言わずと知れた名機ですね。
当時としては非常に高価な最高級機でしたが
かなりの台数が発売され現存数もそれなりに多いカメラです。
私のじいさんも長年愛用していましたが
買った際には相当ばあさんと揉めたらしく
家庭崩壊の危機に直面したようです。
(後にばあさんに何度も聞かされた(苦笑))
そんな話はさておき
「F」は非常に丈夫な部品を高い精度で組み上げた
完成度の高いカメラです。
そのため発売から66年が経過しようとしている現在でも
ある程度の整備を施せば当時と同じように動作するカメラです。
整備された個体をじっくりゆっくりと動作させていると
その精度の高さを感じることができるかと思います。

お預かりしている「F」は
ご依頼者様のご自宅でかなり長い間
仕舞い込まれていた個体のようです。
おそらく何十年も動かされず眠っていたものと思われます。
各部の動きはかなり重々しいながらも
とりあえずはシャッターは切れるようです。
ただシャッタスピードの精度は当然出ておらず
スローガバナも固着してしまっています。
加えてミラー駆動部の動きにも粘りが見られ
頻繁にミラーアップしたままになってしまいます。
それでも何かが破損しているという状態ではないので
とにかく各部の動きをスムーズに戻す整備を行うことで
本来の動きとシャッターの精度も出せると思われます。

装着されていたファインダーはアイレベルですが
さすがに多少のプリズム腐食が発生してしまっています。
ただ腐食は大きなものではないのが不幸中の幸いで
実際にはそれほど気になるレベルではありません。
画像には写っていませんがファインダーの内部のモルトは
やはりボロボロに劣化しているので
そのあたりの整備も含めてできる限りの処置を行っていきます。
ボディ側は各部品の洗浄清掃でかなり動きはよくなってきています。
加えて必要最小限の注油を行い
若干の微調整でSS精度もしっかり確保できそうです。
やはりというかさすがですね。

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オリンパスペンFTのカメラ修理

今日は「節分」です。
「立春」の前日で、冬の節が終わり、春の節に移るということです。
この時期だけでなく、本来は「立夏」、「立秋」、「立冬」の前日を
それぞれ「節分」というのだそうです。
ただ、太陰暦(太陰太陽暦)では「立春」を年の初めと定めており
「立春」の前日すなわち「大寒」の最後の日にあたる
この「節分」を特に重視しているのだそうです。
季節の変わり目には邪気(鬼)が生じると考えられていたため
それを追い払う意味で「豆まき」が行われるのだそうです。
「節分」といえば2月3日のイメージですが
今年は「立春」が2月3日のため、節分は2月2日です。
2021年も「節分」は2月2日でした。
その前に「節分」が2月2日だったのは
124年前の1897年2月2日だったそうです。
ところで、節分に関係なく煎りたての大豆は美味しいですよねぇ
子供の頃にはばあさんがよく豆を煎ってくれて
熱々の豆をおやつ代わりに食べていたものです。

さてさて

本日は「オリンパスペンFT」のカメラ修理を行っています。
「ペンFシリーズ」は世界的にも珍しい
ハーフ判の一眼レフカメラです。
ハーフ判の利点を最大限に活かすため
通常の35mm判の一眼レフとは全く異なる構造を採用し
ロータリーシャッター、他で同様のものを見ないファインダー光路等々
機械構造的にも見どころ満載のカメラです。
その特異な構造でデザインも独特のモノとなり
いわゆるペンタプリズム部の出っ張りをもたない
フラットな上カバー面に巻き戻し側に大きくオフセットした
レンズマウント、前面に配置されたシャッターダイヤル等
こちらも特徴的で魅力満載のカメラです。

最初に巻上ダブルストロークの「ペンF」が登場し
その後3年後の1966年に登場したのが今回の「ペンFT」です。
CdS使用の露出計を内蔵とセルフタイマーが追加されて
巻上はシングルストロークとなっています。
その巻上ですが巻上角が非常に大きく
ストラップに引っかけてしまうことも多いので
ストラップ使用時には少々注意も必要です。

お預かりの「ペンFT」は巻上がロックした状態で
お預かりしました。よくあるパターンとしては
ミラーアップしたまま固着してしまっているというパターンですが
今回はミラー云々ではなくレリーズとシャッターとの
連動に問題があるようです。
巻上ロック自体はとりあえずは分解整備時に解除できたのですが
それも含めて今回はなかなか一筋縄ではいかない状況でした。

