今日は「バッテリーの日」ということだそうです。
ここでいう「バッテリー」は
主にクルマのバッテリーのことということですが
日付の由来は野球のバッテリーの守備位置が数字で
「1」と「2」と表されることからなのだそうです。
制定した日本蓄電池工業会では
セ・パ両リーグから最優秀バッテリー1組ずつを
選考し表彰しているのだそうです。
寒い時期にはバッテリー上がりやすいですからね
毎日のように乗っていても
その走行距離がいつも数kmしか走らない方は
やはりバッテリーには負担がたまっているので
この時期に上がりやすくなると思います。
ちなみに古いフィルムカメラのバッテリー(電池)は
長期間使わない場合は抜いておくことをお勧めします。
液漏れはもちろんのこと
電池が一見キレイなままでも電池からでるガスの影響で
端子や配線を腐食させてしまう場合があります。
腐食は配線を伝って離れた位置の基盤にまで広がるので
場合によっては修理不可能になる場合もございます。
さてさて
本日は「コニカC35FD」のカメラ修理を行っています。
お手軽に扱える「コニカC35」をベースとし
大口径のヘキサノン38mmF1.8を搭載し
シャッターユニットもプログラムシャッターではなく
コパル製に換装、B・1/8~1/500設定可能として
シャッタースピード優先オートを搭載したカメラです。
ベースのC35のシャッターを押せば簡単に撮れるカメラから
露出をより積極的にコントロールできるようになった
本格派です。
シャッターユニットを換装して大口径レンズということもあり
機械的にはもはやあまりベースのC35と共通部品はありません。
巻上やオート制御等の考え方や構造は近いのですが
部品はそれ相応の異なるものに変更されています。
ファインダーや距離計も同じように見えて互換性はありません。
通常のC35とは全く別物といってよいと思います。
お預かりしている電池室の底部端子が一部脱落して
内部に入り込んでしまっているようです。
これも原因は長期間電池を入れたままにしておいたための
腐食が原因と思われます。
少し前にも書きましたがコニカカメラの電池室は
底部端子基部を支えている部分が樹脂製で
それが比較的経年劣化で脆くなりやすく
さらに電池を起因とする腐食で破損する場合が多いです。
もちろん露出計は不動です。
後でわかりましたが腐食は結構広範囲に拡がっていて
CdSの基部やメーター配線にまで影響が出ています。
結構おおがかりな修理になりました。
加えて巻上にもトラブルを抱えていて
さらにシャッターの粘りもありました
全体的に修理整備が必要な状態です。
画像は既に一通りの修理整備が完了した状態です。
かなり露出計周りに手こずりましたが
現在は精度も問題なくオート露出も問題ございません。
巻上もシャッターも快調に動作するようになりました。
コンパクトさもほぼC35そのままに
(レンズは大きいですが)
より広いシチュエーションで撮影することができ
撮影の自由度も高いカメラです。
少々華奢な部分はどうしてもありますが
それなりに丁寧に使ってやれば
まだまだ長く使えるカメラだと思います。
外観もギュッとした凝縮感が質感を高めていて魅力的ですね。
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