一通りの修理整備は既に完了していて
テストを行っている段階です。
まずシャッターユニットは相当弄られていて
ロータリーシャッター回転軸にある
逆回転防止の爪が破損していて既に使い物にならない状態でした。
その他にもかなり強引に分解された形跡があり
シャッターユニットは中古良品と交換で対処しました。
ミラーボックスは調整で何とかなりましたが
ミラー角度が大きく狂っていてこちらも調整が大変でした。
ペンFTではCdSに光を送るため第三反射面に
ハーフミラーを使用していてここの劣化が
問題になることが多いのですが
これも今回の個体でははハーフミラーの蒸着を剥がしたうえで
ハーフミラーシールを貼ったようなものが使われていました
ここも中古良品と交換です。
加えて露出計の配線もでたらめでそのために露出計は不動の状態でした。
現在は露出計も普通に動作しています。

「ペンFT」は状態の悪い分解品が多いような気がします。
正しい姿に戻すためにかなり時間と部品と手間がかかりました。

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ニコンFEのカメラ修理

今日から2月です…1月あっという間でしたね(苦笑)
今日は「ニオイの日」なのだそうです。
「に(2)お(0)い(1)」と読む語呂合わせからだそうです。
「香り」だといわゆる良い匂いをイメージしますが
「ニオイ」だと明らかに不快な匂いのイメージになりますね(笑
「ファブリーズ」でもおなじみの「P&G」さんの
制定した記念日で嫌なニオイを消し去る消臭商品の普及が
目的だそうなので、やはりここでいう「ニオイ」は
いわゆる悪臭のことを指すのですね。
イヤな匂いって結構日常に溢れていて
わずかな匂いでも気になり始めるとたまらないものですよね。
匂いを感じるってっことはその匂いの元の成分が
鼻に入ってくることで感じるわけだとイメージすると
それこそ一瞬でも早くその匂いから逃れたくなります(苦笑)
反対にいい香りはリラクゼーション効果もありますし
何とも癒されるので良い香りに常に囲まれて生活したいものです(笑

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
70年代前半に発売された「ニコマートEL系」の後継機で
1978年発馬のカメラです。
機能的にはニコマートELを引き継いでいて
それほど大きな新機能はないのですが
ボディも小型化されあらゆる部分で洗練されており
明らかに次世代のカメラとなって登場しました。
安定性に定評のあるコパル製シャッターを
電子制御で駆動します。
ただし「B」と1/90のみ機械制御で駆動することができ
電池がなくてもこの2速でシャッターが切ることができます。
電子制御の副産物ともいえる「絞り優先オート露出」を搭載し
細かい露出を気にせず枚数を撮ることもできれば
ファインダー内の非常に使いやすい追伸式露出計を使って
マニュアル露出でじっくりと表現を追い詰めていくこともできます。
一通り何でもできる使いやすい万能カメラだと思います。

「FE」は当店でも比較的修理依頼の多いカメラで
コンスタントに修理を行っている気がします。
今回お預かりの「FE」はおそらく長い間
使われずに保管されていたカメラで
普通にストレスな使うには一通りの整備が必要な状況です。
まず電池が入りっぱなしで電池室からは
真っ黒になったLR44電池がゴロンと出てきました。
水銀電池や酸化銀電池ではなかったので
ガスによる腐食はなかったものの
電池室は電池からの汚れで接触不良が起きています。
電池室の清掃で電源は何とか入るものの
やはり電源は少々不安定です。
電池室裏のハンダや状況によっては配線交換が必要かと思われます。
電源さえ入ればシャッター、露出計は動作するものの
今度はシャッターに問題があり
1/1000、1/500は全く開かず、1/250も1/3ほど開きません。
シャッター羽根の汚れ等の影響もあると思われますが
電気的問題も絡んでいると予想されます。
「FE」の問題の出やすい箇所はだいたい把握できているので
一通りの整備に加えてトラブルの起こりやすい部分の
対策を行っておけば快適に使える状態になると思われます。

これから本格的に分解整備に取り掛かる段階です。
当然ながらフィルム室のモルトは全滅で
画像にも写っていますが接眼レンズの下のモルト等の
内部モルトももちろん全滅です。
この加水分解したモルトが
さらにトラブルを呼び込む場合も多々あります。
やはりこの時代のカメラは頻繁にではなくても
長く使うには定期的な分解整備が必要ですね。

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